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【米国個別株動向】バーリントン・ストアーズ、増収増益基調は続くのか?

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2018年11月29日投稿記事より

バーリントン・ストアーズ(以下「バーリントン」ティッカー:BURL)は米国第3位のオフプライス・小売りチェーンです。

同業のTJXカンパニーズとロス・ストアーズの第3四半期の決算は、投資家にとって不満の残るものでした。

両社とも、売上高の力強い成長、税引前利益の増加、および税制改革による一株当たり利益の大幅な増加を発表しました。

しかし、両社の株価は、利益率の圧迫による将来の利益成長の減速懸念から、決算発表後に急落しました。

一方、バーリントンの事業規模は上記の2社を下回るものの、決算発表は素晴らしい内容でした。

第3四半期決算発表後、同社の株価は13%上昇し、11月前半の下落分をほぼ取り戻しました。

前期に続く好調な決算

第3四半期のバーリントンの売上高は、13.7%も増加しました。

既存店売上高が4.4%増加したことと、店舗網を急速に拡大したことにより売上高は増加し、総売上高は16.4億ドルとなりました。

売上高が大幅に増加したことを受け、調整後営業利益率は上昇を続け7%となり、前年の6.2%を上回りました。

また、売上高の増加と利益率の上昇により、調整後営業利益は前年比29%増の1.15億ドルとなりました。

米国の税制改革も、バーリントンの利益拡大に貢献しました。税制改革により同社の実効税率はおよそ半減しました。

これを受け、第3四半期の一株当たり調整後利益は前年同期比73%増の1.21ドルとなり、同社の当初のガイダンス1.00~1.04ドル、アナリスト予想平均の1.06ドルを上回る結果となりました。

バーリントンの経営陣は、第4四半期もこのような好調な業績を見込んでいます。

既存店売上高は前年同期比2~3%増、一株当たり調整後利益は前年同期の2.14ドルから上昇し、2.71~2.75ドルを予想しています。

バーリントンも、TJXカンパニーズやロス・ストアーズと同様に、非常に保守的な見通しを発表する傾向がありますので、最終的には事前予想以上の業績となる可能性も十分にあります。

利益率向上の取り組み

バーリントンは、同業他社と同様にコスト上昇に見舞われたにもかかわらず、第3四半期の利益率は上昇しました。

特に目立ったコストの上昇は運搬費用および製品調達費用で、利益率を約0.4%悪化させる要因となりました。

しかし同社は、販売効率を高めることにより、これらのコスト増を相殺することに成功しました。

これは、ここ数年間取り組んできた在庫管理の改善策が着実に成果を上げていることのあらわれでもあります。

さらに、売上高が大幅に増加したため、総売上高に占める営業費用および減価償却費の割合は大幅に低下しました。

一方、TJXカンパニーズとロス・ストアーズは、すでにバーリントンよりもはるかに効率性が高く、これ以上利益率を向上させる余地はあまりありません。

昨年のTJXカンパニーズの調整後営業利益率は11.1%となり、米国・カナダでは13%を超える数字を記録しました。

ロス・ストアーズの営業利益率はさらに高く、14.5%を達成しました。同期間のバーリントンの調整後営業利益率は8.5%と、2社に比べるとやや見劣りする数字でした。

バーリントンを上位2社と比較すると

最近のバーリントンの成長を考えると、株価が急上昇したことは驚くことではありません。

その結果、株価にはかなりのプレミアムが乗っており、2018年の利益が同社のガイダンスをやや上回ると仮定すると、株価収益率(PER、株価÷一株当たり利益)は約26倍となります。

TJXカンパニーズとロス・ストアーズのPERは、それぞれおよそ20倍、21倍となっています。

これらの企業は、バーリントンよりもはるかに健全な財務体質であるにもかかわらず、バーリントンよりPERは低いのです。

仮にバーリントンが今後も安定して営業利益率を拡大し続けることができれば、TJXカンパニーズやロス・ストーズよりも優れた投資先となるでしょう。

しかし、バーリントンがこれら2社ほど利益率を高められるかどうかについては、懐疑的といわざるを得ません。

バーリントンの在庫管理の改善による利益率の上昇余地は限定的でしょう。

また、他社に比べるとバーリントンの既存店売上高の伸びは弱く、店舗の生産性は向上しにくいと思われるため、店舗の生産性向上による利益率改善の余地にも限界があります。

直近の決算を見ると、バーリントンには明るい未来が待っているように思われるかもしれません。

しかし、TJXカンパニーズ、ロス・ストーズは堅実な成長性と強固なバランスシートを持っており、バーリントンよりも割安な水準で取引されています。

この業界に投資をする際は、決算発表だけでなく色々な面から分析することが重要でしょう。


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