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ソニーの長期的な成長ドライバー;イメージセンサー

モトリーフール米国本社、2019年12月31日投稿記事より

 多くの投資家は、ソニー(NYSE:SNE)の次の大きな成長ネタとして、2020年後半に販売予定のプレイステーション5に注目しています。

しかし、ゲーム事業の裏で長期的な成長エンジンが生まれています。

それはカメラ用のイメージセンサーです。

高品質のカメラとマルチカメラのセットアップを備えた新しいスマートフォンが当たり前となったため、画像センサーの需要はこの1年で急増しています。

ブルームバーグによると、ソニーの半導体責任者である清水照士氏は、製造工場を24時間稼働しているにも関わらず、市場の需要を満たすにはまだイメージセンサーを「十分に製造できていない」と述べました。

その需要に応えるため、清水氏は半導体ユニットの設備投資を2800億円(26億ドル)に倍増し、長崎に新しい工場を建設しています。

このカメラ用イメージセンサーがソニーの中核成長エンジンであり続けると思われます。

好調なソニーの半導体事業

「イメージングおよびセンシングソリューション」(「I&SS」)ユニットと呼ばれるソニーの半導体事業は、スマートフォン市場の約半分に画像センサーを提供しています。

主要顧客はアップル(NASDAQ:AAPL)、サムスン、ファーウェイです。

イメージセンサーの圧倒的なシェアにより、同社のエクスペリアが世界市場の1%未満のシェアしかないにも関わらず、スマートフォンの高機能化の恩恵を受けることができます。

そして、スマートフォンとの厳しい競争に直面している同社のデジタルカメラの低調な販売を補っています。

2019年上半期のソニーのI&SS売上は、年間19%増加して5,414億円(50億ドル)であり、総売上高の13%でした。

営業利益は63%増の1,259億円(12億ドル)で、ソニーの営業利益の4分の1を占め、すべての事業の中で最高の営業利益率を達成しました。

ソニーは、この勢いが2019年度中は続くと予想しています。

前四半期には、当ユニットの通年売上高の成長予測を13%から18%に引き上げ、営業利益の成長予測を1%から39%に引き上げました。

その上方修正は、モバイルデバイス向けのイメージセンサーの予想を上回る数量と、より高価なイメージセンサーのニーズの高まりによるものです。

当ユニットの通年の営業利益率は19.2%で、繰り返しになりますが、ソニーにおいて最も収益性の高い事業となっています。

ソニーは、モバイルデバイスを超えて、モノのインターネット(IoT)デバイスに半導体ユニットを拡大させています。

最近、同社はマイクロソフトとイメージセンサーの共同開発を開始し、セキュリティカメラといった新市場への参入をうかがっています。

スマートフォン戦争の実質的な勝者

IDCによれば、スマートフォンの出荷台数は2018年に全世界で4%減少し、2019年にはさらに2%減少すると予想されています。

これにより、アップルやサムスンなどのスマホのリーダーが成長し続けることは難しくなります。

そのため、スマートフォンメーカーは、サムスンの108メガピクセルカメラなどの高品質カメラや、アップルのiPhone 11 ProやファーウェイのMate 30 Proなどのトリプルカメラなどで、新しいデバイスを差別化しようとしています。

エスカレートする機能戦争は、ソニーのイメージセンサーに対する強い需要に拍車をかけています。

そのブームにより、エクスペリアで敗北したにも関わらず、ソニーはスマートフォン戦争で実質的な勝者になっています。

まとめ

ソニーは、ゲーム、電子製品、映画事業の低迷により、今年の総売上高は2%減少すると予想しています。

しかし、半導体および音楽セグメントがこれらの損失を打ち返し、営業利益が4%増加すると予想されています。

そして、2020年度後半のPS5登場が、全社利益には大きな追い風になることが期待されています。


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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。マイクロソフトの子会社LinkedInの従業員であるTeresa Kerstenは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Leo Sunは、アップル株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アップル株、マイクロソフト株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、マイクロソフト株に関するオプションを推奨しています(2021年1月の85ドルのロング・コール)。

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