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割安な12セクター

モトリーフール米国本社、2018年8月16日投稿記事より

‐歴史上最も長い上昇相場にもかかわらず、一部のセクターには掘り出し物があるかもしれません‐

あなたは気づいていないかもしれませんが、あなたはアメリカ史上最も長く続いている上昇相場の目撃者です。8月22日時点で、前回株式市場が20%以上下落した日から数えて3,453日も経ちました。8月後半には、S&P500種指数は1月後半から2月前半にかけての下落分を取り戻し、最高値を更新しました。

このような上昇相場では、投資家はかなり楽観的になるものです。ヤルデニ・リサーチの調査によると、1月後半の下落直前には、S&P500種指数の予想PERは15年超ぶりの高水準でした。つまり、お買い得な銘柄を見つけることが難しくなっているといえるでしょう。

現在割安な水準にある12セクター

しかしながら、この上昇相場においても、すべてのセクターの予想PERが高値圏になったわけではありません。以下の12のセクターは、予想PERベースでみると、これまでと比べてかなり割安になっているのがわかります(ヤルデニ・リサーチ提供、2018年8月16日時点)。

1.広告:予想PER12.1、2012年以来最低

2.家電製品:予想PER7.8、2011年以来最低

3.住宅建設:予想PER8.3、2006年以来最低

4.パッケージ食品:予想PER 15.5、2012年以来最低

5.ドラッグストア:予想PER 10.7、2008年以来最低

6.タバコ:予想PER 14.9、2014年以来最低

7.ビールメーカー:予想PER 13.4、2014年以来最低

8.ヘルスケアサービス:予想PER 10.8、2009年以来最低

9.建設機械および大型トラック:予想PER 10.4、2013年以来最低

10.半導体装置:予想PER 10.8、2011年以来最低

11.鉄鋼:予想PER 8.9、2012年以来最低

12.通信サービス:予想PER10.0、2008年以来最低

なぜ割安なのかを考える

当然のことながら、これらのセクターの多くは、税制改革法の施行に伴う法人税率の引き下げと米国経済の強い成長の恩恵を受けています。しかし、これらの割安なセクターのすべてが、注目に値するというわけではありません。

例えば、住宅価格は上昇していますが、住宅販売は過去5ヶ月のうち4回減少しています。さらに悪いことに、カリフォルニアの6月の住宅およびコンドミニアム販売は11.8%の減少となりました。CNBCが指摘したように、米国の主要地域での住宅市場の弱さは、新築住宅で特に顕著でした。これは、1988年以降の6月平均を47%下回る水準です。このように、住宅建設が過去12年間で最も割安な水準にあることには、正当な理由があるのです。

同様に、広告会社にも割安に放置される理由があります。伝統的な紙媒体の広告は、かつてほど消費者への影響力がなくなり、デジタル広告は激しい競争にさらされています。また、言うまでもなく、広告ビジネスは景気に左右されるビジネスです。景気サイクルの後半にいると思われる現在、注意が必要なセクターだといえるでしょう。

注目すべき3セクター

予想PERにもとづき、現時点での低いバリュエーションを考えれば、調べる価値のあるセクターがいくつかあります。

1.家電製品

まず、予想PERが8未満の家電製品セクターに、私は興味を持っています。このセクターは、最近関税や貿易戦争の懸念や不安定な消費者の需要によって売られてきました。

その中でも私は特に、ワールプールという銘柄に注目しています。同社は、持続的に高い成長が見込めるアジア進出を果たしました。アメリカでは、原材料価格の高騰により苦戦していますが、同社のネームバリューがあれば、消費者は値上げを受け入れていくものと考えます。また、バリュエーションの観点から見ると、同社の予想PERはこの10年で最低水準にあります。健全なキャッシュフローと収益性を考えれば、同社は注目に値する銘柄だと考えています。

2.通信サービス

次に私が注目しているのが、通信サービスです。もともと、通信サービスセクターは競争が厳しく、高い成長が見込めませんでした。特に最近のような低金利かつ好景気の環境においては、魅力的に見えないかもしれません。

そんな中で、私はAT&Tに注目しています。AT&Tという名前を聞いても、成長株が好きな投資家は興味がわかないかもしれません。しかし、同社の市場シェア、ブランド力、営業キャッシュフローは評価に値します。会計ルール変更を背景に、同社の直近の四半期決算はアナリスト予想を下回りましたが、新たなブロードバンドサービスの開始や、動画配信サービスの契約者数の増加を達成しました。

さらに重要なことに、AT&Tは6月にタイム・ワーナーの買収を完了し、TNTやCNN、TBSといったメディアを手中に収めました。これらのメディアを生かして、AT&Tは5Gネットワークの展開とともに動画配信サービスの契約者数を増やす計画です。

3.タバコ

私が注目している三つ目のセクターはタバコです。無煙タバコの普及が、アナリストの高い予想よりも遅れているため、このセクターは最近軟調に推移しています。加えて、伝統的なタバコの消費量は、先進国では着実に減少しています。

こうした懸念にもかかわらず、私はフィリップ・モリス・インターナショナルに、非常に注目しています。タバコ銘柄に関して見過ごされがちな点は、その高い価格転嫁能力です。ニコチンの中毒性により、フィリップ・モリスは強い価格決定力を維持し、消費量が減っても売上を伸ばすことができます。

フィリップ・モリスは、今後数年間に加熱式タバコのアイコスの普及の恩恵を受けるでしょう。日本では、アイコスの販売は頭打ちになっていますが、日本は数ある先進国市場の1つにすぎません。さらに、50歳以上を対象とするマーケティングキャンペーンを実施することで、販売実績が大きく向上する可能性があります。同社は今後数年間で、より広範な市場を開拓することが期待されています。


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