A Special Report

2020年注目の配当株・REIT。日本ではあまり知られていない配当株も紹介

2020年に注目すべき、増配が続きそうな高配当銘柄を紹介します。

クルーズ業界のリーダー、カーニバル社

$16.80 $1.06 (0.07) 2020年6月2日火曜日 5時15分09秒 日本標準時

世界最大のクルーズ運営会社、カーニバル(NYSE:CCL)の昨年の株価パフォーマンスは低調でした。

ハリケーンといった天候不順や米国政府によるキューバへの投稿制限強化等により、乗客数が伸び悩んだためです。

ただ、退職したベビーブーマーの余暇としてクルーズ旅行の人気が高まっており、現在の104隻のクルーズキャパシティを今後5年間で17隻追加することにより、長期的な需要増に対応していく見込みです。

そして、稼働率の向上にも取り組むため、一けた台半ばから後半の増収傾向が維持される可能性があります。

高齢者のレジャー銘柄として注目されるようになるでしょう。

カーニバルの配当利回りは約4%となっていますが、配当性向は5割を切るので、増配余力もありそうです。

負債比率も45%とバランスシートリスクも限定的といえます。

世界第1位の広告代理店グループ、WPP

$40.07 $2.23 (0.06) 2020年6月2日火曜日 5時15分10秒 日本標準時

ネット広告の台頭により、窮地に立たされているのは既存の広告業界です。

アルファベットやフェイスブックのようなネット広告が急成長する裏では、旧態依然とした広告会社は苦戦を強いられています。

しかし、業界最大手のWPP(NYSE:WPP)は、創造的破壊を乗り切るような適応力を見せ始めました。

同社は近年創業者を追い出しましたが、これは世界中のニュースとなるような大きな出来事でした。

新しいCEOは、ノンコア事業を売却し、その売却代金で債務を急激に削減しています。EBITDA有利子負債も同業並みに低くなる見込みです。

一方、全社成長を目指すため、ネット事業を強化しており、既存の広告ノウハウも結合させながら着実にその成果を出しつつあるようです。

WPPの5%強の配当利回りは、一連の経営改革によって支えられる可能性が高そうです。

エクソンかシェブロンか

$46.28 $0.81 (0.02) 2020年6月2日火曜日 5時15分10秒 日本標準時

$92.79 $1.09 (0.01) 2020年6月2日火曜日 5時15分09秒 日本標準時

シェール革命、そして再生可能エネルギーや電気自動車の台頭により、石油関連銘柄の株価は安くなっており、その結果、配当利回りは高くなっています。

その代表的な2銘柄を比較してみたいと思います。

結論からいうと、利回り約5%のエクソン・モービル(NYSE:XOM)より、約4%の配当利回りを持つシェブロン(NYSE:CVX)の方が、伸びしろがあるのではないかと思います(数値執筆時)。

その理由は設備投資サイクルの違いです。

シェブロンは、設備投資が一巡しており、その生産量は2023年にかけて平均年率3~4%増加すると予想されています。

そして、シェブロンの設備投資は今後数年間で200億ドル程度と予測されているのに対し、エクソンはこれから大型設備投資の局面を迎え、2025年まで年間350億ドルの設備投資が重くのしかかると予想されています。

石油価格のボラティリティが高い昨今、設備投資のリスクも高まっており、バランスシートが強固な方が株価のダウンサイドは低くなります。

シェブロンは最近、自己資本比率でエクソンを上回りましたが、今後の設備投資サイクルを考慮すると、その差はさらに広がるでしょう。

シェブロンの32年連続増配の歴史をみても、高配当株としての地位は揺るがなさそうです。

ショッピングモールの雄、サイモン・プロパティ

$61.60 $3.90 (0.07) 2020年6月2日火曜日 5時15分10秒 日本標準時

次に、不動産投資信託(REIT)のサイモン・プロパティ・グループ(NYSE:SPG)、以下「サイモン」をみていきたいと思います。

サイモンは、約200のショッピングモールを運営する世界最大級のモールオーナーです。

Eコマースの逆風が吹き荒れる中、ショッピングモールのような既存の小売業界は衰退産業とみられがちです。(日本では百貨店が特に打撃を受けているようです。)

しかし、オンラインショッピングが普及しても、小売店舗がすべてなくなるわけではありません。

立地やテナントがよいショッピングモールは生き残るでしょう。

サイモン・プロパティは、都市部の立地条件のよいショッピングモールを所有しており、生き残る可能性が高いといえます。

さらに、同社は、借入金を活用しがちなREIT業界でも手堅いバランスシートを持っています。

有利子負債比率は0.6倍であり、同業他社よりも低くなっています。

厳しい小売業界の中でも競争力のあるショッピングモールと手堅いバランスシートを持つサイモン・プロパティの5%強の配当利回りは、非常に魅力的だと思われます。

世界中でインフラ設備を運営:ブルックフィールド・インフラストラクチャ・パートナーズ

$41.15 $0.49 (0.01) 2020年6月2日火曜日 5時15分10秒 日本標準時

ブルックフィールド・インフラストラクチャ・パートナーズ(NYSE:BIP)、以下「ブルックフィールド」の株価は、2019年に50%近く上昇しました。

配当面では、過去10年間でみても年率2桁台で増配していますが、なお、約4%の配当利回りとなっています。

これまでの堅調な実績だけでなく、ブルックフィールド・インフラストラクチャーの今後の見通しも明るいとみられます。

ブルックフィールドの経営陣は、2020年は過去数年のインフラ投資の刈り取り時期となると期待しています。

そして、今後の成長の種まきにも余念がありません。

インドの通信塔や海外各国での鉄道網などのインフラの買収も間もなく完了する予定です。

特に途上国で中間層が急成長しており、水、エネルギー、輸送、および電気通信インフラなどのニーズが拡大しているため、何兆ドルもの投資が必要になります。

先進国では更新需要が高まってきており、これらが同社の追い風となっています。

インフラ投資・運営は同社の最も得意とする分野であり、インフラ資産の運用会社としての実績を考えると、今後数十年にわたる成長が予想されます。

世界中にある様々な類のインフラ資産からの安定した収益を得て、安定した増配を継続するでしょう。

まとめ

株式市場全体が好調な中で、配当を維持・増加できそうな高配当株を見つけるのは簡単ではありません。

これらの企業は、オールドエコノミー・衰退産業に属し、長期的に減配リスクをともないます。

そういった業界の中でも、上記銘柄のような勝ち馬になりそうな企業に注目してみてはいかがでしょうか。