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次のアリババ、テンセントになるか?中国テック企業群の「TMD」と「PKQ」

中国にはSNS、キャッシュレス、Eコマース、動画配信サービスなどのIT・ハイテク関連の企業が続々と世に登場しています。

日本では10年前は銀聯カードという中国のデビットカードの支払いを受けつけているお店が多かったと思います。

しかし今ではアリペイやWeChatPayによるキャッシュレス決済を導入しているお店が増えました。

これらはアリババ、テンセントという中国の大手IT企業のサービスです。

TikTokという動画配信サービスも日本で人気です。

BGM付きの短い動画を作成・投稿できるプラットホームで日本でもCMを流していました。

日本の若者にも利用者が多くいます。実はTikTokは中国のIT企業が提供しています。

日本でも中国のIT企業の存在感が年々、増しています。

本記事では特に注目されている中国IT企業のTMDとPKQという企業群をご紹介します。

中国に新しいIT企業が続々、登場している背景

中国のIT企業は、

  • 政府による国外IT企業の締め出し
  • 巨大な国内のマーケット

この2つの要因で次々に登場しています。

中国に旅行に行くと、米国の検索エンジンGoogleやLINEが使えずに不便な思いをします。

理由は中国政府の国外企業に対する規制が強いためです。

中国の巨大なマーケットに米国のGAFAなどのIT企業は思うように入っていけません。

そのため中国では中国に適した独自のIT企業群が次々に生まれる環境にあります。

そして中国本土に留まらず、力をつけたIT企業がグローバル展開するレベルになる企業まで登場しています。

BATと呼ばれる企業群のバイドゥ、アリババ、テンセントの3社は既に世界的なグローバルIT企業と言えるでしょう。

TMDは次世代のBATと目される中国IT企業

TMDは中国のIT企業でも近年注目されている3つの企業です。

次のBATとして注目されています。

中国IT企業BAT(百度・アリババ・テンセント)の実力と購入方法

T:Toutiao(今日頭条)

M:Meituan-Dianping(美団点評)

D:Didi Chuxing(滴滴出行)

T:今日頭条(Toutiao)

今日頭条は中国のニュース配信プラットホームです。

リンク先の公式ページを見れば、どのようなサイトかイメージしやすいと思います。

参考:今日頭条 公式ページ

利用者数は6億人を超えており、大きな注目を集めています。

運営企業は日本でもCMで話題になった動画配信プラットホームのTikTokと同じバイトダンスです。

しかしバイトダンスの株式は非公開で現在、投資対象にはできません。

ただ2019年11月のニュースによると、広告収入のシェアで今日頭条が百度を抜いて2位に浮上しました。

中国の既存の大手IT企業が新興企業にシェアを奪われ業界の勢力図が変わっていることに注目するべきです。

米国でも百度は中国ADRを代表する銘柄です。

中国のADRに投資をする際は勢力図の変化にも注目しておきたいところです。

M:美団点評(Meituan-Dianping)

新美大は中国の飲食店の口コミサイトです。

レストランやホテルの口コミ、共同購入クーポン、レストラン・ホテルの予約などのサービスを手がけています。

日本の「ぐるなび」のような立ち位置の企業です。

参考:美団点評 公式ページ

2018年の香港市場のIPOではユニコーン企業として注目されました。

日本でもネット証券で中国株で投資できる銘柄です。証券コードは03690。

直接日本人も投資できるということで、香港株のファンダメンタルズや情報取得に便利な「aa stocks」のProfit Lossのリンクを貼っておきます。

参考:aa stocks

売上が綺麗な右肩上がりになっており、成長株投資家が好みそうなファンダメンタルズではないでしょうか。

D:滴滴出行(Didi Chuxing) 

滴滴出行は中国のライドシェア企業です。

分かりやすく言えば中国版のUberやGrabTaxiのようなサービスを展開しています。

ランク別に乗り合いタクシー、一般タクシー、運営企業のDiDi専門のタクシー、DiDiの高級タクシーとグレード別に呼ぶことができます。

UberやGrabTaxiと同様に運転手と客との相互評価機能があり、悪質なドライバーを排除する仕組みがあります。

ただし2018年に殺人事件なども起きており、犯罪に対する対応の不十分さも指摘されています。

上場していないため、現時点では日本人投資家の投資対象にはなりません。

参考:滴滴出行 公式ページ

また、日本でも運営企業のDiDiは進出しており、配車サービスとして利用できます。

TMDのさらに次の企業群、PKQ

中国のIT企業は次々に誕生しており、TMDのさらに次の世代を担うPKQという企業群もあります。

P:Pinduoduo(拼多多)

K:Kuaishou(快手)

Q:Qutoutiao(趣頭条)

P:拼多多(Pinduoduo)

拼多多は共同購入システムをもつ中国のECプラットホームです。

WeChat(日本のLINEのようなメッセージアプリ)と連携し、共同購入する人を集めることで、安く買い物できるなど新しい消費体験を提供しています。

中国第3位のEコマース企業でユーザーからの満足度、話題性などのソーシャルな評価を基準に商品を紹介しています。

ユーザーエクスペリエンスを高めるために、模造品の排除、配送などにも気を配っています。

また中国でも上海、北京などの大都市よりも小さな地方都市の既存のEコマースが拾いきれていなかったマーケットの顧客を開拓したことも成長要因のひとつです。

2018年にナスダックに上場し、時価総額3兆円を超え話題になりました。

ティッカーシンボルは「PDD」で、米国株と同じように取引できる中国ADRです。

参考:拼多多 公式ページ

K:快手(Kuaishou)

快手はショートビデオSNSの会社です。7億人ものユーザー数を抱えています。

中国版のInstagramのような位置づけです。国際版では「Kwai」というブランドで展開されています。

中国国内では「TikTok」などの他のショート動画アプリとのシェア争いでユーザー数が頭打ちになりつつあると言われています。

しかし快手はブラジル、インド、ベトナム、インドネシアなどに積極的に国外進出をして、世界のショート動画市場を開拓しています。

米国でのIPOを検討しているという報道も出ているため、中国のIT系ADRに興味のある方は動向を追っておくと良いでしょう。

参考:快手 公式ページ

Q:趣頭条(Qutoutiao)

中国ニュースアプリの企業です。

ナスダックに上場しており、ティッカーシンボルはQTT。

中国の中小規模の都市のマーケットをターゲットに成長してきた会社です。

AIを活用し、生活情報やエンターテイメントなどのコンテンツをユーザーのプロフィールに合わせて発信しています。

既存のマーケットシェアを奪うために、趣頭条は様々なマーケティング戦略を駆使しています。

例えばニュース記事を読むゲームに参加したり、誰かをユーザーに勧誘するとお金がもらえるなどのプロモーションを積極的に行っています。

そのため過度なプロモーション・投資を続けられるのか、黒字転換ができるのかが注目されます。

参考:趣頭条 公式ページ

まとめ

中国の新興IT企業が次々に生まれています。

既存の大手IT企業のBAT以外にもTMD、PKQというグループが台頭しています。

2019年末現在、香港に上場されている美団点評の(03690)、米国にADRで上場されている拼多多(PDD)、趣頭条(QTT)ならば日本人の個人投資家でも投資可能です。

次世代の中国IT企業も投資対象として検討してみてはいかがでしょうか。


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免責事項と開示事項 記事の作者、田守正彦は記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

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