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原油価格の下落にも負けない。米国の石油株について解説

モトリーフール米国本社、2018年11月29日投稿記事より

ここ最近、株式市場だけではなく、商品市場も下げ相場が続いたため、原油価格は1年ぶりに50ドル以下になりました。

この急落は、石油株に打撃を与え、特に財政基盤の弱い石油会社にとっては大きなダメージとなりました。

この流れは日本株にも影響を与えており、国内大手のJXTGホールディングス、コスモエネルギーホールディングス、出光興産なども大きく株価を下げています。

しかし、原油価格の低迷が業界全体に影響を及ぼす一方で、一部の石油株は、市場の最近の急落を乗り切ることができます。

なぜなら、過去数年間、石油価格の下落に備えて準備をしてきたからです。原油が1バレルあたり50ドルを下回った今でも、計画を変更する必要のない5つの石油株があります。

今回は、原油価格に影響されない海外の石油関連銘柄をご紹介いたします。

「EOG リソーシズ」は原油価格50ドルでも安定成長

EOG Resources(ティッカー:EOG)は過去数年間、原油価格が低くなっても利益を上げられることができる掘削候補地を特定してきました。

そして、1バレル40ドルでも30%の利益をあげることを目標に掘削を行ってきました。

このような高いハードルを設定しても、アメリカでの石油生産量を年間15%以上増やし、現在の配当金を支払うことができています。

また、1バレルあたり50ドルのフリーキャッシュフローを生み出すことができます。

EOG Resourcesがより低い原油価格で繁栄できる理由は、強固なバランスシートにあります。

第3四半期は現金12億ドルを保有しており、この潤沢なキャッシュが石油市場の暴風雨を乗り切るためのクッションとなりました。

「オクシデンタル・ペトロリウム」は収益構造の改革が成功

Occidental Petroleum(ティッカー:OXY)は近年、低い原油価格でも収益を上げられる構造を構築しました。

そのため、同社は現行の生産量を40ドルのオイルで達成することができ、原油が50ドルになると、年間産出量を5%から8%増のペースで拡大することができます。

一方、同社は、第1四半期以前の原油価格の高騰と最近の資産売却のおかげで、第3四半期末で30億ドルの現金を保有しています。

同社は、来年末までに20億ドルの株式を買い戻すという目的を持っています。

「アナダルコ・ペトロリウム」は株主還元を重視

Anadarko Petroleum(ティッカー:APC)は最近、2019年の予算を発表しました。

注目すべき点は、同社が50ドルの石油から生み出されるキャッシュフローを使用して、来年、石油生産量を10%増やすことができると述べていることです。

同社は、来年度には20%の配当増と10億ドルの自社株買いによる株主還元を行い、5億ドルの負債も返済する予定です。

その原資は第3四半期末のバランスシート上にある現金19億ドルです。

そして、資産の売却を完了する来年初めには、20億ドルの現金を受け取る予定です。

「コノコフィリップス」は強気の3カ年計画を発表

ConocoPhillips(ティッカー:COP)は、昨年末に3年計画を策定しました。

同社は、その期間に平均 55億ドルを費やすことを想定しており、50ドルで生産された原油に対してもキャッシュフローで完全にカバーできると指摘しました。

同社は、5%の成長率で石油の生産を伸ばすことが可能であり、キャッシュフローはその期間に10%の成長率で増加します。

一方、同社は、石油が40ドル以下であっても、配当金を維持することができると述べました。

同社が株式を買い戻すために使用できる第3四半期末の48億ドルの現金を使えば、株価への影響も小さくなることでしょう。

「マラソン・オイル」も事業を再編し、潤沢なキャッシュを用意

Marathon Oil(ティッカー:MRO)も、原油価格の下落により事業を再編しました。

同社は、2018年の予算を原油50ドルで生産すると想定して、キャッシュフローを設定しました。

同社の場合、この水準であっても2017年に比べて15%から19%の生産量を増やしながら配当を支払うのに十分な資金を生み出すことができます。

また、第3四半期末のバランスシート上には15億ドル以上の現金があり、石油市場で生き残るために十分な余裕があります。

まとめ

以上、原油価格の下落に対応する米国企業についての説明でした。

これらの石油会社は、原油価格の下落を考慮して事業を築いているため、最近の原油価格の急落に応じて、計画を変更する必要はありません。

また共通する特徴として、潤沢なキャッシュフロー(現金)を用意しているという点が挙げられます。たとえ株価が下落したとしても、このキャッシュで低価格で自社株を買い戻すことができます。

そして、将来、原油価格が戻ってきた場合には、より多くの資金を生み出すことができるため、株式価値をより一層高めることができます。

米国の企業でとっつきにくいところもあるかもしれませんが、こういった企業は長期投資において優先的に選定したい銘柄です。


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