【米国株動向】今後注目を集めると思われる素晴らしい米国高配当株3銘柄

モトリーフール米国本社、2020年1月26日投稿記事より
高配当の株式というと、規模の大きい製薬会社やエネルギー関連企業などを思い浮かべる投資家が多いかもしれませんが、より小さな企業の中にも、知名度は高くないものの素晴らしい配当を行う会社があります。
そうした企業の中から、見逃すべきではない銘柄を3社紹介します。
イノベイティブ・インダストリアル・プロパティーズ
IIP(NYSE:IIPR)は配当利回りが4.9%を超える不動産投資信託(REIT)です。
REITは課税対象所得の少なくとも90%を配当しなければならないため、配当利回りが高くなる傾向にあります。
今回紹介する3銘柄もすべてREITです。
少し驚くことがあるとすれば、それはIIPが医療用大麻関連の不動産を購入しリースする事業だということです。
同社の事業は極めて好調で、2019年第3四半期の売り上げは前年同期比で3倍以上となり、利益も同314%と急増しました。
2019年は多くの大麻関連株にとって激動の年でしたが、IIPの株価は67%上昇しました。
IIPの成長戦略はシンプルで、増加する自己資本を使ってより多くの医療用不動産を購入し、これを長期の契約でリースすることです。
多くの場合、大麻関連事業者の不動産をIIPが購入し、同じ業者に、両社にメリットが生まれるような内容で、リースバックしています。
IIPは豊富な成長機会に恵まれています。
現在、同社は15の州に47の物件を所有していますが、このうちいくつかの州では、医療用大麻市場はまだ成長の初期段階にあります。
医療用大麻はこれまでに33の州で合法化されていますが、その数は増加すると予想され、IIPが事業を拡大できる市場は増加する見込みです。
メディカル・プロパティーズ・トラスト
メディカル・プロパティーズ・トラスト(NYSE:MPW)は名前から推測できるように、医療用施設(主として急性期病院)を所有し、これらをリースする企業です。同社の現在の配当利回りは4.64%です。
2019年の株価の推移は順調で31%以上の上昇となりましが、その原動力となったのは資産の買収でした。
MPTは総額約37億ドルの病院用不動産を取得のうえリースしており、同社の資産は大幅に増加しました。
MPTが所有する病院のほとんどは米国にありますが、同社はドイツと英国にも進出しています。
現在は、オーストラリアとスイスで投資を行なっているところです。
同社最高経営責任者(CEO)のエドワード・オルダグ氏は、10月に行われた同社第3四半期決算に関する電話会議の場で、同社の「パイプラインの状況は引き続き堅調で、積極的に進めている案件は総額で50億ドルを超えている」と語っています。
これはヘルスケアREITの堅実な成長と魅力的な配当維持の観点で良い兆候だと言えます。
オメガ・ヘルスケア・インベスターズ
3番目の銘柄も同じくヘルスケアREITで、高度看護施設(SNF)を中心に展開するオメガ・ヘルスケア・インベスターズ(NYSE:OHI)です。配当利回りは6%を超えています。
問題があるとすれば、メディケア(高齢者向け医療保険制度)やメディケイド(低所得者向け医療保険制度)による補填額が比較的少額であるため、SNF事業者が利益を確保するのは容易ではないことです。
また連邦政府や州政府の制度変更により、SNFの事業環境がさらに厳しくなる可能性が常に存在しています。
しかし、オメガ・ヘルスケア・インベスターズにとって、顧客であるSNF事業者は賃料を支払うことができれば十分で、高い収益力を持つ必要はありません。
同社は米国の39の州と英国に910の物件を所有し、これを73の独立した事業者が運営しています。
従って、テナントの一社が資金的に行き詰まり、あるいは州の一つがメディケイドの大幅な制度変更を行なったとしても、同社が大きな影響を受けるリスクは高くありません。
一社を選ぶとしたら
配当利回りが最も高いのはオメガ・ヘルス・インベスターズですが、3銘柄で一番良いのはイノベイティブ・インダストリアル・プロパティーズだと思います。
IIPは今後数年にわたり「力強い配当」と「驚異的な成長」の両方を実現できる絶好の位置につけていて、これ以上の組み合わせはありません。
フリーレポート配信
新型コロナウイルスの感染再拡大で未だ予断を許さない状況ですが、ワクチン開発で大きな進展が示されるなど、厳しい状況の中にも明るい兆しも見えてきています。2021年にかけて成長ストーリーを持っている5銘柄を紹介します。
「2021年注目の5銘柄」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)
また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。
公式ツイッターアカウント、公式フェイスブックアカウントをフォローする。
また、公式LINEアカウントの方では、投資初心者向けの情報を発信しています。
免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Keith Speightsは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、イノベイティブ・インダストリアル・プロパティーズ株を推奨しています。