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投資信託による分散投資の勘違い

iDeCoやつみたてNISAを通じて積極的に投資をしている人にとって、『長期・分散・積立て』の3本柱はもはや王道と言っても過言ではありません。

しかし実際に積み立てで長期投資を実践している人のポートフォリオを拝見すると、たまに分散投資を勘違いされている人がいられます。

代表的な勘違い例を申しますと、分散のつもりでたくさんの投資信託を積立てしているが投資対象地域・資産クラスが重複している為、適切な分散投資になっていません。

本来分散投資とは投資対象地域・資産クラスを分散させるのに、必要な銘柄(投資信託等)を積み立てることを意味します。

具体的なポートフォリオの例を出しますと、以下の様な投資信託を全て積み立ている状況です。

  • 楽天・全世界株式インデックス
  • Slim先進国
  • ニッセイ外国株式インデックス
  • SlimS&P500
  • Slim新興国株
  • Slim国内株式

※Slim=eMAXIS Slim

投資信託をたくさん保有していることで分散効果があると思われているのでしょうが、これら7つの投資信託を積立てている場合の投資先・地域は、下記表のように非常に重複しております

投資信託 投資地域
楽天・全世界株 先進国(除く日本) 新興国 日本
Slim全世界(除く日本) 先進国(除く日本) 新興国  
Slim先進国 先進国(除く日本)    
ニッセイ外国株 先進国(除く日本)    
SlimS&P500 米国    
Slim新興国株 新興国    
Slim国内株式 日本    

投資地域の重複は、日本が2つ・新興国が3つ・先進国(除く日本)が4つです。

ちなみに米国は先進国(除く日本)内に含まれているので、5つも重複していることになります。

仮に上記7つの投資信託を均等額で保有していた場合、ポートフォリオ(名称:オリジナルPF)の投資信託対象地域をさらに細かく分析すると下記グラフになります

オリジナルPF(オレンジ)は、世界時価総額比率(水色)に対して米国の割合が少なく、日本が多いことがわかります。

また、オリジナルPFは、英国・フランス・カナダ・ドイツも、世界時価総額比率(水色)に対して少なくなっています。

オリジナルPFの投資地域の割合が駄目な訳ではなく、大事なのはポートフォリオ全体の値動きが自分のリスク許容度内に収まるように、オリジナルPFの投資地域割合を狙っていたのか?ということです。

もし世界時価総額比率に連動するようにしたかったのなら、eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)1本だけを買い付ければ事足りてしまいます。

分散投資の目的は投資対象・地域の分散であり、その分散対象に対応した銘柄(投資信託等)を積み立てる手段をとることです。

投資信託をたくさん保有すると満足感はあるでしょうが、目的と手段が逆にならないように注意したいですね。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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