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【米国株動向】ディズニーは好調なストリーミング事業への投資を制限

モトリーフール米国本社、2020510日投稿記事より

ディズニー(NYSE:DIS)は、ここ数か月間ストリーミングサービスの加入者を大幅に増やしました。

しかし、Disney+やHuluに追加投資する計画はありません。

Disney+の加入者数は5月4日時点で5450万人でしたが、これは「2024年末」に経営陣が予想していた範囲の下限に近いものであり、非常に好調なスタートだったといえます。

Huluは3月末時点で3200万人の加入者を獲得しています。

しかし、ディズニーにはストリーミングへの投資を増やす余裕はありません。

ディズニーは、テーマパークの一時閉鎖、映画公開の遅れ、広告売上高の急落するスポーツ中継への権利金の支払いなどにより、キャッシュフローは多くの課題に直面しています。

借入金を増やし、コミットメント枠を拡大する一方、7月の上半期配当金を停止するなどできる限り現金を節約しようとしています。

利益から負債へ

ディズニーはライバルのネットフリックス(NASDAQ:NFLX)のように追加で資金調達をせずに、テーマパーク、映画、メディアネットワークの強力な営業利益によってキャッシュフローを賄う予定でした。

ディズニーのストリーミング事業は加入者の増加と共に営業損失を生み出し続けています。

そして、今四半期は他事業も巨額の損失を生み出しています。

実際、1株あたりの平均損益は第3四半期(4〜6月)に0.06ドルの損失になることが予想されています。

CFOのクリスティン・マッカーシーは、前四半期のテーマパークの閉鎖により営業利益に10億ドルのマイナスの影響があったと推定しています。

これは、前四半期に閉鎖された米国のテーマパークの影響が大きいと話しています。5月11日から上海のテーマパークを限定的に再開します。

しかし、現在の状況を考えるとテーマパークは第3四半期の利益をさらに引き下げることになるでしょう。

米証券取引委員会に提出した10-Qによると、ESPNの放映契約においてディズニーは試合が中止や延期になっても、スポーツ放映権の支払いを継続しています。

一方、ESPNは特定の量のスポーツコンテンツを放送する契約上の義務があることもあるため、企業からの広告料金削減の要求にも直面しています。

ディズニーの第2四半期決算発表で、マッカーシーは「今四半期のESPNの国内広告売上高は、昨年のこの時期を大幅に下回っている」と述べています。

映画事業は劇場における配給なしでは多くの収入を生み出しません。

ホームエンターテインメントの売上高は好調ですが、映画事業には不安が残ります。

劇場再開後の最初のヒット作になる可能性のあるものは7月の「ムーラン」くらいです。

しかし、これも予定通り公開されるかどうかわかりません。

消費者直結ビジネスによるキャッシュフローのメリットは小さい

ネットフリックスは制作活動を停止し、既存のオリジナルコンテンツを押し出すことで、今年は大きなキャッシュフローを得ることができると思われます。

昨年は約25億ドルの現金を費やしましたが、今年は約10億ドルしか費やしません。

しかし、ディズニーはネットフリックスとは異なります。

ネットフリックスの莫大な現金支出は、主にオリジナルコンテンツの制作に関連しています。

ディズニーは自社で数多くの作品を制作しているため、コンテンツ制作にかかる費用の支払いが発生します。

また、ネットフリックスは世界的に展開しており、第1四半期に約1600万人の新たな有料会員を獲得しました。

これは、ネットフリックスがマーケティング支出を比較的効率的に活用できていることを意味しています。

Disney+はまだ24か国ほどでしか利用可能できませんし、ESPN+は米国でしか視聴できません。

そのため、ネットフリックスほど、規模のメリットを享受できません。

長期計画に変更はなし

キャッシュフローに関する課題があるにもかかわらず、ディズニーの長期的成長性は依然として非常に有望です。

Disney+やHuluの国際的拡張計画に関するタイムラインは変更されていません。

Disney+の初期の成長とHuluの成長は、ディズニーのストリーミング市場進出への長期的成功の前兆になるでしょう。

日本などいくつかの国でもサービスが提供されるようになるため、ディズニーは数か月以内に2024年時点の計画を超える可能性があります。

来年予定されているHuluとDisney+を一体化した国際展開は、マーケティングの効率化を促進するものと考えられます。

ディズニーの他のビジネス、特にテーマパークやクルーズなどはコロナウイルス前の状況に戻るまでには時間がかかるでしょう。

しかし、ディズニーの強力なブランド力は、ストリーミング、玩具、テレビ、映画など様々な媒体を通じてファンとの関係を維持することができます。

そして、テーマパーク、スポーツスタジアム、映画館がフル稼働したときに相乗効果を生み出すことができます。

【米国株動向】ディズニーをはじめとしたテーマパーク業界が営業再開計画を提出

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Adam Levyは、ウォルト・ディズニー株を保有しています。モトリーフール米国本社は、ウォルト・ディズニー株、ネットフリックス株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ウォルト・ディズニー株のオプションを推奨しています(2021年1月の60ドルのロング・コール、2020年7月の115ドルのショート・コール)。

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