The Motley Fool

【米国株動向】ベライゾンは依然として優れた配当株か?

モトリーフール米国本社、2019年11月29日投稿記事より

ベライゾン(NYSE:VZ)は全米最大のワイヤレス通信サービス企業で、4.1%の配当利回りを誇っています。

しかし、価格競争、効果をあげていない買収、5Gサービスの遅々たる進展により、短期的な成長見通しにやや暗雲が漂っています。

直近の第3四半期(7~9月)決算は、1株当たり利益(EPS)は前年同期比で2.5%増となりましたが、売上高は横ばいでした。

企業および消費者セグメントの売上成長が伸び悩み、メディアセグメントは減収でした。

ワイヤレス市場での競争激化

ベライゾンのワイヤレスセグメントの米国市場シェアは35%で、AT&T(NYSE:T)が34%で追随しています。

米国ではスマートフォンの普及率が85%に達しており、価格競争が激しくなっています。

ベライゾンは、2017年に無制限データプランを再導入しましたが、競合他社もすぐに追随して無制限データプランを導入したため、ここでも価格競争が加速し、データ通信の利幅が小さくなっています。

さらに同社は、昨年12月に46億ドルにおよぶのれんの減損処理を行っています。

デジタル広告ビジネスの競争激化に伴うもので、ヤフー(2015年)およびAOL(2017年)の買収総額100億ドルが対象です。

ベライゾンの新CEOのハンス・ベストベリは、今後4年間で100億ドルのコスト削減策(人員削減等)を発表しましたが、それでも債務総額1318億7000万ドルが立ちはだかっています。

次世代5Gワイヤレスネットワークへの投資効果は、2021年までは実質的に売上高に反映されません。

さらに、5Gでネットワークの速度が速くなったとしても、機器やソフトウェアがそのスピードに対応できるようになるには時間がかかります。

ベライゾン、短期的には困難な局面継続

また、米司法省によるスプリント(NYSE:S)とTモバイル(NASDAQ:TMUS)の合併承認や、AT&Tの無制限データプランがベライゾンの同プランの価格を初めて下回ったことなどで、ワイヤレス市場におけるベライゾンの市場地位が低下する可能性があります。

AT&Tの配当利回りは5.4%で、ベライゾンの4.1%よりは高いですが、両社とも巨額の負債を抱えています。

それでも、AT&Tはストリーミングサービス等で事業の分散が効いているため、ワイヤレス市場の価格競争の直撃を免れる可能性があります。

ベライゾンは、5G関連が収益に本格的に貢献するまでは、負債への対応や価格競争で厳しい局面が続きそうです。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

「米国株投資を始めるのに適した、国内のネット証券5社を比較」


フリーレポート配信

長期間に渡り高めの配当を維持したり、増配している米国株について、投資家として知っておきたい情報を最新レポートとしてまとめています。「2020年にむけて注目したい米国配当株・REIT6選」こちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。元記事の筆者Justin Cardwellは、AT&T株を保有しています。モトリーフール米国本社は、Tモバイル株とベライゾン・コミュニケーションズ株を推奨しています。

最新記事