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【米国株動向】新型コロナで世界は一変したがビザの将来性は変わらず

モトリーフール米国本社、202057日投稿記事より

クレジットカード会社ビザ(NYSE:V)にとって2020年は順調に始まりました。

1-3月期(同社2020年度第2四半期)の売上高は58.5億ドル(前年同期比7%増)、調整後1株当たり利益(EPS)は1.39ドル(同9%増)でした。

売上高とEPSのいずれの数値も、4月中旬のアップデート時の予想をわずかに上回っており、また、電子決済処理におけるリーダーとして米国内のシェアで優る同社の成長率が、ライバルであるマスターカードの成長率を上回りました。

しかし同社によると、3月以降、新型コロナウイルスによる経済封鎖が米国や他の先進国に広がり、取引活動が大幅に減少しているため、4-6月期の業績は大幅な悪化が予想されます。

良い年が一転して悪い年に

同社によれば、2020年2月末から3月上旬までは、同社が決済処理をした取引総額は前年同期比10%台半ばで増加していました。

米国内の支払額の増加率も同様の水準で推移しており、国際取引(大部分が海外旅行)の増加率は約10%でした。

しかし、状況は急変し、3月末までに取引総額と米国内の支払額は30%近く減少し、国際取引は40%以上の減少となりました。

4月最終週は、いくつか数値の悪化の速度は弱まり、取引総額の減少率は前年同期比で約20%、米国内支払額の減少率はわずか10%超となりました。

旅行が制限されているため、国際取引は約40%減少のままです。

状況の変化が速いため、同社は詳細な業績予測を行ってはいませんが、買収した部門(急成長中のフィンテック企業プレイドなど)を除き、売上の減少を吸収するため、1桁台の経費削減を計画していると表明しています。

ただし、従業員の解雇は行わないと約束しています。

いずれにせよ、4-6月期の売上数値は良くなさそうです。

一方、良いニュースもいくつかあります。

3月末時点で、同社には自由にできる現金、現金等価物、短期投資が計122億ドル(さらに長期の投資有価証券が11億ドル)あり、これに対し長期借入金の残高は139億ドルでした。

純利益率も52.7%でした。

良好な財務内容のおかげで、同社はこの最適なタイミングで株主還元ができます。

2020年度は既に56億ドル相当の自社株買いを実行しており、合計で90億ドルを年末までに買い戻す途中にある経営陣は述べています。

これこそが自社株買いのやり方です。

データセキュリティ、非接触型決済、およびeコマース

短期的な見通しは「良くて不透明」というところですが、ビザの株をポートフォリオの中核に据えておくべき理由はこれまで以上に強くなっています。

新型コロナウイルス後の世界では、eコマースと非接触型決済の利用増加は続くでしょう。

実際、同社の非接触決済技術による取引は直近四半期で40%増加し、米国および国際取引(旅行分野を除く)におけるeコマースを含むカードを提示しない取引は、4月末時点で30%近く増加しているとのことです。

こうした全てのことが同社のデータセキュリティ事業に繋がっており、データ分析プラットフォームVisa Analyticsが顧客に提供するレポートは33%増加し、コンサルティングプロジェクトも50%増加しました。

新テクノロジーとインターネットによる取引が成長する中、両分野は今後何十年にもわたり、同社成長の強力な推進力となるでしょう。

もちろん、事業支出や個人消費の回復には時間がかかるでしょうし、4月と同様の業績が5月、6月も続くのであれば4-6月期の業績も厳しい結果となるでしょう。

今後も動向を注視していく必要はありますが、同社には嵐を切り抜ける企業体力があり、電子決済をリードする同社には、これまで以上に強い追い風が今後長期にわたって吹き続けるでしょう。


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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Nicholas Rossolilloは、ビザ株、マスターカード株を保有しています。モトリーフール米国本社は、ビザ株、マスターカード株を保有し、推奨しています。

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