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【銘柄紹介】Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)ってどんな企業?

出典:Getty Images

みなさんは「Bank of America」という企業をご存知でしょうか?

そのまま日本語に訳すと「アメリカの銀行」となり、日本銀行のように「アメリカの中央銀行なのかな?」という印象を受けるかと思いますが、実は違います。

Bank of Americaは、JPMorganに次ぐ全米第2位の銀行です。

本記事ではBank of Americaを投資対象として見るうえで、知っておきたい情報をたくさんお伝えしていきます。

基本情報

まずは、Bank of Americaの基本情報をご紹介します。

  • 本社…ノースカロライナ州 シャーロット
  • 創業者…アマデオ・ジアニーニ
  • 創業年…1998年
  • 現在のCEO…ブライアン・T・モイニハン
  • 上場市場… ニューヨーク証券取引所(シンボル:BAC)
  • 時価総額…3,070億8,510万ドル(2020年2月15日現在。Yahoo!ファイナンスより)
  • 決算日…12月31日
  • 発行済株式数…80億8,300万株(2020年2月15日現在。Bloombergより)

概要

Bank of Americaは、全米第2位の銀行持株会社兼金融持株会社です。

2008年から大手投資銀行であるメリルリンチが傘下に入り、セグメント別売上高のうち約20%を占めているほどの重要事業となっています。

しかし、2019年2月に「メリルリンチ」というブランド名がBank of Americaから外されました。

それ以降は「メリル」という名称で事業がおこなわれています。

Bank of Americaの売上高の半分以上は利ザヤとなっているため、投資判断上金利の動向がかなり重要になってくると考えられます。

ビジネスモデルは、以前当サイトでもご紹介したJPMorganと大きく違いがありません。

業績

では、Bank of Americaの業績を見ていきましょう。

出典は「投資家向け広報活動」ページです。

(図1)

図1は、売上高と当期純利益のグラフです。

売上高の伸びよりも当期純利益の伸びの方が大きいため、売上高当期純利益率がかなり上昇しています。

かなり効率的な経営ができていることが読み取れますね。

ここで、ビジネスモデルが似ているJPMorganと売上高当期純利益率を比較してみましょう。

2019年通期で見るとBank of Americaは30.1%、JPMorganは31.5%です。ほぼ同じくらいの利益率であることがわかります。

(図2)

図2は、売上高の内訳を示したグラフです。

JPMorgan同様、売上高のうち「純受取利息」(利ザヤ)が半分以上を占めていることがわかります。れっきとした銀行ビジネスをおこなっています。

その次に大きな割合を占めているのが「投資および仲介サービス」です。

資産管理に対して受け取る手数料のことで、JPMorganも同じように同項目が売上高のうち2番目の割合を占めています。

このように、Bank of Americaを含む多くの銀行は金利収入で成り立っています。

金利といえば、お金を貸す=ローンを思い浮かべませんか?

そこで、保有ローンについても下記で見ていきたいと思います。

(図3)

図3は、保有ローンの内訳を示したグラフです。法人向けの保有ローンが最も多いことがわかります。

ちなみにJPMorganも同じような構成となっていますが、ローン額はJPMorganの方が多くなっています。

ローンは金利動向に多く左右されるので、ビジネス環境には注意が必要です。

(図4)

図4は、セグメント別売上高のグラフです。

Bank of Americaは、消費者銀行・グローバル資産管理・グローバルバンキング・グローバルマーケットの4セグメントに分かれています。

一目見てわかるとおり消費者銀行セグメントの比重が大きく、ほかのセグメントの2倍程度の売上高を誇っています。

(図5)

図5は、2019年通期の売上高構成比(セグメント別)を示したグラフです。

売上高の41%と、半分弱を消費者銀行セグメントが占めています。

また、大手投資銀行メリルリンチが傘下にいることもあり、グローバル資産管理の売上高も大きくなっています。

(図6)

図6は、当サイトにて算出した利息外費用比率(売上高に対する利息外費用の割合)のグラフです。

売上高1単位を得るのにどれくらいの費用が発生したのかを示します。

2014年~2019年の平均67.4%を基準とすると、2015年以降から現在にかけて大幅に低下しています。

つまり、より効率的に利益を出せているということになりますね。

4つのセグメントからなるBank of America

上記でも少し触れましたが、Bank of Americaは4つのセグメントからなります。

ビジネスモデルをしっかりと理解するためにも、どのようなセグメントがあるかを知っておくことはとても大切です。

消費者銀行

その名のとおり、私たち消費者向けの銀行業務をおこなうセグメントです。

預金や融資はもちろん、クレジットカードやデビットカードの発行などもおこない、消費者の生活をより豊かにしています。

グローバル資産管理

「GWIM」と略されることもあるグローバル資産管理セグメントでは、投資可能資金が25万ドルを超える富裕層の投資管理や銀行業務、アドバイスなどをおこないます。富裕層の人生設計や将来の実現を手伝うような業務です。

また、メリルリンチはこのセグメントに属しています。

グローバルバンキング

さまざまなローン貸出をおこなうだけではなく、主に中規模企業・不動産・非営利企業などにアドバイスをおこないます。

企業経営において重要となる株式発行や配当についても、プロの目線から助言します。

グローバルマーケット

債券・通貨・デリバティブなどの販売や取引サービス、市場調査などを提供するセグメントです。

プライマリー市場とセカンダリー市場の両方を網羅しています。

金利と株価

上記でも触れましたが、Bank of Americaの売上高の半分以上が利ザヤとなっています。

また、ローンのなかでも消費者向けの通常ローンや法人向けローンの比重が大きいです。

よって、金利の動向が売上高に直結しやすいと考えられます。もちろん、株価に反映されることもあるでしょう。

そこで、Bank of Americaの株価と金利の関係を見ていきたいと思います。

(図7)

図7は、Bank of Americaの株価とS&P500、そして政策金利を示したグラフです。

やはり、政策金利(短期金利)の上昇によって長期金利が上昇すると考えられることから、株価も同時に上昇していることがわかります。

また、S&P500を大きくアウトパフォームしているといったことはなさそうです。

それに比べてJPMorganは、S&P500をアウトパフォームしている点が見受けられたので、トレーダーからの人気がより高い可能性がありますね。

デジタル通貨やブロックチェーン技術の導入について

2019年半ばにJPMorganは「JPMコイン」のテスト運用を開始し、ブロックチェーン技術にも大きな関心を寄せています。

Bank of Americaはこれらについてどのように考えているのでしょうか?

なんとBank of Americaは、リップルが開発するブロックチェーンのシステムを導入しようとしているのです。

2019年10月には、リップルのプロジェクトを率いる専門家を雇って、リップルが提供するシステムのテストをおこないました。

このようにBank of AmericaやJPMorganらを筆頭に、米国の銀行はブロックチェーン技術を導入して、送金や決済の簡素化・低コスト化を図っています。

この技術が導入され成功を収めれば、Bank of Americaを含む銀行株の株価上昇に期待できるかもしれません。

まとめ

本記事ではBank of Americaについてご説明してきました。

売上高や当期純利益を見ても経営効率に特に懸念点はなかったかと思います。

しかし、銀行ビジネスということもあり、どうしても利ザヤに依存する形になってしまうので金利の動向には注意が必要でしょう。

JPMorganとどのように差をつけていくか、ブロックチェーン技術の導入をどれくらい早く進めていくかが、株価上昇の鍵となりそうです。

ぜひ本記事を参考に、銀行株にも興味を持って幅広く投資をしていきましょう。

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免責事項と開示事項 記事の作者、タナカチアキは記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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