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【米国株動向】ゲームとeコマースと電子決済サービスがセットになった希少銘柄

モトリーフール米国本社、2020518日投稿記事より

長年投資をしていると、成功する投資のパターンが分かるようになります。

そうした選別ができたおかげで、この10年は市場の4倍のリターンを上げることができました。

今回は、私が次に投資を予定しているシー・リミテッド(NYSE:SE)を紹介したいと思います。

私の銘柄選択の方法と合わせ、この銘柄を投資先に選んだ理由を説明します

銘柄の簡単な紹介

同社の名前となった「シー(海)」は、同社が地理的に重点を置く東南アジア(シンガポール、インドネシア、ベトナム、マレーシア、タイ、台湾、フィリピン)から来ています。

そこから先は、型にはまった理解は通用しません。

同社はゲーム会社としてスタートしましたが、次いで、eコマースおよび電子決済サービスへと、驚くべき飛躍をしています

あまり好きな例えではありませんが、簡単に言えば、アクティビジョン・ブリザード、アマゾン・ドット・コム、そしてペイパルを合体させたような企業です

同社には以下三つの事業分野があります。

・Garena:Game Arenaの短縮形。自社開発したゲームや他社のゲームを配信するプラットフォーム

・Shopee:東南アジア最大のeコマースプラットフォーム

・SeaMoney:Shopeeや他のプラットフォームで商品の購入に使用できる決済サービス

それでは、同社のどこが有望なのかさらに詳しく見てみましょう。

競争上の優位性

まず、いくつか具体的な数字を確認しましょう。

表にあるのは、過去3年以上にわたる同社各部門のパフォーマンスです。

Division 2017 2018 2019 Trailing 12 Months Compound Annual Growth Rate
Gaming $365 million $462 million $1.136 billion $1.255 billion 73%
E-commerce $47 million $270 million $823 million $959 million 282%
Physical goods $2 million $94 million $217 million $248 million 751%

素晴らしい成長をとげていることがわかります。特にゲーム部門は印象的です。

ただ、私にとってビデオゲームはeコマース部門や電子決済サービス部門のためにキャッシュを生み出す部門であって、投資の決め手ではありません。

何故ならば、ビデオゲームは競争優位性の維持が難しく、同社が『フリーファイア』のような大ヒット作を今後も継続的に世に出せる方に掛けたいとは思わないからです。

むしろ、私が注目しているのはeコマースと電子決済サービスのトレンドです。

これまでのところ、経営陣は決済サービス事業のSeaMoneyの業況については口を堅く閉ざしていますが、2020年1-3月期の決済総額が10億ドルを超えたということは分かっています。

比較対象として、東南アジアと同じような人口を抱える(ただし、経済規模では劣る)中南米の巨大決済サービス企業メルカドリブレを見てみると、その1-3月期の決済処理総額は81億ドルでした。

しかし、eコマースに関する情報はあります。商品総額(GMV)はShopeeで販売されている商品価格の総額です。注文額(Orders)については、説明は不要でしょう。

Metric Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018 Q1 2019 Q2 2019 Q3 2019 Q4 2019 Q1 2020 Compound Annual Growth Rate
GMV $2.222 billion $2.690 billion $3.425 billion $3.529 billion $3.828 billion $4.573 billion $5.646 billino $6.200 billion 72%
Orders 128 million 159 million 207 million 204 million 246 million 321 million 441 million 430 million 100%

同社は、東南アジア市場最大のシェアを誇り(特に国境を越える取引に強い)、買い物客にとっては、事実上標準的な選択肢となりつつあります。

表の数字からもこの傾向は明らかです。

このことは、以下、二つの素晴らしい競争優位性につながります。

  • ネットワーク効果:Shopeeに来る買い物客が増えるにつれ、同サイトに出店するインセンティブも増えます。
  • 低コスト運営:東南アジアの島国における物流体制は複雑になる場合があります。同社が取扱能力を拡大するにつれ、競合他社より低い社内コストで注文を処理することができるようになります。

財務耐性

これまでのところ、シー・リミテッドは、キャッシュフロー上も会計上も黒字化していません。

しかし、問題はありません。

同社には33億ドルの預金があり、借入額は14億ドルと少なめです。

また、借り入れはシニア転換社債による調達であり、同社にとって一定の柔軟性があります。さらに、中国の巨大企業テンセント(騰訊控股)(OTC:TCEHY)が同社の25%を所有しています。

これは、同社が追加資金を必要とする時は、後ろ盾があるということです。

同社最大の競争相手ラザダを中国のアリババ・グループ(阿里巴巴集団)が支援していることを考えると、テンセント保有株には極めて重要な意味があります。

eコマースと電子決済サービスには大きなビジネス機会があり、海上および陸上の物流ネットワーク構築に投資が必要となりますが、豊富な手元資金があり、テンセントが株主であることを考慮すれば、資金不足に陥るリスクは低く、同社のバランスシートとキャッシュフローの内容には満足しています。

創業者たちの出資比率

最後に、私は創業者が経営する企業に投資するのが好きです。

同社は10年以上前に、現在も最高経営責任者(CEO)を務めるフォレスト・リー氏によって設立され、リー氏を含む内部関係者が発行済み株式の37%と議決権の46%を保有しています。

長期的にみて、経営者と株主の利害が一致しているのは良いことだと考えます。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Brian Stoffelは、アマゾン株、メルカドリブレ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アクティビジョン・ブリザード株、アマゾン株、ペイパル・ホールディングス株、テンセント・ホールディングス株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、シー株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(アマゾン株の2020年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール、ペイパル・ホールディングス株の2022年1月の75ドルのロング・コール)。

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