The Motley Fool

【米国株動向】ゼネラル・エレクトリックとゼネラル・モータース2銘柄比較

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、202029日投稿記事より

ゼネラル・エレクトリック(NYSE:GE)とゼネラル・モータース(NYSE:GM)は近年ニュースで取り上げられることが多くありますが、良い話題というわけではありません。

米産業界、製造業の象徴であるこの2銘柄のうち、ポートフォリオに加えるならどちらでしょうか?

短期的な見方

GMは世界規模で車を生産していますが、米国と中国を最も重要な市場と位置づけています。

米国の自動車業界は、2019年中旬から始まった労働組合によるストライキで一時的に利益が落ち込みましたが、現在この問題は解決しています。

しかし、このところ低迷が続く中国の自動車業界は、新型コロナウイルス問題で停滞が長引くとみられます。2019年第4四半期におけるGMの中国での販売台数は前年同期比13.3%減と大幅に落ち込みました。

結果的に、GM全体の2019年の売上、利益はともに減少しました。2020年は米国市場が上向いたとしても、中国での新型コロナウイルス問題の影響により、停滞基調が続くとみられます。

一方で、GEは2019年第4四半期にウォールストリートに好印象を与える利益を計上し、キャッシュフローは予想を上回りました。

さらに、資産売却によりGEの財務の健全性は強化されており、バランスシートの見通しも改善しています。

2020年の同社の業績見通しは、過去数年間と比べて明るいでしょう。

これらの視点から見ると、GEは明らかに優位にあります。

長期的な視点

しかしながら、GEは業績向上が実現する前に、依然として多くの課題があります。

最も注目すべきは、同社の4部門のうち2部門はよくても平均的な業績しか出していないという点です。

同社のヘルスケア事業と航空機関連事業の利益率は20%前後と、良い数値を出しています。

しかし、GE全体の売上の40%を占める電力部門と再生可能エネルギー部門では依然として現金が流出し、精彩に欠く利益率が続いています。

さらに、同社は金融部門での混乱(保険部門での約400億ドルの負債も含む)や会計処理に関する米証券取引委員会(SEC)の調査にも対応しています。

つまり、同社の中核事業とそれ以外の事業には、まだまだ取り組むべき難題が多く残っています。

一方で、GMは次の不況に向けた取り組みを進めています。

コスト削減を進めており、労組ストの結果として工場閉鎖を進めることが可能になりました。これによりGMは今よりも効率化するでしょう。

中国にはコロナウイルスといった不確定要素がありますが、同社は打撃を切り抜けることができるはずです。

そして景況回復時には、より効率化したことで恩恵を受けることができるでしょう。

より長期的な展望では、GMはGEよりも優位であるように見えます。

配当の観点では

配当を重視する投資家にとっては、GMの約4.5%の配当利回りは、GEの0.3%の利回りより断然魅力的です。

ただ、どちらの会社も配当に関して特に優れた実績があるわけではありません。

2009年に経営破綻したGMは連邦破産裁判所を通じて再建を進め、2014年からようやく配当を再開しましたが、2016年以降増配していません。

次の不況時に配当が行われるかも定かではありません。

GEは業績回復策を進める間に何度か減配し、今日では一株当たりの年間配当は0.04ドルとなっています。

したがって、現時点ではGMのほうが投資家により手厚い配当を支払うものの、配当の観点をもって同社が優位とは言えません。

どちらかを選ぶとすれば

どちらかを選ばなくてはならないとすれば、長期的な観点でGMがより有利な位置にあるように見えます。同社が好況時に進めている不況時に備えた取り組みは、投資家へも恩恵をもたらすでしょう。

一方で、大幅な株価下落を経験したGEは大きく持ち直す可能性がありますが、大きな不透明性――業績が芳しくない2つの中核事業、難題が続く金融部門、SECの調査――も持ち合わせています。

よほどアグレッシブな投資家以外は、GEが軌道に乗ったというさらなる証拠を見るまで様子見にする可能性が高いでしょう。

結論としては、GMやGEより良い選択肢はあるものの、現時点ではほとんどの投資家はいずれの銘柄も見送るでしょう。

フリーレポート配信

コロナ禍で消費者が一斉にレストランや航空機の利用を敬遠した一方、在宅需要という大きな恩恵を享受し、新産業として伸びた分野もあります。過去1年で既に株価は大幅に上昇してしまいましたが、在宅関連銘柄としても、長期的な成長株としても注目できる3銘柄を取り上げます。

在宅需要で新たな産業が勃興する中、注目のコンスーマー関連3銘柄」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。

公式ツイッターアカウント公式フェイスブックアカウントをフォローする。

また、公式LINEアカウントの方では、投資初心者向けの情報を発信しています。
友だち追加

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Reuben Greg Brewerは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。

最新記事