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【米国株動向】5年後、プロクター&ギャンブルはどうなっているか

モトリーフール米国本社、2020年5月1日投稿記事より

プロクター&ギャンブル(NYSE:PG)の株価は過去12か月間で約10%上昇し、S&P 500のマイナス0.8%のリターンを大きく上回りました(執筆時点)。

COVID-19のパンデミックが蔓延するにつれて、消費者はP&Gのブランド(バウンティ、チャーミン、クレスト、ヘッド&ショルダーズ、ジレット、パンパース、プリングルズ、タイドなど)を購入しました。

この一貫した需要と、64年間に及ぶ年間配当の増加により、P&Gは変動の激しい市場における優れたディフェンシブ株式となりました。

また、この株式は過去5年間で70%のリターンを生み出しています。

しかし、今後5年間はその勢いを維持できるでしょうか。

P&Gのビジネスを理解する

P&Gは事業を5つのセグメントに分けています。

その5つとは、美容(昨年の売上高の19%)、グルーミング(9%)、ヘルスケア(12%)、ファブリック&ホームケア(33%)、ベビー、フェミニン、およびファミリーケア製品(26%)です。

同社は、2016年後半に専門美容ビジネスをコティ(NYSE:COTY)に売却した際、美容ユニットを大幅に縮小しました。

同社は伝統的に3つの主な課題に取り組んでいます。

その課題とは、ジェネリックブランドとプライベートブランドとの競争、強いブランドと弱いブランドの調整、そして為替ヘッジです。

なお、P&Gの売上高とコアEPS(買収、売却、為替変動を除く)は、過去5年間ほぼ安定しています。

一貫した自社株買いもEPSの成長を後押ししました。

P&Gのグルーミング事業は、ユニリーバ(NYSE:UL)などのライバルとの激しい競争に直面しており、2020会計年度の最初の3四半期はそれほどよい業績をあげることができませんでした。

また、パンデミックが旅行および小売部門を混乱させたため、美容ビジネスも特にアジア市場で苦戦しました。

ただし、P&Gは依然として、6月29日に終了する通年の売上高が4%~5%成長し、コアEPSが8%~11%増加すると予想しています。

したがって、トイレットペーパー、ペーパータオル、おむつ、およびクリーニング製品などの消費者の必需品を含むその他の3つの事業の強みは、おそらくグルーミングおよび美容事業の弱さを相殺するでしょう。

なお、P&Gは最近、配当を6%引き上げました。

P&Gの明確な見通しと配当の引き上げをみると、同社の事業は依然として順調であることがわかります。

P&Gの予想PER 23倍は若干高く感じられますが、コアブランドの強さ、強力なキャッシュフローの見通しは、そのプレミアムを正当化します。

今後5年間の見通しについて

P&Gの製品はすでに180か国以上で販売されているため、成長の余地はあまりありません。

しかし、人気の高いブランドを購入し、人気のないブランドを売却する可能性があります。

同社は、SK-IIのようなより強力なブランドを拡大するとともに、コストを削減し続けることでしょう。

過去12か月間で、P&Gはフリーキャッシュフローの68%と22%をそれぞれ自社株買いと配当に費やしました。

この傾向は今後5年間は続くでしょう。

P&Gの売上はそれほど成長しないと思われますが、コスト削減策と自社株買いがコアEPSを後押しするものと思われます。

投資家はウォールストリートの長期予測について、逐次確認する必要があります。

アナリストはP&Gが今後5年間、平均7.5%で年間利益を伸ばすことを期待しています。

その期待に基づくと、P&Gの5年間のPEGレシオは3.0になります。

そのPEGレシオは、業界の同業者とほぼ近い水準になっています。

ユニリーバのPEGレシオは2.2ですが、キンバリークラーク(NYSE:KMB)は、4.9です。同社は、トイレットペーパー、ティッシュ、およびその他の紙製品を販売しています。

P&G、ユニリーバ、およびキンバリークラークに対する市場の関心は、COVID-19危機の終結後に冷静化する可能性があります。

しかし、パンデミックが世界的な景気後退を引き起こした場合、それらは人気のディフェンシブ株式になる可能性があります。

言い換えれば、P&Gとその同業他社が次の5年間で徐々に上昇し、S&P 500のリターンを再び上回る可能性があるのではないかと考えています。


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米国株式市場で株価が急上昇していますが、株式市場と米国経済の現状が一致しない理由をレポートとしてまとめています。「不況入りする中で米国株式市場が好調な3つの理由」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です) また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Leo Sunは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。

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