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【米国個別株動向】ディア・アンド・カンパニーは2019年も好調の予想

モトリーフール米国本社、2018年12月3日投稿記事より 

グローバルな農業・建設機械メーカー、ディア・アンド・カンパニー(以下「ディア」ティッカー:DE)は、第4四半期および2018年度の決算を発表しました。

年間売上高は26%増、利益は10%増となるなど、非常に良い内容でした。

2019年度では、売上高は2018年の総額374億ドルを7%上回り、純利益は約50%増の36億ドルとなる見通しです。

以下、11月21日の決算説明会での経営陣のコメントを見てみましょう。

経営陣は、今後1年間でディアが享受する追い風と、対応すべき課題の両方について述べています。

農業・芝刈り機部門

米国の農業に関しては、農家と農業機械販売業者ともに慎重かつ楽観的な見通しです。

大豆には不透明感がありますが、トウモロコシ、小麦、綿花は生産環境が改善すると見られています。

加えて、2018年に記録的な収穫量となったトウモロコシと大豆について、当社の米国中西部の販売業者や顧客は注目しているようです。

販売業者たちは、昨年の豊作が2019年の設備需要にプラスの影響を与えると考えています。

-ジョン・ラゲマン

上記のコメントに加え、農業・芝刈り機部門の副部門長であるジョン・ラゲマン氏は、米中間の貿易戦争の影響についても言及しました。

例えば、米国から中国への大豆輸出は急減しています。

中国政府が7月に米国から輸入される大豆に25%の関税を課したことにより、中国の貿易業者はブラジルやアルゼンチンからの輸入に切り替えたためです。

ディアの投資家向け広報担当マネージャーであるブレント・ノーウッド氏のコメントによると、2019年度の米国からの農作物輸出額は横ばいとなる見込みです。

ノーウッド氏は、トウモロコシの記録的な収穫量と価格の上昇が、大豆価格の下落を短期的に相殺するため、来年度の主要作物の輸出額は今年とほぼ同程度の約1,200億ドルになると見ています。

貿易戦争の行方は相変わらず不透明ですが、同社は、2018年が記録的な収穫量となったことや農家の収入が好調であったことが、来年度の設備需要を押し上げると予想しています。

農機の買い替え需要と技術進歩

農業機械の買い替え需要は引き続き堅調です。

2013年以来、農業機械の使用経過年数は最長になっており、顧客からの買い替え需要は増加傾向にあります。

さらに、農業機械における技術進歩も、買い替え需要を刺激していると感じています。

そして、当社の農業機械ラインナップには、数々の精密技術を駆使した機械を取り揃えています。

-ジョン・ラゲマン

農業機械の買い替え需要が高まりは、2019年度の農業・芝刈り機部門の売上高の追い風となるでしょう。

また、精密技術の普及も売上高の増加要因となる可能性があると、ラゲマン氏は語ります。

ハイテクな機械の費用対効果(コストパフォーマンス)が良いと顧客が判断すれば、使用している農業機械が耐久年数に達する前に新しい機械を購入するはずだからです。

ラゲマン氏は、精密技術の進歩に必要な要素として「ガイド機能、通信機能、コンピューターの搭載、デジタルオペレーションセンター」を挙げました。

これらはいずれも最大20年をかけて育ててきた技術であり、ディアの株主利益の源泉にもなっています。

他にも、植付け技術や散布技術、収穫技術など、これまでの農業機械よりもはるかに優れた能力を持ち、農作物の収穫量向上に貢献しています。

ラゲマン氏はまた、同社が提供する細やかなサポートシステムをアピールしました。

ジョン・ディア・コネクテッド・サポートに代表される同社のサポートシステムでは、ディアが顧客の機械を遠隔でモニターします。

そして、不具合の兆候を検知し、その地域の販売店に予備的にメンテナンスを呼びかけるものです。

これによって機械の耐久年数は延び、農家の人々がよりハイテクな農業機械を購入する後押しとなるでしょう。

建設・林業機械部門

現状の住宅着工トレンドや原油価格は設備投資を押し上げる水準にあり、2019年の米国では、GDPと設備投資はともに増加すると予想されます。

当社の米国の顧客は来年の見通しに非常に楽観的で、今年の残りの期間も好調な業績となりつつあります。

-ブレント・ノーウッド

ディアのもう一つの部門、建設・林業機械部門の売上高は、第4四半期に65%増の27億ドルとなりました。

この売上高の伸びのおよそ45%は、2017年12月1日に世界最大の道路建設機械メーカー、ヴィルトゲングループ(以下「ヴィルトゲン」)を53億ドルで買収したことによるものです。

ディアの発表によると、景気拡大による設備需要の高まりとヴィルトゲン買収のタイミング効果により、2019年度の建設・林業機械部門の売上高は15%増加するとの見通しです。

ノーウッド氏は、米国の好景気に加えて、米国外からの需要も堅調であると語りました。

2019年に世界での交通インフラへの投資額は約5%増加する見込みであり、旺盛な需要を背景に、ヴィルトゲンの受注は6カ月先まで埋まっているそうです。

営業利益率の上昇

私たちは当社の戦略の見直しを実施し、より高い期待水準に応えるために、2022年の財務目標を再設定しました。

その結果、中期的な営業利益率目標を12%から15%に引き上げ、資産管理の効率化のため流動資産回転率の目標を変更しました。

これらの目標は、さらなる経営改善の一環、また、為替変動やインフレのような逆風に対する取り組みの一環として再設定されました。

そして、ヴィルトゲンとの統合の影響を考慮したものでもあります。

-ラジェシュ・カラサー、CFO兼CIO

今後数年以内に営業利益率15%を達成するという目標は、ディアにとって簡単なものではないでしょう。

過去に営業利益率15%を達成したことはありますが、長期間維持できていません。

しかし、ディアが15%の目標達成の後押しとして期待する要因もあります。

例えば、ハイテクな農業機械の普及、ヴィルトゲン買収を背景とした建設・林業機械部門の継続的な成長、コスト削減、買い替えサイクルの短期化などです。

2019年度の営業利益率は前年度の12%をわずかに上回るのではないかと考えます。


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