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バフェットの右腕、チャーリー・マンガー氏とは…「第二部」

前回、チャーリー・マンガーの来歴とバフェットとの出会いまでをご紹介させて頂きました。

バフェットの右腕、チャーリー・マンガー氏とは…「第一部」

マンガーはすでに弁護士として成功した上で、投資の世界で活躍しており、バフェットとは別の独自のパートーナーシップ(ホイラー・マンガー・パートナーシップ)を形成し、15年で年率24.3%の利益を稼ぎ出していました。(同期間のNYダウは年率6.4%上昇)

今回はバフェットがパートナーとしてマンガーと組んで以降のマンガーの語録を紐解いていきたいと思います。

バフェットの評価

まずはバフェットによるマンガーの評価はいかなるものでしょうか。

端的に述べた有名なバフェットの一言によれば、「礼儀には多少の難があるが、素晴らしい記憶力を存分に生かしている」「罪を憎んで、人を憎まずの精神を持っている」としています。

マンガーは講演中に質問を受けた際に自分と違った価値観や答えがあると論破を試みようとしたり、厚顔無知な態度を取ってしまったりする過去があるようで、少々気難しい性格とも受け取れるかもしれません。

マンガー自身では「私は思い上がった奴として名を残すかもしれない」とまで、自戒の念を押しています。

素晴らしい記憶力と知識がかえって、生半可な意見を持つ人々と衝突しがちのようです。

逆に素晴らしい意見を持つ経営者や知識人とはパイプは太く、人脈は広く深いようです。

そこそこの事業を割安で買うより、素晴らしい事業をそこそこの価格で買ったほういい

この語録はバフェットが述べたものとして有名かもしれませんが、文献等を遡る限りではマンガーによるアドバイスの結果と見るべきでしょう。

バフェットはバリュー投資家の始祖とも言うべきベンジャミン・グレアムの下で投資を学んできました。

そして、ベンジャミン・グレアムを慕う人々からすれば、1970年代に割高だったシーズキャンディ(バークシャーによる株式取得のため上場廃止)をはじめ、バフェットがなぜ過去にIBMやAppleに投資をしてきたのか気になるところです。

バフェットはグレアムの考えに従順すぎるほど徹底していましたが、マンガーがこのアイデアをバフェットに伝授してからは、バフェットあるいはバークシャーの投資スタンスは劇的に変わっていきました。

マンガーはもし、このアイデアをバフェットに携えなかったとしても、遅かれ早かれバフェットは気づいたであろうとしています。

ただ、マンガーがパートナーとして伝授したことで若干早まったに過ぎないとしています。

レンブラントの絵画のように、これまで価格が上がっているからという理由で評価されるときもある

マンガーはミネソタ州にあるスター島に広大なロッジ群を所有していて、一年の間に何日にも渡って釣りを楽しむことがあります。

講演の中では釣りに例えられる言い回しも多く、マンガーが釣り好きであると知っていると、例えと背景が重なり理解しやすいかもしれません。

特にマンガーは釣りに用いるジグ(ルアーの一種)に夢中になっていた時期もあるようです。

多くの投資家がジグに騙されて食らいつくかのようなさまを講演では度々言及しています。

レンブラント(1606-1669年、フェルメールなどに影響を与えた画家)の絵画のように本当の価値が分からないうちに周囲によって値が上昇されていく、高値に価値があると騙されて釣り上げられていく人々の様子を表しているようです。

人々の忍耐の部分を強調した例えとも言えるかもしれません。

同様にバフェットは「みんなが欲深くなっているときは恐れ、みんなが恐れているときは欲深くなりなさい」と述べています。

過去の偉人に学ぶ

シーズキャンディ創立75年記念式典でシーズの従業員から「バフェットとマンガーにとって学生時代の最も重要な経験は何か」と聞いたところ、バフェットとマンガーは次のように答えています。

  • バフェット「卒業することが最大の目的だった。」
  • マンガー「私は学業を駆け足で済ませました。本を読むことで様々な事柄を学んでいます。」

と、学生時代で何を学ぶかよりは、卒業して学位を得ることが目的だったというようにそれほど重要視していません。

それよりもマンガーはゴールしてからどう行動するかが問題というような発言をしています。

目標・目的を果たしてからどのように成長していくかが、人も企業も大切と考えているのです。

一時の潮流に意見を流されず、永く利益を得るために偉人たちの経験や知恵を学び、生かすことにマンガー流の博識の秘密がありそうです。

マンガーは特に影響を受けた偉人としてベンジャミン・フランクリンを挙げています。

ベンジャミン・フランクリンは米国で最も偉大な政治家の一人とも言われる人物で、マンガーはベンジャミン・フランクリン的美学の中から独立心を学んだと公言しています。

大衆の動きには一切惑わされず、なぜ人々は愚かな選択をしてしまうのかその答えをマンガーにこのフランクリンをはじめとした歴史的偉人たちが授けているのかもしれません。

マンガーは他にもロビンソン・クルーソーなども敬愛しているとのことです。

「伝記を読むにあたって、存命であるかそうでないかはまったく関係はありません」とマンガーは言います。

私達は常に新しいものこそに価値があると考えがちですが、古い考え、特に過去の偉人たちの教えには時空を超えた教えがあるように筆者は思えます。

余談ではありますが、筆者にとってチャーリー・マンガーがこのように大量の読者から授けられる知識や偉人たちの経験の素晴らしさと実益を教えてくれました。

そして、読書にとって人の心理と人生の奥深さを日々学ぶきっかけとなりました。

少々、礼儀には難ありのマンガーですが、こうして独立心や知識の育み方、人生の尊さを教えてくれるバフェットが師と評する人物に値するだけはあります。

投資パフォーマンスのみならず、人生の先達者あるいは賢者として二人を見てみてはいかがでしょうか。


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