The Motley Fool

マーケット低迷時に投資家が着目すべき指標について

出典:Getty Images

日本株に関して言えば、少なくとも向こう2~3ヶ月はボックス圏にいつつも、日々または1日の中でのボラティリティが比較的大きい状態が続くと思っています。

この結論に至る背景は、新型コロナウィルスの影響がわからないからという誰でも容易に想像できることで、そもそも「新型」なので、誰にも経験がありませんからその影響がいつまでどこまで及ぶかなんて誰もわからないだろうと思っています。制御できるのであればとうの昔にできているのでしょう。

わからないものが要因になっている限り、不透明感は当面払しょくできないでしょうから、「不透明感→景気の好転が望めない」となると、少なくとも大幅な上昇局面を当面見込めないと考えています。

むしろ、業績悪化に伴う企業のサステナビリティ(持続可能性)が問われることも考慮に入れておくべきでしょう。

すでに、資金繰りを考慮して借り入れなどを公表している企業がいくつかありますが、今後このような発表が増えていくことが予想されます。

サステナビリティが問われるようなマーケット局面で投資家が着目する指標があります。「ネットキャッシュ」です。

ネットキャッシュは企業の手元流動性(現金・預金+有価証券)から有利子負債を差し引いた金額のことで、いわば「企業が今すぐ自由に使えるお金」のことです。

仮に事業が止まっていたとしても、光熱費や家賃、税金など様々な支払いはたいていの場合待ってくれません。

設備があれば生産や利用が無くても維持費が必要です。

そんなときに手元に豊富な現金があるかないかは企業の存続にかかわる問題でもあります。

よって景気が低迷している局面ではネットキャッシュが豊富な企業に資金が集まる傾向があります。

実は好況時にはネットキャッシュが豊富な企業は批判あるいは敬遠されがちです。

手元にお金がたくさんあることは、経営に有効に活用していないとみなされ、それなら株主還元してくれなんて話になるわけです。

ところが、不況時には手元にお金がたくさんあることが魅力的になるわけです。

さて、自分が保有するあるいは興味がある銘柄のネットキャッシュがどれぐらいなのかに興味を持った方がおられることでしょう。

簡単に把握する方法は、東洋経済新報社の「会社四季報」を使うことです。

それぞれの企業の「現金等」と「有利子負債」の数字がありますから引き算をすればいいです。

ただし、「現金等」には有価証券が含まれていませんし、「有利子負債」にはリース負債など有利子負債に含めるべきと考えられる値が含まれていません。

そこで、金融業種を除いたTOPIX Core 30採用銘柄に関して、「会社四季報」では考慮されていない値も加味してネットキャッシュを算出しました。

直近本決算または四半期決算のバランスシートに掲載されている値を用いています。

TOPIX Core 30とは「東証指数ラインナップ」における「TOPIXニューインデックスシリーズ」の一つです。

東証1部市場全銘柄のうち、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成された株価指数で、いわば日本のリーディングカンパニーでもある30社と言えます。

結果明らかになった、「ネットキャッシュ・エクセレントカンパニー」は以下の4社です。

  • 6861(TSE1)キーエンス
  • 7974(TSE1)任天堂
  • 6954(TSE1)ファナック
  • 4063(TSE1)信越化学工業

キーエンス、任天堂、ファナックは無借金企業、信越化学工業は有利子負債が非常に少ない企業です。

一つ欠点があるとすれば、どれも単元で買うには日本円で7桁になりますので、それなりの資金が必要だということでしょうか。

ただ、その株価になっているということは、好況時にも資金が入ってきていることの証左だと思いますので、一度に単元で買うのは無理でも、端株で少しずつ買っていく手法を使うことで、少しずつコツコツ買うのもいいと思います。毎月1株でもいいかと思います。

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