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株価の上がりやすい月・下がりやすい月はあるのか?各月の相場を解説

飲食業界では2月・8月は閑散期といわれており、実際に首都圏の飲食店は収入が他の月に比べて落ちます。

どの業界でも時期や季節によって浮き沈みがあり、投資の世界にも株価の上がりやすい月、下がりやすい月というのがあります。

今回は各月の相場がどのように変化するのかを簡単に解説しつつ、株価の上がりやすい月・下がりやすい月を解説します。

株式相場のスケジュール

企業は1年を通じて様々な株価の変動するイベントがあります。

四半期ごとに業績を発表する決算や、業界内での新技術・新テーマの発表がある展示会、医療関係の企業なら分野に関係した学会も株価が変動する重要なイベントになります。

まずは4月から3月までの各月のポイントを簡単に解説します。

4月は新年度開始で期待感から向上しやすい

日本だと年度の切り替わりで、新しいシーズンを迎えます。

機関投資家が運用を開始し、海外ファンドも動きだしやすい時期のため、大きな資金が相場に流れやすくなり、相場が盛況になりやすいです。

その流れを受けて、4月下旬になると3月期決算発表のシーズンとなります。

好調だった企業が人気を得て、逆に不調なのが明らかになると失速するなどの変動が各所で起きます。

そのため、4月はトータルで見ると相場が荒れやすい時期とも言えます。

5月は決算発表が終わり売り相場が強くなる

5月に入ると3月期決算発表が一通り終わり、人気の企業に対する株価も天井となります。

すると、今度は売り相場が強くなり、株価が下がりやすい時期となります。

これを「セルインメイ(SELL IN MAY)」とアメリカでは呼んでおり、5月に株を売ってから9月の半ばまで相場から離れるべきだと主張する方もいます。

有名な投資アノマリー、セルインメイとは?その他のアノマリーについても解説

日本でも5月は売り相場が強くなり株価が下がりやすくなります。

一方で一時的に下がった株価を狙って売買する投資家もいるため、株価が乱高下しやすい時期でもあります。

そのため、この時期は金融のプロでも相場を読み違えてしまうことがあります。

6月は個人投資家が活発になる

6月はボーナスが入る時期となり、投資のみならず日本全体で売買が活発になる時期となっています。

企業側もそれを見越しており、6月締めで配当・株主優待の権利が獲得できるように条件を設定している企業は少なくありません。

また、上場投資信託(ETF)の決算が7月上旬にあるため株式を購入しやすくなり、月末から7月にかけては株主総会が集中しています。

好調な企業だと株主総会後に株価が急上昇するため、6月から購入する投資家が多く、株主総会前から株価が上がりやすくなっています。

以上のことから、6月は市場が盛況になり、1年で最も高値が付きやすい時期となります。

7月は小康状態に突入しやすい

株主総会や決算発表が終わると、情報が出尽くしたためか相場が停滞しやすくなります。

機関投資家も銘柄の選定・入れ替えを終えてしまうため、大きな資金が流入されづらいです。

かといって、売り相場が強くなる理由もないため、7月は小康状態となりやすい傾向にあります。

8月は最も株価が下がりやすい月

8月は世界的に見ても夏休みやバカンスに突入している時期のため、市場参加者が減ってしまいます。

市場参加者が少なくなると売買が成立しないため、「夏枯れ相場」と呼んでいます。

夏は株の取引が少なくなる?投資のアノマリー「夏枯れ相場」とは

また、8月初旬はJPX日経400の入替発表があります。

「投資家にとって投資魅力の高い会社」で構成されているインデックスのため、ここから外された企業の株価は売り相場が強くなります。

8月は好材料になりやすい情報が少なく、逆に悪材料になりやすい情報が多いことから、8月は最も株価が下がりやすい月といえます。

9月はアメリカの方針の影響を受けやすい

世界に影響を与えるアメリカの金融は、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策が重要になります。

アメリカの中央銀行であるFRBの理事と地区ごとの連邦準備銀行総裁5名で構成されており、年8回開催される会合の中で9月に開かれる会合が、年末に向けて大きな政策転換が起きやすいです。

国内だと初旬に日経平均銘柄の入れ替えがあり、月末は株式の配当・優待の権利確定もあるため株価が固い動きになりやすいです。

9月の株式相場を表す格言に「彼岸底」というのがあります。

10月は中間決算発表が集中する

4月から数えて半年が経つと、3月期決算企業の中間決算発表が集中します。

半年間の業績を踏まえた決済によっては、株価が乱高下しやすい時期となっています。

世界的に見ても年末にかけて株価上昇を期待して投資家たちが動き出しており、ここから株価が上がると期待して買いが集中しやすい時期でもあります。

11月は年末に向けて株価が上昇しやすい

中間決算発表がある程度終わると、年末に向けての投信運用が活発となります。

情報が出そろい、今年の好業績銘柄が判明すると、その株式を中心に上昇トレンドに入ります。

特に、11月最終週は12月への期待感から上昇トレンドが強くなり、11月最終週は全体的に株高となりやすいです。

12月は年内最後の取引

12月中旬がピークとなります。

下旬になると機関投資家はクリスマス休暇を迎えるため、それまでに取引を終えようとします。

年内取引最終日の大納会に向けて上昇トレンドが落ち着きつつあり、大型株よりも新年度をきっかけに上昇しやすい期待感から中小型株への投資が活発になりやすいです。

また、12月は新規株公開(IPO)が多く予定されており、新興市場が最も活発になりやすい時期でもあります。

1月は新年ムードのご祝儀相場

1月に入り最初の取引はご祝儀ムードもあり、株価が上昇する傾向にあります。

ただし、それを見越して年末前に購入していた投資家が、上昇を確認してから売りに走る場合もあるため、反動で株価が下がる場合も多いです。

海外投資ファンドは1月から投資運用を開始するので、1月の中旬から資金が流入しやすくなりますが、世界情勢によってはあまり資金が流入しない年もありました。

そのため、相場の格言では「1月初めの大発会が安い年は1年を通じて荒れやすい」というのもあります。

2月は閑散期になりやすい

12月に上昇トレンドに入り、1月で利益確定をした結果、2月は相場があまり動かなくなる閑散期です。

しかし、閑散期だからといって気を抜くことも出来ません。

3月期決算に向けて、中間決算発表で注目を集めた企業に対してまた注目や人気が集まる時期となり、株価が動きやすくなります。

4月から12月までに色々な情報が出そろっている分、投資家たちの判断もシビアとなり、投資を始めたばかりの初心者が売買すると損をしやすいかもしれません。

3月は決算期が集中している年度のクライマックス

日本だと3月末を本決算日にしている企業が多いため、配当・株主優待の権利取りを3月末にしている企業は大勢います。

そのため、配当・株主優待がお得な人気株が高値で売買されやすいため、3月まで保有して売り抜く投資家は珍しくありません。

また、機関投資家の決算日でもあるため、少しでも運用成績を良くするために自ら株を買って株価を上げるドレッシング買いも多発。

12月の上昇トレンド、1月で利益確定し、2月で底まで下がってから3月で上昇して落ち着くという一連の流れが起きやすい時期です。

株価の上がりやすい月は?

株価は3月~6月頃と10月~11月が比較的上昇しやすい時期になります。

日本の場合、4月から新年度を迎えることもあり、機関投資家のパフォーマンスが上がりやすく、資金が大きく動く時期でもあります。

また、10月~11月は年末に向けての上昇トレンドが起きやすい時期となっているのも特徴です。

特に10月は中間期決算発表があるため、半年間の業績によって株価が上昇・下降するかの分かれ目となっており、業績が好調な企業によっては全体的な底上げも期待できます。

個人投資家にとって機関投資家の資金流入は株価が乱高下しやすい原因ですが、機関投資家の流入が無ければ相場も活発になりません。

機関投資家が資金を流入しやすい3月~6月頃が、株価の上がりやすい月になります。

株価の下がりやすい月は?

株価は6月下旬~9月と1月下旬~2月が比較的下降しやすい時期になります。

6月はアメリカの中間期決算発表が集中しており、それが一段落すると相場が停滞します。

7月、8月に入ると相場参加者が減った所に9月下旬から日本の中間期決算発表が集中するシーズンに突入します。

つまり6月下旬から9月下旬はアメリカと日本の中間期決算発表が集中しており、世界的に見ても相場が上昇しにくい時期となります。

1月下旬は12月までの上昇トレンドが反転して、売り相場が強くなりやすい時期です。

株価が下がりつつ、3月の本決算を前にして安定するのがよくあるケースとなります。

相場のパターンは常に同じとは限らない

上記で説明したパターンは、企業に関係した1年間のスケジュールから個人投資家や機関投資家の動向を分析したパターンです。

現実には、このパターンを乱すかのような事件や政治家の発言があります。

特にインターネットが発達してSNSが普及した現代だと、株価に対する不安材料はあっという間に拡散され、投資家の心証を悪くしやすいです。

トランプ大統領の米中貿易に対する関税のツイッターや、ソフトバンクグループが投資していたウィワークスのバッドニュースなどを考えれば、株価が下がる瞬間はあっという間に訪れる時代となりました。

上昇しやすい5月だからといって、株価があっという間に下がるケースは良くあります。

とはいえ、1年間のスケジュールは決まっており、簡単に変わるものではありません。

投資をする上で、時期は非常に大きな意味を持つため、意識して売買するように心がけましょう。

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