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米ショッピングモールREITのサイモン・プロパティに注目すべき9つの理由

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、201984日投稿記事より

多くの投資家は、小売業関連のREIT(不動産投資信託)への投資を避けています。

ただし、ショッピングモールREITのサイモン・プロパティ・グループ(NYSE:SPG)は、例外と考えられます。その理由は9つあります。

米国モールREITとそのトップ3の魅力

1.  小売業界最高水準のショッピングモールを保有

有力なREIT投資戦略の1つは、競合他社が追随するのが困難な資産を所有するREITに注目することです。

たとえば、地域によくあるショッピングモールやホテルのような不動産は、類似資産が山ほどあり、競合他社がそういったREIT市場に参入するのは簡単です。

サイモンは、世界において最も資産価値の高いショッピングモールを幾つも所有しています。

調査会社Boenning & Scattergoodの2018年のショッピングモール・ランキングにおいて、サイモンは米国で最も資産価値の高い10のショッピングモールのうち5つを所有しています。

フロリダのサイモンズ・ソーグラス・ミル・モールは41億ドル(約4400億円)、ラスベガスのファッションショー・モールは約31億ドル、ラスベガスのシーザーズ・フォーラムショップは28億ドルの資産価値があると推定されています。

2. 大きな財務の柔軟性

サイモンは、不動産購入および保有資産の価値向上ため、非常に大きな財務の柔軟性を備えています。

第2四半期末時点でサイモンの流動性は68億ドルを超え、負債比率は低い水準です。

68億ドルという流動性は、幾つかのライバルREITの時価総額合計を超える水準です。

3. 小売業を超えた長期戦略

かつてショッピングモールで中心的存在だったシアーズのような百貨店の凋落への対応に苦しんでいる多くのREITと異なり、サイモンはそれを最大のチャンスの1つと考えています。

サイモンの今後の戦略は、モールをオフィススペース、ホテル、アパートなどの小売以外の要素を組み込んだ「複合型」センターに転換することです。

そして、百貨店の撤退によって空いたスペースで、サイモンは戦略を実行しています。

実際、サイモンは、ソーグラス・ミル・モールにACホテルを2020年にオープンする予定など、非小売業施設を保有不動産に追加しています。

4. アウトレットモールにおける支配的な市場シェア

サイモンはアウトレット市場でも支配的な市場シェアを持っています。

実際、サイモンは、100万平方フィート(約9万平方メートル)以上のアウトレットスペースを持つ米国の8つのショッピングモールの、約3分の2のスペースを所有しています。

5. テナントに対してパートナーのように対応

サイモンは、テナントの成功を支援するために、他のREITが行わないようなことをしています。

小売業以外の要素を追加することで来客数を増やすことに加え、サイモンはテナントの小売企業の増収のために多くの資金とリソースを投入しています。

最近の例を挙げると、プレミアムアウトレットの小売企業向けに、新しいオンライン小売ポータルサイトを開発しました。

6. 厳しい小売環境にもかかわらず、サイモンのテナント小売企業の売上高は増加

既存の小売企業が苦戦していることは周知の事実です。

トイザらス、シアーズなどの有名企業の破産、および他の多くの小売企業の大規模な閉店により、多くのショッピングモールに空きスペースが生じています。

それにもかかわらず、サイモンのテナント小売企業は売上高を増やし続けてきました。

2019年の第2四半期に、サイモンが保有する不動産を利用している小売企業の売上高は、過去12カ月で前年同期比3.5%増となりました。

サイモンの既存店舗スペースの営業利益は継続的に増加し、リース収入のスプレッドも厚く、不動産占有率は高いレベルにとどまっています。

7. 高い分配金利回り、さらに増加へ

サイモンは今年、四半期分配金(配当)を増やし2.10ドルとしました。

これにより年間分配金利回りは5.7%(10月11日時点)になります。

サイモンには分配金増加の堅実な実績があります。配当性向は、FFO(Funds From Operationsの略で、REITの収益力を示す指標。純利益に減価償却と不動産売買損益を足す)の約68%を維持しています。

8. 小売業への逆風のあおりを受け、サイモンのバリュエーションも低水準に

サイモンは、他の多くのショッピングモール関連REITと同じような苦境にはありません。

サイモンの小売企業は成長を続けており、その結果、サイモンの賃貸収入は成長し続けています。

しかし、当REITは、トラブルに直面したかのようなバリュエーションになっています。 7月31日の時点で、サイモンは2019年の予想FFOの13倍未満で取引されています。

これは、大きな問題が生じる兆候のないショッピングモールREITリーダーのサイモンとしては、非常に低い水準とみられます。

9. 小売企業に積極投資、企業再生を支援

テナントからの賃貸収入がサイモンの売上高の大部分を占めますが、当REITは他の方法も追求しています。

ベンチャーキャピタル部門(サイモン・ベンチャーズ)に加え、苦境に追い込まれている小売企業への投資や企業再生を支援しています。

たとえば、2016年にサイモンはショッピングモールREITのジェネラル・グロース・プロパティーズと提携して、破産裁判所からカジュアルアパレルブランドのエアロポステールを取得しました。

これにより、サイモンが保有するショッピングモール内のエアロポステールの160店舗が空室になるのを防げました。

サイモンは、ジューシークチュール、ノーティカなどのオーセンティックブランドグループにも出資しています。

(訳注:サイモンはまた、9月末に米破産法11条の適用を申請したカジュアルアパレルブランドのフォーエバー21への出資を検討している、という報道もあります。)

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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元記事の筆者Matthew Frankel, CFPは、タンガー・ファクトリー・アウトレット・センターズを保有しています。モトリーフール社は、タンガー・ファクトリー・アウトレット・センターズを推奨しています。

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