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【米国株動向】2番底がやってくる?

モトリーフール米国本社、2020年5月15日投稿記事より

この3か月の間、ウォールストリートと投資家は、史上かつてないボラティリティを経験しました。

33日の間に、S&P 500(SNPINDEX:^ GSPC)は34%も下落しました。

これは、史上最速の下落スピードです。(S&P 500が以前の弱気市場で30%下落するには11か月近くかかりました)

さらに、新型コロナウイルスの蔓延による前例のない経済の停滞を目の当たりにしました。

新型コロナウイルスのパンデミックにより、重要ではない事業が閉鎖されました。

そして、過去7週間の新規失業保険申請件数によれば、推定3300万人が失業しています。

それにもかかわらず、株式市場は大幅に上昇しました。

テクノロジー企業が多いナスダック指数は、年初の水準を上回っています。

多くの人が、マーケットの底堅さに違和感を感じています。

S&P 500が2020年3月23日の安値を下回るかどうかはわかりません。

しかし、現在の状況は弱気市場の中での反発であり、株式市場の暴落が起きると確信しています。

その理由をご説明いたします。

経済データが悪いにも関わらず、なぜ株式市場は反発したのでしょうか?

私たちがまず考えなければならないのは、なぜ株式市場がこれほど回復したのかということです。

相場の急回復を説明できる理由は、いくつかあると思います。

第1に、多くの州が知事による自宅待機の命令を受けており、重要ではない事業が閉鎖されました。

短期投資家は、新型コロナウイルスの新たな感染者数に注目してきました。

しかし、ここ数週間の感染者数は、米国政府の対策のために横ばいになっています。

第2に、連邦準備制度が無制限の量的緩和で米国経済を支援することを表明したことが大きいと言えます。

また、米政府は新型コロナウイルスから経済を救うための2.2兆ドルもの大規模な経済刺激策を発表しました。

これによると、個人の納税者に最大1,200ドル(カップルの場合は2,400ドル)の給付金を支払い、中小企業向け融資には約3,500億ドル、困窮した産業には5,000億ドルの援助資金を準備しています。

第3に、S&P 500の大企業は、マーケットの第1四半期決算の事前予想を圧倒的に上回っています。

FAANGの株式は2020年に入ってからも好調で、市場を牽引しています。

第4に、投資家の感情は、短期的な価格変動を促進する傾向があるということが言えます。

それが3月の株式相場の急落につながりました。

現在の株価のリバウンドは、投資家の過剰反応が正常化されたものと言えます。

株式市場の2番底がくるだろう理由

上記より、最近の株式相場上昇の理由はある程度理解できたことでしょう。

そこで、株式市場が2番底を付ける可能性について詳しく見ていきましょう。

1. 米政府の刺激策は誤った希望を与えている

まず、米政府の刺激策は投資家に誤った希望を与えています。

確かに、5月に家賃を支払ったアメリカ人の割合は4月に比べて多くなっています。

これは、多くの人々が政府からの給付金を受け取っているためです。

また、失業給付金を週あたり600ドル受け取ることができているためです。

しかし、Money / Morning Consultの調査によると、2,200人の給付金受領者の74%は、給付が4週間以内に終了することを理解しています。

なお、失業給付金の週600ドルは2020年7月31日で終了します。

これらの援助がなくなると、住宅ローンの延滞や信用不安が急増し、消費支出に大きな影響を与えます。

2. 制限が解除されても、ビジネスアクティビティがすぐに回復することはありません

緊急事態宣言の終息を宣言するだけで、ビジネスを通常の状態に戻すことはできません。

米国では、州ごとに再開の扱いが異なります。

すぐに経済活動が活発化する業種もあれば、夏になるまで制限が完全に緩和されない業種も存在します。

仕事にすぐに戻ることができないかもしれない3300万人もの失業者が5月、6月、そして7月になるまで存在することは間違いありません。

ワシントン州のレストランのスタッフは、稼働率が50%未満のため、閉鎖される可能性があると述べました。

ビジネス活動がすぐに立ち直ることはありません。

3. 2回目の感染爆発の可能性

米国経済のもう1つの懸念は、2回目の新型コロナウイルス感染爆発の可能性があるということです。

明確に言うと、感染の第2波のリスクがあるのは米国だけではありません。ワクチンがなければ、どの国にもその可能性があります。

ほぼすべての先進国では、新型コロナウイルスの1日あたりの感染率が着実に低下しています。しかし、米国にはその兆しが見えません。

いくつかの州が事業を再開し始めているため、感染率は横ばいになっています。

新型コロナウイルスの世界最大のホットスポットであるニューヨーク市では、目覚ましい進展が見られましたが、米国全体では依然として問題を抱えています。

4. ウォールストリートは第2四半期の利益基準を設定することはできません

第4に、ウォールストリートが株式市場で株価の上昇を支援したという点を見落とさないでください。

通常、上場企業は売上と利益の見通しを発表します。

ウォールストリートは事前に各企業の予測を行いますが、多くの企業がウォールストリートの1株あたりの利益予測を上回りました。

ただし、第1四半期以降は状況が異なります。

大多数の企業が2020年の見通しを発表していません。

そのため、ウォールストリートは第2四半期および第3四半期の予想ができません。

投資家が株を買う際には、対象企業が事前予想を上回ったかどうかで判断します。

しかし、ウォールストリートが事前予想を発表することができなくなったため、投資家は前年比または四半期ごとの業績に焦点を合わせるしかありません。

その比較を行うと、株を買おうという気力はなくなるでしょう。

5. FRBは景気後退を防ぐことはできません

5番目に、そして最後に、投資家は連邦準備制度が新型コロナウイルスによる景気後退を防ぐことができないことを理解する必要があります。

FRBの無制限の量的緩和策により、企業が流動性を利用しやすくなることは間違いありません。

しかし、消費者が家を出たり、お金を使うのを恐れすぎたりすると、貸出を促進するために金利を引き下げてもあまり意味はありません。

私が行っていること

株式市場の2番底に対して準備すべき十分な証拠があると、私は信じています。

私が何をしているかということですが、まず、自分の保有株式については一切売るつもりはありません。

私が購入した株は長期保有を目的としています。新型コロナウイルスが米国経済に打撃を与えたとしても、保有し続けるつもりです。

また、2番底に備えて現金を確保しています。

但し、これはすべての人にお勧めするわけではありません。

市場が2番底を付けた際に、見送ることも戦略の一つです。

最後に、少量ではありますが、2番底が来れば株式を購入しようと考えています。

ほとんどのブローカーが株式の売買手数料を無料にしており、株式を買いやすい環境にあります。

S&P 500が上昇基調に乗るまでにはまだ数週間(場合によっては数か月)かかる可能性があります。

そうなった場合に投資ができるよう、今から準備をしています。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Adam Levyは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。

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