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【投資信託はリターンだけで選んではいけない】シャープレシオの基礎知識と計算方法

出典:Getty Images

投資信託の銘柄選定に過去のリターンを基準にする方は多いです。

もちろん、リターンは大切な基準の一つですが、リスクに見合わないリターンの金融商品は優れているとは言えません。

同じくらいのリターンが見込める金融商品が複数あれば、よりリスクが低いものを選びたいですよね。

そこで銘柄選定の基準に加えると便利なのが、「シャープレシオ」という指標です。

今回は、シャープレシオの基礎的知識や計算方法を説明していきます。

ぜひ投資信託の銘柄選定の基準に活用してみてくださいね。

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シャープレシオとは?

シャープレシオとは、投資信託の運用効率を示す基準の一つです。

シャープレシオはリスクの大きさに対して、どれだけのリターンが得られたかを示し、数値が大きくなるほど「より小さなリスクで大きなリターンが得られた」ということを意味します。

シャープレシオを活用することで、単純なリターンの大きさだけでなく、リスクに見合った適切なリターンであるかを知ることができます。

ちなみにシャープレシオの「シャープ」は指標を考案した米国の経済学者、ウィリアム・シャープ氏の名前から取られており、「レシオ」は比率という意味を表しています。

シャープレシオの目安

シャープレシオは数値が大きいほど運用効率が良く、1を超えていると一般的に優秀な投資信託であると判断できます。

同じリターンであれば、リスクが低いほどシャープレシオの数値は高いです。

また、リスクが同じであれば、リターンが大きいほどシャープレシオの数値は高くなります。

シャープレシオの数値が高い投資信託は、

  • リスクに対してリターンが高い
  • 効率よくリターンが得られている
  • 運用効率が優れている

であると判断できます。

シャープレシオの計算方法

シャープレシオの計算方法は以下です。

シャープレシオ=投資信託の超過リターン÷投資信託のリスク

投資信託の超過リターンとは、投資信託のリターンから無リスク利子率を引いたものです。

無リスク利子率とは、国債を代表とするほぼリスクが存在しない資産から得られるリターンを指します。

超過リターンは投資信託の案内にも掲載されていますので、なれるまではそちらを参考にするのも良いでしょう。

投資信託のリスクとは、考えられる最大限のリターンと最悪の場合の損失の振れ幅の大きさを指します。

投資の世界におけるリスクとは不確実性を指し、必ずしも危険であることを意味するのではないので注意が必要です。

シャープレシオの注意点

次にシャープレシオを使用する際の注意点を説明していきます。

便利な指標ですが、正しく使用しないと投資信託の正確な評価ができませんので、しっかりと理解しておきたいですね。

比較対象をそろえる必要がある

シャープレシオは投資信託の投資対象によって数値の傾向が変わってきます。

例えば、同じシャープレシオが1の投資信託でも、株式中心でハイリスク・ハイリターンの運用結果の1であるのと、債券中心でローリスク・ローリターンの運用結果の1では大きく意味が異なります。

ですので、投資対象が似ている投資信託の比較に使用していきましょう。

比較期間によって数値が変わる

どの期間を比較期間として切り出すかによっても数値は大きく変わってきます。

相場には上げ下げの波があります。

過去にはリーマンショックやチャイナショックといった大暴落もあれば、ITバブルや米国での不動産バブルといった大暴騰もありました。

あまりにも比較期間が短いと、投資信託を過剰評価あるいは過小評価してしまう原因となってしまいます。

できる限り長い期間を切り取って、比較対象とする方がより正当なシャープレシオの評価が可能です。

運用成績がマイナスの場合、リスクが大きくなるほど数値が大きくなる

計算の仕組み上、運用成績がマイナスの場合、リスクが大きくなるほどシャープレシオの数値も大きくなりますので注意が必要です。

例えば、以下の二つの投資信託が存在するとします。

  • 運用成績が-5%、リスクが5%の投資信託A
  • 運用成績が-5%、リスクが10%の投資信託B

この2つの投資信託のシャープレシオを計算すると、投資信託Aは-1.0%、投資信託Bは-0.5%となり、数値上だけみると投資信託Bの方が優れているという結果になってしまいます。

運用成績がマイナスの投資信託を比較する際は、シャープレシオの数値が小さい方(マイナスの値が大きい方)のリスクが小さいことに注意しましょう。

シャープレシオとインフォメーションレシオの違い

シャープレシオ同様に投資信託のリスクとリターンのバランスを測り、投資効率の良さの基準とされるインフォメーションレシオというものがあります。

インフォメーションレシオは、実際のリターンと日経平均株価などの株価指数(ベンチマーク)との差の比較により、投資信託の投資効率の良さを示します。

シャープレシオとインフォメーションレシオのどちらも投資信託の投資効率の良さを表していますので、使いやすいと感じる方を選択すると良いでしょう。

もちろん、投資信託によってはどちらか一方の数値が高くても、一方が低いという場合もありますので、両方使用できるとより精度の高い投資信託の銘柄選定が可能となります。

まとめ

今回はシャープレシオについての基礎的知識と計算方法などについて説明しました。

あまり聞き慣れない用語かもしれませんが、投資信託の案内にリターンとともに表示されている場合が多いので、注意して見るようにしてみて下さいね。