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上昇・暴落ともに利回りを狙える、S&P500の3倍のレバレッジ型ETF(SPXL)とインバース型ETF(SPXS)

出典:Getty Images

米国株はNYダウなどの報道でも伝えられているように連日高値を更新し続けてきました。

トランプ政権が2020年の大統領選での再選を念頭に株価にもにらみを利かせているせいもあるかもしれません。

アメリカ経済が好調を維持する一方で世界経済は今年に入り、いくつかの明らかなレセッション入りを懸念させる兆候が表れています。

もし、本当に世界経済がレセッション入りすれば、何度かの調整を経て上昇を継続してきた米国株価や米国経済そのものにも悪影響を与える可能性があります。

そこでもしこのまま相場の勢いが継続して上昇し続けても、逆に途中で暴落相場になっても利益が狙えるETFをご紹介していきます。

それがS&P500株価指数の3倍のレバレッジをかけて運用する「DirectionデイリーS&P500レバレッジ(ブル)型3倍ETF(NYSEMKT:SPXL)」と反対に3倍の空売りをする「DirectionデイリーS&P500インバース(ベア)型3倍ETF(NYSEMKT:SPXS)」です。

DirectionデイリーS&P500レバレッジ(ブル)型3倍ETF(SPXL)の仕組みとメリット

DirectionデイリーS&P500レバレッジ(ブル)型3倍ETF(SPXL)とは、ベンチマークとなるS&P500株価指数の日々の変動率に3倍を乗じて算出されるレバレッジ指標に連動するように運用される商品のことです。

S&P500もNYダウも最高値を更新して上昇を継続してきている中、より大きなリスクをとって短期間に多くのリターンを効率よく稼ぎたいという場合には有効な商品となります。

レバレッジ型も後述するインバース型も1営業日だけ保有する場合にはS&P500指数の3倍になるように運用されることになります。

しかし、2営業日以上保有するとその間に複利効果が発生します。

上昇相場に上手く乗って同じ方向に動く状況下でSPXLを購入すれば、複利の分だけリターンが伸びることになります。この商品のメリットは以下の通りです。

短期間でより大きなリターンが得られる

強い上昇トレンドが継続しているような今の相場でこの商品を短期間保有すれば、通常のS&P500指数連動型のETFより3倍もの大きなリターンが効率よく得られます。

また、複利効果も期待できるので上手く上昇相場に乗れば、その期間は複利の分だけより多く含み益を伸ばせます。

配当も得られる

概ね1%前後とあまり多くはありませんが、配当が得られる点もメリットです。

DirectionデイリーS&P500インバース(ベア)型3倍ETF(SPXS)の仕組みとメリット

強気の上昇相場が継続してきたアメリカ株式市場ですが、世界的なレセッション入りの懸念が発生してきています。

このような場合、買いポジションで膨れているためにひとたび暴落が起こると雪だるま式に売りが売りを呼ぶという状況になります。

長期保有目的でETFや米国株を保有している場合でも、暴落時に何もできないのでは目の前のチャンスをみすみす逃してしまうことになります。

暴落時に利益を得たり、保有しているETFや株に対するリスクヘッジとして有効なのが、空売り効果のあるSPXSです。

DirectionデイリーS&P500インバース(ベア)型3倍ETF(SPXS)は、SPXL同様にベンチマークとなるS&P500株価指数の日々の変動率に3倍を乗じて算出されるレバレッジ指標に連動するように運用されています。

メリットについても下落相場では3倍のリターンが得られたり、複利効果で投資効率が高まる点、さらに配当が得られる点もSPXLと同じです。

SPXLとSPXSのデメリットや注意点

SPXLやSPXSにはご紹介したような様々なメリットがある反面、商品の性格から以下のようなデメリットや注意点があります。

損失リスクが大きくなる

例えば、上昇相場でSPXLを購入すれば複利効果も手伝って、利益は思惑通りに基準価格に対して3倍の値動きとなります。

しかし、思惑と違って下降していった場合にはその分だけ損失も大きくなってしまいます。

同じことはDirectionデイリーS&P500インバース(ベア)型3倍ETF(SPXS)でも言えます。

想定通りの値動きが見られれば効率良くリターンを稼ぎ出せる一方、想定とは逆の方向に動いた場合には損失リスクが大きくなりますので、注意が必要です。

レンジ相場ではパフォーマンスが悪くなる

SPXLやSPXSも特定の価格帯の中で上下動を繰り返す「レンジ相場」ではパフォーマンスを落とす傾向がある点にも注意を要します。

先ほど2営業日以上保有すると複利効果が発生することをお伝えしましたが、レンジ相場ではその効果がパフォーマンスを悪くする原因となります。

ここでレンジ相場について簡単にご説明すると、相場の値動きというものは、上昇と下降とレンジの3つから成り立っています。

相場を時間で区切って見ると上昇や下降している時間は全体の約3割ほどにすぎず、残りの時間はレンジ相場となっています。

レンジ相場ですので、ある価格と別の価格の間を上に行ったり下に行ったりといった値動きをする相場です。

このレンジ相場が続くと複利の分だけレバレッジ効果やインバース効果が減っていってしまうという動きが発生してきます。

つまり、SPXLもSPXSもレンジ相場が続く状況下ではパフォーマンスが悪くなっていきます。

レンジ相場は定期的に必ず発生するので、この2つの商品は基本的に長期保有には向かず、購入しても小まめに売却することが重要になってきます。

他のETFや個別米株との組み合わせでリスクヘッジ

SPXLやSPXSの活用方法ですが、単純に売買する以外にも有効な使い方があります。

その使い方とは、ETFや米株の個別銘柄などを保有している場合などにそれらと組み合わせて購入し、リスクヘッジ効果を得る方法です。

例えば、以下のチャートのようにまだ上昇継続を予想しているものの、短期的に相場が調整局面を迎えて下落すると考えられるような局面などです。

このような場合、保有しているETFや米株が含み益を抱えているものの、税務上の観点やさらなる上昇を期待できるために利益確定の売りを入れたくないということがあります。

ここでSPXSを購入すれば、短期的に下落する局面ではリスクヘッジと売りでも利益を狙えるという2つのメリットが得られることになります。

この例とは反対に、米株のCFDなどで売りポジションを保有している場合などにはSPXLが有効になる局面もあります。

そのCFDのポジションを解消せずに短期的な調整による上昇局面が予想される状況でSPXLを使って小まめにリターンを狙う方法です。

相場については中長期では上昇が期待できても、その間には短期的な調整が必ず入り、上がったり下がったりを繰り返しながら上昇していくことがほとんどです。

相場の世界では長期保有だけでなく、短期での売買を繰り返す市場参加者もたくさんいるからです。

従って、中長期的には暴落時やそこからの反転などがない限り、ほぼ1本調子での上昇や下落といった相場は通常考えづらいものです。

そこでそのような短期的な上昇や下落が予想される調整の局面などでリターンが狙えるSPXLやSPXSは有効になります。

ただし、調整がどれくらいまで続くのかを見極め、もし思惑ほどの調整が続かなかったり、途中ですぐに反転してきた場合には購入したSPXLやSPXSをすぐに手じまう判断が必要になってきます。

そのようなタイミングを予測するのは投資初心者には難しいため、既存の保有資産を持ちながら、調整局面でSPXLやSPXSによって仕掛ける手法は中上級者向けの手法になるでしょう。

まとめ

今回ご紹介したレバレッジ型ETF「SPXL」やインバース型ETF「SPXS」には、他の指数連動型ETFとは異なる仕組みや値動きに大きな特徴を持っています。

利用するには相場環境を読み解く力と短期間での保有を心がけ、売り時を見極める判断力が必要になってきます。

使い方によっては非常に有効ですし、投資効率がアップするツールですので、正しい理解の上で利用したいものです。

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