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ウィズコロナ時代におけるGAFAとマイクロソフトの展望

日本でも緊急事態宣言が地域によって緩和や解除されるなど、今後もコロナと折り合いをつけながら生活を送る時代へと突入していきます。

ヒト、モノが世界中で動かせない状況が続きますが、デジタルは高速に移動しています。

そういったウィズコロナ時代において急速にリモートワーク化が進むなど、ビジネスモデルそのものが大きく変化しているのです。

またテレワーク関連で使われている企業の多くが米国企業であり、コロナ収束後の社会は引き続き米国がリードしていくことは間違いないでしょう。

では米国だけでなく世界経済をリードしてきたGAFAとマイクロソフトを合わせた「GAFAM」の直近の業績から見えてくる近未来を今回は探っていきましょう。

米国第一四半期決算発表について

米国の第一四半期決算が発表されました。

今回は多くの企業が利益警告をして業績の下方修正をしていたことに加えて、通年のガイダンスがなく、事前予想がかなり低く見積もられていたこともあり、予想より上回ったとしても参考程度にするべきでしょう。

実際、執筆時点でのS&P500の株価収益率は20.3倍と歴史的な割高となっています。

それでは米国経済を引っ張る「GAFAM」の直近の業績について見ていきましょう。

GAFAとマイクロソフトの第一四半期の業績

アルファベット

グーグルの会社アルファベット(NASDAQ:GOOG)の売上高成長率は+13.3%と、これまでに比べると物足りない数字となりました。

売上高予想402.9億ドルに対して411.6億ドル。

特にグーグルは広告事業がメインであり、新型コロナウイルスによってストップした経済の中で一番先に予算削減される分野のひとつであるため、経済成長率が大きく鈍化しました。

実際3月のグーグル・サーチ広告は−15%と下落しています。またEPSが予想10.99ドルに対して9.87ドルと下回りました。

今後の社会状況によってはどこまで回復するか見通しはわからず、しばらくは緩やか成長になるかもしれません。

アップル

アップル(NASDAQ:AAPL)の売上高成長率は前年同期比+0.5%、売上高予想546.4億ドルに対して583.1億ドルでした。

内訳は売上高順にiPhone(予想279億ドルに対して結果289.6億ドル)、iPad(予想43.3億ドルに対して43.6億ドル)、ウェアラブルズ(予想69.3億ドルに対して62.8億ドル)、サービス(予想126億ドルに対して結果133.5億ドル)となりました。

配当も77セントから82セントへと引き上げられています。

数字を見るととても好調ですが、懸念材料を挙げるならば、今回の新型コロナウィルスによって政府が米国民に現金をばらまいたことがアップル製品の購買へと繋がった可能性も否定できません。

つまり今後の見通しはまだ分からず、次回の決算(7月)で少しづつ今後の状況が見えてくるはずです。

フェイスブック

フェイスブック(NASDAQ:FB)の売上高成長率は前年同期比+17.6%、売上高予想172.5億ドルに対して177.4億ドルとなりました。

フェイスブックもグーグルと同様に広告事業が主な収入モデルの為、3月に入ると急激に広告収入が下落しました。

グーグル同様に今後の社会情勢によっては厳しい時代が長く続く可能性があります。

その一方でフェイスブックそのものの利用者は増加傾向にあることは唯一の救いかもしれません。

今後の成長曲線は鈍くなることが予想され、最高値を更新するようなアウトフォームするには現状の不安材料が大きいと思います。

アマゾン

アマゾン(NASDAQ:AMZN)の売上高成長率は前年同期比+26.4%、売上高予想741.5億ドルに対して754.5億ドルとなりました。

新型コロナウィルスの拡大によってテレワーク化が世界中で加速し、アマゾンの需要が増加して株価が押し上げられたものの、利益面では思ったほど伸びていません。

これは配送で遅延が続出し、バックオフィスの人員を増加させたことや、超過労働の社員に対する特別手当などが利益を圧迫する形となったためです。

またクラウドサービスの「AWS」の成長率がマイクロソフトの「アジュール」の半分に留まったことも懸念材料でしょう。

全体として予想よりは上回ったものの事前の大きな期待よりは下回りました。

マイクロソフト

マイクロソフト(NASDAQ:MSFT)の売上成長率は前年同期比+14.6%、売上高予想337億ドルに対して350.2億ドルとなりました。

マイクロソフトはGAFAと異なり、新型コロナウイルスの影響をほぼ受けておらず、特に「アジュール」「チームズ」「ヴァーチャル・デスクトップ」という3つの経営基盤によって利用者が増加しています。

GAFAよりも老舗のマイクロソフトの方がアフターコロナの社会に向けて躍進する可能性を秘めた事業を沢山持っていると言えるのではないでしょうか。

マイクロソフトの強み

リモートワークで抜群の総合力を発揮しているのがマイクロソフトです。

特に2014年に就任した現CEOサティア・ナデラ氏によって変革が進み、会社のカルチャーも大きく変わったといわれています。

モバイルの浸透と共にクラウドサービスを次々に展開するだけでなく「ポスト・スマホ」時代に向けて、マイクロソフトは全く異なる新しいアプローチをしています。

それが「ミクスト・リアリティ=複合現実」と呼ばれる新たな技術を駆使した世界です。

これはマイクロソフトの天才キップマンが開発に携わっており、例えば既に発売している「ホロレンズ」を使って、場所も時間も超越した生き方が実現するはずです。

そんな近未来が目の前に迫っていることをマイクロソフトは感じさせてくれます。

またマイクロソフトの持つ最新技術がリモートワークに向いており、今後、様々な分野へと転用することも期待されています。

まとめ GAFAとマイクロソフトの違い

今後GAFAを一気に突き放す会社が現れるとしたらマイクロソフトかもしれません。

この10数年の間で世界を席巻したGAFAが今後も永遠に続くように見えますが、いつ経済的な後退期がやってくるのかは分かりません。

実際、新型コロナウィルスによってGAFAのビジネスモデルにも死角があることがハッキリと見えたはずです。

スマホ以後の社会にはどんなサービスが生まれ、どんな社会が訪れるのかは分かりませんが、次世代の可能性を見せてくれるのがマイクロソフトの「ホロレンズ」かもしれません。

スマホというデバイスから解放され、空間に表示させる未来がやってくるのは間違いないでしょう。

また収益構造もGAFAと異なり、ソフトウェア、クラウドサービス、OS、ゲーム、広告、PCなど事業が多岐に分散されています。

収益性と成長性と安定性の3つバランスが抜群に良い為、社会情勢の変化による影響を受けにくいのです。

そこにマイクロソフトの歴史と強さを感じるのではないでしょうか。


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免責事項と開示事項 記事の作者、鈴木林太郎は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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