米国株投資が投資初心者や長期投資におすすめの理由

株式投資の対象というとまずは日本株が主流となっていますが、昔に比べると米国株投資をする方もかなり増えてきました。
米国株投資はここ数年で国内ネット証券のサービスが充実してきたこともあり、かなり投資しやすい環境になってきています。
米国株の相場に関する情報が限定的であったり、為替が絡んできたりと日本株投資よりは若干ハードルが高いものの、世界最大の米国株式市場はその成長性や将来性においてとても魅力があります。
そこで今回は株の投資初心者の方や長期保有の株投資を検討している方になぜ米国株投資がおすすめなのかについてそのメリットをお伝えしていきます。
持続的な右肩上がりの上昇相場と政策的な株価対策
(出典:Yahoo!Finance)
上のチャートはアメリカの代表的な株式指数であるNYダウと日本の日経平均株価指数を30年以上の期間で比較したものです。
ご覧になれば一目瞭然ですが、NYダウはリーマンショックなど何度か発生した景気後退局面による大暴落を克服しつつ、右肩上がりで力強く上昇しているのがはっきりとわかります。
一方の日経平均株価はそこまで大きい上昇は見られず、バブル期の史上最高値38,915円に未だ到達さえしていません。
このようにアメリカの株式相場は約10年前後の周期で起こった大暴落や経済停滞を乗り越え、持続的な成長性を見せている点が魅力です。
さらにアメリカの歴代政権も株価は政権への支持や人気獲得の上でとても重要なテーマでもあり、常に株価対策を通じて株式市場の安定的で持続的な成長を達成できるように政策面に力を入れてきています。
もちろん米国株式相場の将来について絶対はありませんが、今後も起こりうる大暴落を克服しながらの成長性を見せてくれる可能性は高いといえるでしょう。
人口増加や経済成長の伸び代があるアメリカ市場
米国市場が今後も成長性や将来性について期待できる根拠としては、先進国の中では今でも人口が増加しており、経済成長の伸び代がある点が挙げられます。
中国の経済成長が大きいとはいっても、アメリカ経済は未だに世界最大規模を維持しており、人口増加によって今後も内需拡大が期待できます。
まさに先進国でありながら、新興国のようなさらなる経済成長が期待できるというわけです。
現在のアメリカの人口は約3億2,600万人で、中国とインドに次いで世界第3位の水準です。
アメリカの人口は2070年頃までに約4億人を超え、なんと2100年以降も人口増加が予想されています。
特に14歳以下の若年層の人口増加が予想されているのは、経済の伸びしろという点でも魅力がある市場であることがわかります。
一方の日本の場合、少子高齢化といわれて久しく、特に若年層の人口割合低下は将来の消費の伸び悩み、ひいては経済成長の鈍化へとつながっていきます。
現在の日本の人口推計は1億2615万人(総務省公表2019年9月1日現在(概算値))で、以下のチャートにもあるように2060年には1億人を割り込むことも予想されています。
やはり経済成長は個人消費によって支えられる部分が大きく、人口が増加している国のほうが持続的な経済成長という点から期待が持てます。
(出典:Yahooニュース)
また、アメリカではこのような環境下で絶えず新たな企業やサービスが生まれ、世界を席巻しているようなグローバル企業の数が多いのも特徴です。
そのような高い成長性や力強い経済力が株式相場に反映され、今後も大きい伸びが期待できるのです。
株主還元に積極的で増配の多い米国企業
株式投資の魅力には株価上昇によって生まれるキャピタルゲインと配当などから得られるインカムゲインがあります。
米国企業は配当を中心に積極的な株主還元をおこなっているところが多く、中にはコカ・コーラやジョンソン&ジョンソン、プロクター&ギャンブルのように50年以上にもわたって連続増配している企業もあるほどです。
日本企業の中にも配当に積極的な企業はありますが、その数はアメリカ企業には到底及びません。
また、アメリカ企業は株主還元策として自社株買いを積極的におこなっているところが多いのも特徴です。
企業の自社株買いは発行済み株式総数を減少させるために1株当たりの利益や価値の増加へとつながり、それが株価上昇へのきっかけとなります。
このように米株投資にはアメリカ企業の積極的な株主還元によってより多くのメリットがもたらされています。
注意したい為替リスクと二重課税
米国株投資にはお伝えしたような様々なメリットがありますが、日本株と違って以下のような点に注意が必要です。
為替リスク
外国の株式である以上、為替リスクは避けられません。米国株の購入時と売却時の2回にわたり、為替リスクにさらされることになります。
買った時よりも売却時の為替が円高の場合、為替差損が発生することがあります。
ただし、長期投資を前提とした場合、米ドル円の為替相場のタイミングを見計らって、有利な為替相場の際に売却するという戦略を取ることも可能です。
二重課税
海外の株式やETFへの投資で為替リスクとならんで注意したいのが、二重課税です。
米株投資の場合、米国内で得た利益や配当に対して米国の10%課税が適用され、さらに日本国内においても20.315%の課税がされます。
配当に対してまず米国内の10%分が課税され、さらに残りの分に対して20.315%の課税が日本でされると、実際には28.283%(=10%+90%×20.315%)の税金を納税することになります。
税金という点だけを見れば、日本株よりも米国株への投資のほうが不利に見えます。
ただし、要件を満たせば外国税額控除が受けられ、実質的な課税額を下げられる場合もあります。
少し手間がかかるのが、外国税額控除を受けるにはそれまでの利回りや配当額を詳細に計算してデータを集めるなければならない点です。
また、二重課税についてはあくまで最終利回りで考えたいところです。というのも米国株の場合、株主への還元の観点から高い配当利回りの維持や連続増配にこだわる企業銘柄が米国株には多いからです。
税金を含めたトータルで見て最終利回りが高いレベルを維持している企業が多いのも米国株の特長となっています。
まとめ
ここまでお伝えした内容から、持続的で安定感のある伸びを示す米国株投資にはたくさんの魅力があることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
特にアメリカには世界経済において大きなシェアを誇るグローバル企業の銘柄もたくさんあり、世界の経済成長の恩恵を受けやすいといえます。
米国株投資は長期的な投資や資産のリスク分散を図りたい人から投資初心者の人にも向いている投資先といえるでしょう。
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