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米国株グロース銘柄分析、ハンドメイドに特化したマーケットプレースを提供する「Etsy」

Etsy(NASDAQ:ETSY)はオンラインのハンドメイドに特化したマーケットプレースを運営しており、クリエーターが作成したアート&クラフト、ヴィンテージ商品を自由に売買することができます。

日本ではminne、Creemaといった類似サービスが人気です。

事業紹介

Etsy, Inc.は1998年にサービス開始、2015年4月に上場した会社です。

サービスは米国で一定の知名度があり、2020/2/26付の直近4Q決算(”4Q決算”)によると、アクティブバイヤーは4,635万人、アクティブセラーは269万人と、ハンドメイド、アンティークといった分野の商品に特化したマーケットプレースとして人気を有しています。

優れたビジネスモデル

Etsyは売れた商品に対して売り手から一定の手数料を得ることによって、収益を得ています。直近ではこの手数料率は約16%で推移しています。

手数料の内訳を細かくみていくと、Etsy販売者が完了毎に支払う5%の取引手数料、配送料、各アイテムの出品に対して20ドル(最大4か月間)、およびEtsyペイメントの決済代行手数料があります。

Etsyペイメントの手数料は、アイテムの合計金額の3.0%から4.5%の間で変動します。

ちなみにEtsyのGMS全体の89%は、Etsyペイメントを通じて決済が行われました。

配送及び決済機能が内在するマーケットプレース型ビジネスモデルと呼べるでしょう。

トップライン成長力

FY2019の年間GMS(流通高)は0 billion (YoY +26.5%)、売上はUSD818 million (YoY +35.6%)と高い成長を遂げています。

例年5月に行われる1Q決算では、COVIT-19による影響で特にBuyerサイドの需要落ち込み、Sellerサイドも外出自粛、配送の遅延等で一時的なGMSへの影響は避けれないと市場は見ているものの、中長期ではAmazonのようなマーケットプレースにはないユニークな商品在庫がBuyerを惹きつけ、高いユーザーリテンションを生むと考えます。

またEtsyの投資家向け資料によると、ターゲットとなる地域のonine retailの潜在市場規模合計はUSD250 billionと巨大でEtsyのマーケットシェアは未だに5%程度であるとしています。

米国のみならず、UK、カナダ、ドイツ、オーストラリア、フランスを主要6カ国と位置付け、GMSを戦略的に拡大しようとしている点は好感が持てます。

 

新規事業

将来的に売上およびEBITDAへのインパクトが見込まれる施策としてEtsyの広告商品が挙げられます。

Offsite Adsは新しい広告事業でEtsyがGoogleのPLA (Product Listing Ad)のような広告枠を購入、Sellerは商品が30日以内に売れた時のみ広告費用を支払います。

Etsy AdsはEtsyプラットフォーム内で商品を目立たせるための広告で、Ebayであれば商品をリストのトップに持ってくる広告、Tinderであれば自分をマッチさせやすくするような広告に近いイメージでしょうか。

魅力あるマネジメント陣

既に上場して5年が経っており、経営層も一定のキャリアを持った方が多い印象です。

特にCEOのJosh Silvermanは下図にある通り、eBay、Skype、American Express、comでExecutive Roleを歴任してきた方で、2017年5月から現職に就いています。

ちなみに多くの米国グローステック企業ではStock Based Compensation、いわゆる譲渡制限付き株式報酬(RSU)やストックオプション(SO)などが給与に対して大きな割合を占めることが多いため、各マネジメントの着任日とVesting Period(Etsyは4年とAnnual reportに記載あり)を個人的には確認するようにしています。

ただし日本と会計処理が異なるので注意が必要です。この点については長くなるので別の記事でカバーしたいと思います。

 ヘルシーな財務状況

4Q決算での来期会社ガイダンスによると、GMSは~USD6.2~6.4 billion (YoY +25%~ +28%)、売上は~USD1.04~1.06 billion (YoY +27%~ +30%)、 EBITDA marginは~21%~22%を予想しています。

このGMSサイズで YoY+25%以上の成長を維持している点、Adj. EBITDA marginも安定して出せている点は高く評価できると思います。

ただし直近決算におけるNet Cash position (=現金同等物ー有利子負債)はUSD100M程度と若干心もとない印象を受けます。

これは2019年9月に起債したConvertible Senior Note(転換社債)のUSD650 millionが大きく影響しており、この資金使途の内USD124.5 millionで自己株買いを行うつもりとあるので、投資家としては今後の株価に更なる期待が持てます。


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コロナウイルスの感染が欧米に広がったことにより、世界の株式市場が弱気相場入りしましたが、こういうときこそ企業の長期の成長性に集中する必要があります。「新型コロナウイルス相場で気をつけるべきことと、注目すべき米国株4銘柄」こちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

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