DMM.com証券が米国株取引手数料に革命?片道25銭で取引できる時代到来

DMM.com証券が2019年12月に米国株取引手数料を「0円」にすると発表したことが話題になりました。
参考:DMM.com証券
- 本当に取引手数料が完全に無料なの?
- 何か見えない隠し手数料とかないの?
- 結局のところ他社と比べてお得に取引できるの?
DMM.com証券の米国株取引サービスに興味はあるけど、公式ページを見るだけだとよく分からない、不透明だなと感じることもあるかもしれません。
結論からいえばDMM.com証券の手数料改定は画期的な取り組み。
米国株投資の新しい可能性を広げてくれる手数料体系のひとつです。
その一方で条件次第では「0円」の取引手数料だからといって、必ず他社よりも手数料で有利になる訳ではありません。
本記事では話題のDMM.com証券の米国株取引について解説します。
DMM.com証券の米国株取引の3つのポイント
DMM.com証券の米国株取引で押さえておきたいポイントは3つです。
- 円貨決済のみで外貨決済には対応していない
- 配当金を日本円で受け取る時に為替手数料が発生する
- 買付資金は少し余裕をもつ
この3つのポイントを押さえて、DMM.com証券と他社のネット証券のどちらの取引環境が自分に合っているかを検討してください。
円貨決済のみの取引で必ず片道25銭がかかる
DMM.com証券の米国株取引は外貨決済に対応しておらず円貨決済のみです。
外貨決済と円貨決済については下記のリンクを参照してください。
取引手数料は確かに無料なのですが、取引をする度に必ず
- 買う時は円から米ドル
- 売ると時は米ドルから円
に転換するため為替手数料が発生します。
為替手数料は片道25銭で往復で50銭かかります。
言い換えると、取引ごとに0.25%の手数料が発生するといえます。
米国でもロビンフッドやFirstradeなどの現地ネット証券が取引手数料の無料化に踏切りましたが、ドル建取引前提の現地ネット証券の無料とは実質異なります。
しかしSBIや楽天、マネックス証券でも手数料は外貨決済でも0.45%かかるため、DMM.com証券の手数料は割安です。
ただし1取引が高額になってくると、他社は手数料上限を20米ドルと設定しています。
しかしDMM.com証券では必ず為替転換で0.25%かかるため、大口取引の場合はDMM.com証券の方が割高になるケースもあります。
配当金の受け取りは1円の為替手数料
配当金の受け取りに関しては注意が必要です。
DMM.com証券のカスタマーサービスによると、目安として配当金受け取りの際に1円の為替手数料がかかるとのこと。
言い換えれば配当金受取の手数料が1%かかると考えれば分かりやすいのではないでしょうか。
配当金を重視している投資家にとって、配当金の受取の際に発生する1円の為替手数料が気になる投資家も多いようです。
買い付けの時は資金に余裕をもつ
DMM.com証券の公式ページに「概算受渡金額の計算」という項目に余裕率という言葉があります。
例えば「指値(指値×株数)×参考レート×余裕率(105%)」と書かれています。
この余裕率は、買付時に1000USD分の注文をする場合、1050USD分(105%)の資金が余分に必要という意味です。
円貨決済のため少し余裕を持って買付資金を用意しておく必要があります。
DMM.com証券の米国株ラインナップは約900銘柄
DMM.com証券の米国株の取り扱い銘柄数はETFやADRも含めて約900ほどです。
他社のネット証券の中には2000銘柄以上を取り扱っているところもあるため、取り扱い銘柄数は少なめです。
しかし少なめと言っても900銘柄もあるため、日本人にも馴染みのある大型株なら十分な銘柄数です。
また取り扱い銘柄数に関しては、今後増えていくでしょう。
外貨決済はドル円のレート次第
DMM.com証券は円貨決済のみです。
外貨決済で米国株投資をする場合、確かに取引ごとに為替手数料はかかりません。
ただし外貨を調達するドル円レートがかなり重要になります。
同じ条件ならば1銭でも小さなスプレッドで外貨を調達したいものです。
しかし、一見コストを削減できる外貨決済もドル調達のタイミングが円安の時だと為替だけで大きく損をしたところから米国株投資をしなければいけません。
外貨決済の方が円貨決済よりも取引コストを削減できそうですが、為替レートによっては円貨決済で取引をしていた方がよかったということもあるかもしれません。
ただし米国株投資家の中には円貨決済の際の為替レートの不透明さを嫌い、外貨決済にこだわる人もいます。
円貨決済と外貨決済のどちらを選ぶかは、最後は投資家が何を重視しているかで決まるでしょう。
片道25銭の手数料だけで米国株取引ができるのは素直にすごいこと
DMM.com証券の米国株取引手数料「0円」ではありますが、為替手数料25銭が毎回かかります。
しかし、片道25銭の手数料のみで米国株投資ができるのは10年前なら考えられなかったことです。
DMM.comの手数料は大手日系ネット証券3社の横並びとは異なる選択肢を投資家に提示したという意味で画期的です。
円貨決済で米国株投資をしており、1回の取引がそれほど大きくない投資家には有利な手数料体系なのではないでしょうか。
DMM.com証券の動きで他社がどう動くかも注目
DMM.com証券の今回の動きで大手ネット証券がどのように動くかも注目です。
2019年夏頃から、マネックス証券の米国株取引の最低手数料の引き下げで各社が追随して最低手数料値下げ、撤廃に踏み切った経緯もあります。
今後の米国株投資を取り巻く環境も変わっていくかもしれません。
証券会社選びは手数料以外の部分も大切
各証券会社には個性があります。
注文方法に逆指値が使えるところ、使えないところもあれば、取引ツールや取り扱い銘柄も異なります。
特に最近は各社が手数料を引き下げ、米国株投資のハードルが低くなってきています。
手数料以外の部分でメインの証券会社を選んでも良いでしょう。
最終的にはどこの証券会社を通して取引するかよりも、どんな銘柄をいつ、どのように投資するかの方がよほど大切です。
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