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分配金が高いことが魅力のインフラファンドとは?

「超低金利時代」と叫ばれる今、少しでも高い利回りを求めて投資先を探している方も多いかと思います。

その中でも証券会社で購入できるREITに注目している方もいるのではないでしょうか?

実はそのREITの中でも、比較的高い分配金を実現しているインフラファンドという投資商品があります。

インフラファンドとは

インフラファンドとは、2015年4月に東京証券取引所が創設した、太陽光発電施設、道路、空港などのインフラに投資する投資法人のことです。

2016年6月にインフラファンドの新規上場がスタートし、2019年9月時点で6つの投資法人が上場しています。

インフラファンドが創設された背景には、近年の国や地方自治体の財政状況を踏まえ、老朽インフラの更新や、新たに整備するため民間からの資金調達を容易にしようとの声が上がっていたからです。

特に老朽化インフラについては、2012年12月2日に発生した山梨県大月市の中央自動車道笹子トンネルの天井版の崩落事故を受け、より一層速やかな更新が必要とされています。

しかし笹子トンネル同様、更新が必要なインフラは全国にいくつもあり、更新費用を国や自治体だけでは行うのは様々な問題があります。

そこで効率的に資金調達を行いたい自治体などと、投資家側からも安定的かつ高利回りな資産運用のニーズもあり、インフラファンドが創設されました。

インフラファンドにはいくつかのメリット、デメリットがあります。

以下では投資家側から見たメリット、デメリットをご紹介していきます。

インフラファンドのメリット

インフラファンドのメリットは以下の2つです。

  1. 景気動向に左右されにくい
  2. 高い分配金利回り

景気動向に左右されにくい

インフラファンドの対象は、発電所などのインフラであり、ファンドが保有する発電所などを運営会社に賃貸し賃料を得る仕組みです。

特に発電所は、人間が生きていくために必ず必要な電力を供給していくため、景気が良くても悪くてもニーズは常に一定です。

またFIT制度(固定価格買取制度)という、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度があり、収益の安定性も魅力の一つです。

対象となる再生可能エネルギーは、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの5つのいずれかを活用し、国が定める要件を満たす事業計画を策定し、その計画に基づいて新たに発電を始めれば対象となります。

さらにFIT制度は20年間買取続けてくれるため、電力会社と接続契約した時の値段が20年間続く形になります。

つまり20年間安定して収入が入る不動産投資のようなイメージです。

高い分配金利回り

REITの平均分配金利回りは3.5%(2019年9月時点)で株式などに比べ、分配金利回りが高いことが特徴です。

そしてインフラファンドはREITの平均分配金利回りを越える、5%~7%の利回りを実現しています。

インフラファンドもREIT同様、利益の90%を越える部分を分配金として出すと、法人税が免除されるため、分配金利回りも高い傾向があります。

またインフラファンドは設立されてまだ新しい市場であるため、投資家の参加率も低く、高い利回りが期待できます。

それでも近年、新聞や雑誌などでインフラファンドを取り上げられるようになり、徐々に市場に参加する投資家が増えつつあります。

このような多くの投資家にとってメリットばかりのように思えるインフラファンドですが、その一方デメリットも存在します。

インフラファンドのデメリット

インフラファンドのデメリットは以下の3つです。

  1. 太陽光発電が対象のインフラファンドでは天候に大きく左右される
  2. 出力制御が実施されると、売電ができなくなるおそれがある
  3. FIT制度の買取価格の引き下げが続いている

太陽光発電が対象のインフラファンドでは天候に大きく左右される

ご存知の通り、太陽光発電は日の光がなければ発電することができません。

そのため、日照時間が不足すると計画通りに発電できなくなるおそれがあります。

景気には左右されにくい反面、天候に左右されるというデメリットもあることを理解しておきましょう。

出力制御が実施されると、売電ができなくなるおそれがある

出力制御とは、冷暖房などの需要が少なくなると電力会社から出力を停止するように要請し、発電を制御する制度です。

電力は蓄えることはできず、需要が少なくなれば同時に供給も抑えなければなりません。

電力会社は電力の需要と供給を一定に保つよう、発電計画や出力をコントロールしています。

ところがこの出力制御がいつでも発動されれば、発電会社は電力需要に常に影響を受け続けることになります。

そのため、30日ルールという制度が設けられ、年間30日間を上限として無条件で出力制御に応じるようにされています。

なお出力制御を行う代わりに、その時失われた利益を再エネ事業者に補償するという考え方もあり、ドイツなどでは採用されています。

しかしイギリスでは、出力制御があえて発生しそうな場所に発電所を作り、補償金だけ得ようとする業者が出て社会問題にもなりました。

日本での出力制御の補償金の導入は、留意すべき点もあります。

FIT制度の買取価格の引き下げが続いている

政府は再生可能エネルギーの普及を進めていく一方、FIT制度の買取価格の引き下げが続き、今では制度開始時の半分程度にまでなっています。

ところがFIT制度の買取価格は接続契約をした時点で行われ、すでに上場しているインフラファンドが保有する発電所の買取価格は引き下げ対象になりません。

これから新たに新設する発電所にとっては、既存の発電所に比べ不利な条件でFIT制度を使うことになります。

またFIT制度は20年間限定の制度であり、この期間が終了すると売電価格が下がることになり、収益が落ちます。

今後インフラファンドが成長していくためには、発電所を新設し続け規模を拡大していきますが、買取価格が今後も下がり続ければ、今よりも収益を上げることが難しくなるでしょう。

効率的にインカムゲインを狙うならインフラファンドも選択肢に

インフラファンドの特徴は安定して高い分配金利回りを受け取れることです。

また証券口座を開設していれば、10万円前後から投資することもできるため、比較的投資もしやすいです。

分配金利回りは低いものでも5%ですので、仮に10万円で投資を行い5%の利回りを維持できれば10年で投資金額の半分は回収できることになります。

効率的にインカムゲインを狙うために、すでにREITに投資をしている方もいらっしゃるかと思いますが、インフラファンドはREITに比べさらに安定的にインカムゲインを獲得することができます。

インカムゲイン狙いの投資であれば、インフラファンドも選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか?


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