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【米国株動向】コカ・コーラ株に投資妙味はあるか?

モトリーフール米国本社、2020429日投稿記事より

コカ・コーラ(NYSE:KO)のようなブランドを確立した企業でさえ、コロナウイルスによる悪影響から逃れることはできない、と投資家は最近改めて気付かされました。

直近の同社の決算発表(2020年第1四半期)では売上高と利益が予想を上回ったにもかかわらず、同銘柄の売りが続いています。

同社売上高のおよそ半分をイベントでの消費が占めますが、コロナウイルスの影響でイベントの中止が続いたためです。

しかし、数値をより詳しく見てみると、株売却の本当の理由はコロナウイルスの大流行というよりも、むしろ配当支払いの負担の増加や成長見通しの後退にある可能性があります。

株価下落のなかでも気前の良い配当支払い

コロナウイルス大流行による経済封鎖で、同社株は他の消費関連銘柄と同じように下落しました。

執筆時点で、同社株は52週高値から25%下落しています。

生活必需品銘柄に分類されているものの、ソフトドリンクは、外食や映画館で、また人が集まるイベントで飲まれる傾向があります。

こういった機会が減った現在、同社をめぐる不透明感は高まっています。

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイは引き続きコカ・コーラ銘柄を信じており、発行済株式数の9.3%にあたる4億株を保有しています。

バフェット氏は1988年に同銘柄を13億ドル弱で購入しましたが、この投資は現在では181億5,000万ドルの価値を持っています。

同銘柄の年間配当は一株あたり1.64ドルなので、バークシャーは年間6億5,600万ドルの配当を受け取っています。

配当利回りは執筆時点の株価で3.6%と、S&P500の平均値である2.1%を大きく上回っています。

しかし、配当性向はフリーキャッシュフローの87.5%にまで上昇し、同社利益のほとんどを配当支払いが占めています。

また、同社は本年1月に増配し、年間配当が58年間連続の増配となったことも注目すべきでしょう。

もし増配を終了させれば、同銘柄への信頼を傷つけるだけでなく、配当貴族(25年以上連続して増配を実施している企業)ファンドを選好する投資家やその他のインカム投資家が同銘柄を売却し、株価は下落することになるでしょう。

新たな投資先としては引き続き敬遠すべき理由

同社が増配を維持できたとしても、同社を新たに投資先とする場合、配当以外にメリットはほとんどありません。

株価収益率(PER)は約22.6倍と、S&P500の平均PERである20.3倍をわずかに上回る水準に過ぎません。

一方で、アナリストは同社の今後5年間の平均年間成長率をわずか1.86%と予想しており、S&P500の同5.35%を大幅に下回る水準です。

同社の問題は、自社製品は既に世界200国以上で販売されているため、大きく成長できる市場が残されていないということです。

利益を伸ばすためには、子会社の果実飲料メーカーであるミニッツメイドと、コーラ以外の商品に頼る必要があります。

しかし、同社の利益成長は長い間、一桁台前半にとどまっています。

競争相手であるペプシコは今後5年間で年率5.37%の利益成長が見込まれています。

ペプシコの予想PERは22.9倍と、コカ・コーラをほんのわずかに上回る水準です。

配当利回りは約2.9%と、コカ・コーラをわずかに下回る水準であるものの、47年間連続の増配記録をもち、同じく連続増配のプレッシャーにさらされています。

一方で、キューリグ・ドクター・ペッパー(NYSE:KDP)はそのような連続増配はしておらず、より投資妙味があるかもしれません。

アナリスト予想では今後5年間の平均年間成長率は11.16%で、予想PERは19倍強に過ぎません。

高成長が見込まれるので、投資家の一部は約2.3%というより控えめな配当利回りでも大目に見るでしょう。

コカ・コーラは長い間、配当貴族という地位を維持しています。

バフェット氏のように20世紀に同銘柄を購入した投資家は、配当のためだけであれば、同社株を持ち続けるべきでしょう。

しかし同銘柄は新たな投資先としては成長機会がほとんどないうえに、増配継続は同社にとってやや困難になってきています。

そのため、この業界で新たなポジションを探している投資家は、より高リターンの他の飲料会社に目を向けるべきでしょう。

【米国株動向】コカ・コーラより高配当な米国株3銘柄


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米国株式市場で株価が急上昇していますが、株式市場と米国経済の現状が一致しない理由をレポートとしてまとめています。「不況入りする中で米国株式市場が好調な3つの理由」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です) また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Will Healyは、バークシャー・ハサウェイ(B株)を保有しています。モトリーフール米国本社は、バークシャー・ハサウェイ(B株)を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、バークシャー・ハサウェイ(B株)のオプションを保有しています(2021年1月の200ドルのロング・コール、2021年1月の200ドルのショート・プット、2020年6月の205ドルのショート・コール)。

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