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その銘柄選定、「Why」の答えは?

1月から決算シーズンでしたが、今回はなかなか明暗分かれる結果だったと思います。

決算の数字の悪化や株価の変動で長期保有を掲げていた銘柄の売却を迷う方、逆に割安と感じ新たに買おうとする方も多く見かけました。

私の売買基準の一つに「その銘柄に対する『Why』に答える」と言うものがあります。

これはすごく単純で簡単なものですが、「何故その銘柄を選んだのか?」と言う問いに対する答えを考えることで、長期投資における大敵である「一時の安易な感情」に踊らされることを防ぎ、冷静な売買を行おうというものです。

いくつかの例を挙げて紹介したいと思います。

今までの業績が良かったから

私の保有している銘柄は営業CFマージンが高いものが多いので、ほとんどがこの理由に当てはまります。

これだけを理由に株を買うことは少ないかもしれませんが、「今までの業績が良かったから」→「これからも業績が良いことに期待している」とすれば、決算が良くなく、業績が悪化したなら売却も検討する必要があるでしょう。

ただし、長期投資においては景気次第でイマイチな決算になるタイミングもあります。

それがその企業のみイマイチな結果だったのか、同業他社もイマイチでそういう時期なのか(つまり、過度に焦る必要がないのか)は見極める必要があります。

ビジネスに魅力的を感じるから

これは今までの、あるいは現在のビジネスに魅力を感じている(そのビジネスが今後も続く場合)というものです。

私が保有している銘柄ではV、MA、KO、MCD、PGと言った、人々の生活に根差したものが多いでしょうか。

この魅力の感じ方は人それぞれで、タバコ株のように中毒性を利用したビジネスに魅力を感じるケースや、ヘルスケアのように「人々を救う」ことに魅力を感じる方もいるでしょう。

ビジネスに魅力を感じて買ったのであれば、そのビジネスに魅力を感じなくなるか、その企業が他のビジネスに手を出しすぎて、魅力を感じていたビジネスが希薄化された場合、あるいはそもそも撤退してしまった場合は売り時なのかもしれません。

ビジネスの将来に期待しているから

こちらは今までや現在と言うより、将来に期待しているケースですね。

グロース株に多いイメージですが、前述の「現在までの魅力」と両立するものも多いと思います。

私が保有している銘柄ではMSFT、APPL、GOOGLなどの旧ハイテクセクター(GOOGLは現在コミュニケーションセクター)が特にこの傾向が強いです。

他にもネットワークの進化に伴いビジネスチャンスを秘めていると感じるTや、デジタルトランスフォーメーションに積極的なMCDなどもビジネスの将来に期待をしています。

これらの銘柄は売り時が難しく、「いつまでに」「どの程度」まで成長しているかを考えておかないといけません。

漠然と「将来に期待」してホールドしておける(結果を受け入れられる)のであれば良いですが、期待外れな状態になっても「まだ数年後は…」と淡い期待を抱きがちです。

逆のパターンもあり、目先が期待外れだからと言って早々に売却すると、数年後には期待通り爆発していた…と言うケースもあります。

関連記事:【米国株】バランスシートにない資産を持つGoogleの戦略

セクターが好みだから

米国株には11種類のセクターがありますが、それぞれのセクターで市場サイクルごとに騰落の傾向があります。

例えばハイテクや金融は好景気に強い、生活必需品やヘルスケアは不景気に強い、などです。

これら過去の値動きを基にしたセクターごとの傾向や、ビジネスの特徴などから「このセクターが好きだから」と言う方も多いのではないかと思います。

ちなみに私もハイテクセクターやヘルスケアセクターを選好している節があります。

あまり個別株を買うにあたり、セクターだけで見て企業情報を見ないと言うこともないと思いますし(セクターで括るだけならセクター別ETFを選べば良いだけです)、途中からセクターが変わると言うことも珍しいかもしれませんが、企業が大きくなりコングロマリット化していくと、そもそものセクターとは乖離したビジネスが主力になり、当初の思惑と一致しない企業も出てくるでしょう。

それがポジティブな変化ならば良いですが、ネガティブな変化となった場合は売却を検討する時期なのかもしれません。

関連記事:【米国株】銘柄選定時、セクター分類に頼りすぎていませんか?

高配当だから

高配当戦略の投資家の方には多いであろう理由です。

度合も人それぞれだとは思いますが、とにかく配当利回りが高いから、あるいはそれに加えて財務体質が悪くないから、などでしょうか。

私も高配当戦略をとっているわけではありませんが、ABBV、BTI、Tなどの高配当銘柄は魅力的に感じてしまいます。

これらの銘柄を買うとき、財務体質も含めて調べている場合は決算で減配リスクの懸念が増せば売却を検討することもあるでしょう。

しかし特に減配リスクも感じ取れず、配当も維持している場合でも株価を理由に売りを検討する方も一定数見かけます。

高配当を理由に購入したのであれば、配当が維持される限り持ち続けても良いのでは、と思います。

もちろん、高配当戦略そのものを辞める場合はこの限りではありませんけどね。

連続増配年数が長いから

米国は増配年数が長い企業が多いです。例えば配当貴族(S&P500の中で、25年間連続して増配している)銘柄だったり、配当王(50年以上連続で増配している)銘柄だったり、増配年数を基準とした指標もあります。

私の保有銘柄で言えばAWRがこれに当たるでしょうか。

これらの企業は株主還元に積極的で、安定したい財務体質を持ち、企業自体の歴史もあり、リターンも概ね良好であるなどの特徴が挙げられます。

そのため増配年数を銘柄選定時に参考にする方も多いと思いますが、企業個別の情報をあまり深く見ていない場合、短期の決算や株価の下落で保有意思が揺らいでしまう方も見かけます。

連続増配年数がストップしてからでは大きく下落してしまうので不安もわかりますが、これらの企業は多くの暴落にも耐え増配を続けてきた企業のはずです。

配当性向が高まった場合は警戒が必要かもしれませんか、増配を続けている限りはホールドで良いでは、と思っています。

関連記事:購入して保有し続けるべき「配当王」というべき株

株価が割安に思えるから

内在する価値よりも株価が割安に見えるから、というバリュー投資の考え方ですね。

こちらもただ株価だけではなく、多くはビジネスの中身や財務を見ての事だとは思いますが、買付の主な基準が「株価」になっています。

本来の(想定している)価値と株価の不釣り合いを感じて買ったのであれば、想定違い、つまり株価を基準に売却することになるでしょう。

長期投資では珍しいかもしれませんが、テクニカルだけを基準にしている場合は株価のみで考えているかもしれません。

その場合はファンダメンタルが基準ではありませんので、想定していた株価より大きく下がった場合、ロスカットなど売却の判断が必要になるでしょう。

まとめ

あまり好調な時期が続くと、短期的な調整でも落ち着きを失ったり、10年後、20年後の株価上昇を信じて買い始めたにも関わらず高掴みだったと感じて売り急いだりしてしまうものです。

しかし、長期投資であれば自分が何故買ったのか、何故その銘柄を選んだのか、自分に「Why 〇〇(ティッカー)?」と問いかけてみましょう。

選んだ時の理由と、今保有している理由がブレていないのであれば、きっと今後も保有するに足る銘柄ではないか、と思います。


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