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急速に進行している日本の少子化において考えるべき投資戦略とは

ご存知のように日本の少子化は深刻さを増してきていますが、最近の日本政府が発表したデータによれば、そのスピードは想像以上に高まっています。

日本のマーケットが縮小するということなので、これは投資家にも関わってくる問題です。

少子化問題に関する情報を適切に把握しておけば、効果的な投資戦略を取ることが可能になります。

そこで、今回は日本の少子化の現状や対策およびそのような状況下での投資家としての戦略の取り方について解説します。

日本の少子化のスピードは想定以上

2019年12月24日のニュースによれば、日本の出生数が87万人を下回ることが日本政府から発表されました。

日本政府は、1899年から出生数の統計データを取り始めていますが、今回で初めて出生数が90万人を下回ることになりました。

90万人を下回るのは2021年と予測されていたため、少子化のスピードは想定した以上に速いことがわかりました。

つまり、日本政府の少子化対策は、今のところうまくいっていないということです。

戦略や方針を大きく変える必要があると考えられますが、今のところ日本政府にはそのような様子が見られないため、日本社会ではこのまま急速に少子化と高齢化が進むとみて間違いないでしょう。

なぜ少子化が問題なのか

そもそもなぜ少子化が問題なのでしょうか?あまり論ずる必要性はないかもしれませんが、問題整理のためにあえて述べておきます。

マーケットの縮小と同時に国の経済力が落ちる

言うまでもなく、人口のサイズはマーケットのサイズです。

したがって、少子化によって人口が減少すればマーケットのサイズと日本の経済は縮小してしまいます。

多くの日本の企業は内需に依存しているため、基本的にはグローバルマーケットへ進出しなければ企業を成長させていくのは困難でしょう。

労働人口の縮小

若い人の人口が減れば労働人口が減ることになります。

実際に、すでに人手不足で困っている業界が出てきています。

日本政府は移民の受け入れにより、その問題を解決しようとしていますが、外国人が独特な日本社会に溶け込むのにかなり時間がかかるでしょう。

以前の記事で述べたように、RPA(Robotic Process Automation)導入による仕事の自動化が一つの解決策となりますが、全ての人間の仕事を行えるわけではないので部分的な解決策です。

過疎化で社会的基盤が崩壊

高齢者人口が多くなると同時に若い人の人口が減少すると、社会構造が変化します。

特に地方で人口が少ない市町村では、過疎化と同時に労働人口減少に伴う社会的基盤の崩壊が起こるでしょう。

日本の少子化の現状

具体的な日本の少子化の現状について数値を用いて簡単に解説します。

ここでは、合計特殊出生率(出生率)で見ていきます。

出生率は、15歳から49歳までの女性が1年間に産む子供の平均数を示したものです。

人口の変化による偏りを取り除いてくれるため、少子化の状態を比較するには出生率は便利です。

日本の出生率と人口は減少傾向

日本の出生率は1974年(出生率は約2.1)まで安定していましたが、その後2005年頃(出生率:1.26)まで緩やかに低下しました。

2006年頃に一時的に上がったものの再び低下し2016年には1.44、2018年には1.42となりました。

一方で、人口も減少しています。

現時点での人口は1億2595万人ですが、2050年には1億人を割り9515万人なると予測されています。

しかし、出生数の予想外の低下を考えれば、人口減少のスピードも予想より速くなるでしょう。

他国よりも少子化が深刻な日本

やはり、外国と比較して日本の少子化は深刻です。

2017年において、日本の出生率は187カ国中171位でした。

OECD加盟国の中では、34カ国中27位で、G20においては、20カ国中17位です。

基本的に先進国の出生率は低いですが、その中で際立って低いのが日本やドイツです。

ドイツの出生率は2016年の時点での出生率は1.5ですが、最近は強い上昇傾向にあります。

ちなみに米国の2016年の出生率は1.80で、やや減少傾向にあります。

日本で少子化が進む中でどのように投資戦略を立てるか

日本政府は戦略を立てて実行するのが得意でないことを考えれば、日本では、少子化が加速すると同時に経済が縮小していくのは避けられないと考えるべきです。

そして、投資家はそれを前提に投資戦略を立てるべきです。

ではどのような対策が可能なのでしょうか?ここではそのヒントを提供します。

日本への投資を減らして米国などの海外へ分散投資

日本経済は縮小するので、日本企業の株などへの投資は長期的にはリスクが高いです。

それらを現金化して米国などの海外への投資を増やした方がいいでしょう。

その際、今後も成長が期待される米国の株やETF(上場投資信託)を買うのが良いのですが、今米国で起こっている社会的変化などを考慮すれば、予測できないことが比較的高い確率で起こり得ます。

したがって、米国に偏ればそれだけリスクも高まるため、米国以外にもEU、中国などにも分散して投資するのが得策です。

結局、分散投資ということですが、重要な点は日本企業への投資の割合を減らすということです。

これから日本で需要が高まる分野へ投資

少子化と高齢化が進むということは、日本の社会構造だけでなく経済構造も変わってきているということを意味します。

つまり、日本のマーケットにおいては、子供の人口は減る一方で老人の数は増え、また労働人口が減ると同時に移民が増えていくということです。

これは特定の国内企業にとってはチャンスであり、この変化を利用して伸びていく企業に着目して投資を行うことが一つの戦略として考えられます。

そのような分野として、例えば先述したようにRPAがあります。

手堅いのは米国への投資

日本の少子化問題の現状や投資家が取るべき戦略について解説しました。

日本経済の衰退への対策として手堅いのは、やはり米国への投資です。

米国を中心に投資しておくのが、無難な投資戦略なのではないかと思います。


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