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【米国株】S&P500の優秀連続増配銘柄(生活必需品)

出典:Getty Images

米国株を語る上で外せない指標といえば、「S&P500」です。

あのウォーレン・バフェット氏は株主宛ての手紙の中で「プロでない投資家の目的は上手くいきそうなビジネスに横断的に投資する事」であり、「S&P500に連動する低コストのインデックスファンドに投資する事でその目的は達成される」と述べています。

そんな優秀な「S&P500」から更に「優秀銘柄」をセクター別にご紹介したいと思います。

さて、第二回は「Consumer Staples」、つまり「生活必需品」セクターにおける優秀銘柄を分析したいと思います。

「生活必需品」というと、誰もが知る飲料メーカー最大手「コカ・コーラ」や「Marlbolo」ブランドを手がけるたばこメーカの「Altria Group」など、人々の日常生活に密接に関わっており、景気循環サイクルの影響を受けにくいディフェンシブな存在として長期投資家の注目を集めています。

事実、ペンシルベニア大学大学院のジェレミー・シーゲル教授は著著「The Future for Investors」(和名:「株式投資の未来」)の中で、過去 (1957~2003) における米国株のセクター別のトータルリターンについて分析しており、全10業種 (Real Estate除く)のリターンランキングで、「生活必需品」セクターが2位である事を発表しています。

出所:ジェレミー・シーゲル著 「株式投資の未来」

*セクターは「世界産業分類基準(GICS)のセクター分類」参照(Real Estate除く)

ご覧の通り、S&P500のセクター10種において、トータルリターン平均10.95%に対し上位5セクターがオーバーパフォームしており、本シリーズ第一回の「Health Care」に続いて、今回の「Consumer Staples」が過去において優れたリターンをもたらしています。

【米国株】S&P500の優秀連続増配銘柄(ヘルスケア)

それでは、前回に続いて「Consumer Staples」セクターで「YOC」上位3銘柄を紹介致します。

「YOC」とは具体的に「年間受取り配当金÷買値 (平均取得価格)」であるため、連続増配する前提で考えると、基本的に「YOC」が高い銘柄ほど、長期保有するに従って配当利回りが上昇します。

前提条件として、増配記録10年以上かつ、「フリーキャッシュ・フローマージン (FCFM)」10%以上とする事で、将来的に連続増配の蓋然性がより高い銘柄を選定対象にしてみます。

フリーキャッシュ・フローマージンは具体的に「フリーキャッシュフロー÷売上高」であり、連続増配の原資となる企業が自由に使える現金をどれだけ効率よく稼いでるかを見る指標として、その対象銘柄の収益面、ならびに財務面の安定性を図る重要です。

【優秀銘柄】~Consumer Staples~

セクター内で増配記録年数とFCFMという前提条件をクリアしたのは12銘柄で、YOC (5年)の平均は3.61%で、上位4銘柄が平均を上回る結果となりました。

出所:

FCFM (TTM):Key Ratioー(morinigstar.com)

YOC(3Y,5Y):Yield on Costー(seekingalpha.com)

Growth(Y):DIVIDEND GROWTH (dividend.com)

*いずれも2020/3/25時点のデータを参照。

*連続増配 (Growth)は暦年ベースで受取り配当年数が増加する銘柄を指します。

アルトリア・グループ(NYSE:MO)

①比較データ

  • 連続増配年数:50年→セクター内順位No.4 (PMのスピンオフ以前からの増配記録含む)
  • FCFM (TTM):38.35%→セクター内順位No.1
  • YOC3Y:4.42%→セクター内順位No.1

②長期チャート

③コメント

連続増配年数50年の「配当王」に君臨するMOはその連続増配記録に加え、注目すべきは配当利回りの水準と増配率の2点です。

直近4年の平均配当利回りは4.95%であるのに対し、増配率の平均は3年、5年とそれぞれ10.75%、11.40%と長期的に2桁の増配率を維持しています。

通常、高配当になるに従って、増配率が低下するのが一般的ですが、MOの株主還元におけるコミットメントの高さには裏付けされた潤沢なキャッシュフローがあります。

直近12ヵ月のFCFMは38.35%とセクター内で首位である点に加え、過去10年間平均値は29.95%と非常に高い水準を維持しています。

結論として、ESG投資が普及する中、タバコ産業は敬遠されがちですが、「Marlbolo」ブランドに代表されるように、従来より人々の日常生活に深く根付き、安定したキャッシュフローを長期的に生み出す「ワイドモート企業」として、今後もMOは長期投資家に貢献できる優秀銘柄になると思います。

フィリップモリス(NYSE:PM)

①比較データ

  • 連続増配年数:12年→セクター内順位No.12 (MOからスピンオフ以後からの増配記録含む)
  • FCFM (TTM):30.99%→セクター内順位No.2
  • YOC3Y:4.23%→セクター内順位No.2

②長期チャート

③コメント

2008年に「Altria Group, Inc.」より分離・独立後、「Philip Morris International Inc.」として米国外の約200ヵ国において販売活動を展開するタバコ大手。

前者同様に「Marlbolo」ブランドに加え、加熱式たばこの「アイコス」も手掛けており、ESG投資の普及に伴い逆風下に晒されているたばこ産業においても世界中の愛煙家から支持されています。

まず、MOと同様に、配当利回りは直近4年で5.02%と魅力的な水準であり、その強固なビジネスモデルにもたらされた安定的なキャッシュフローが同銘柄の株主還元の背景にあると感じます。

直近12ヵ月のFCFMはMOに次いで、セクター内で2位である点に加え、過去10年間平均値は27.58%と高水準を維持できていると思います。

2点目にポートフォリオの分散という観点で、主に米国内で事業展開するMOに対し、グローバルにたばこ事業を手掛けるPMの優位性は高く、また、前者MOとPMの両銘柄の保有で長期的に安定した収益を稼ぎ、かつ分散効果に優れたポートフォリオの実現が可能となります。

コカ・コーラ(NYSE:KO)

①比較データ

  • 連続増配年数:57年→セクター内順位No.2
  • FCFM (TTM):22.59%→セクター内順位No.3
  • YOC3Y:3.91%→セクター内順位No.3

②長期チャート

③コメント

連続増配年数57年の「配当王」であるKOは飲料メーカーとして世界最大手として長期投資家に愛され続ける銘柄です。

実際に、2019年にはForbesが監修する「The World’s Most Valuable Brands」において「米ITビッグ5」に次いで、6番目にランクインしました。

また、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイ (BRK)は2020年2月14日に最新のポートフォリオを公開 (米国証券取引委員会宛てFORM 13F)しており、KOは同社のポートフォリオの9.3%を占めています。

そんな伝説の投資家が大量保有するKOの背景には、前述の「生活必需品セクター」の上位2銘柄と同じく、57年という驚異的な連続増配記録を可能にする潤沢なキャッシュフローが挙げられます。

そのFCFMに加え、ROEの過去10年間平均値は29.28%とその利益率の安定さゆえに著名投資家、長期投資家から支持されているのです。

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