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これから投資をはじめたい投資初心者は何から始めればいいのか?

「夫婦揃って65歳から30年間生きると、老後資金が総額で2,000万円不足する」

これは金融庁が発表した報告書で、ご存知の方も多いことでしょう。

仮に現在30歳だとして、毎月5万円を60歳まで貯め続けても1,800万円までしか貯められません。

最近の働き方改革などで収入が減って、残業代が稼げない状況では月5万円の貯蓄は決して簡単ではありません。

そのため投資を活用して、効率的に貯蓄したいと考えてみたくなるでしょう。

では初心者でも始められる投資はどのようなものがあるのでしょうか?

そのポイントは、長期・積立・分散です。

初心者は何に投資すれば良い?

投資はした方がいいことはわかっていても、情報が多すぎて結局自分は何をすべきなのかわからなくなり、手を付けられずにいる方も多いことでしょう。

最近の投資に対するニーズの高まりから、投資に関する書籍やネット上の記事を見かけることが多くなりました。

そのような媒体からしっかりと学ぶことができればいいのですが、思うようにいかないことも多いでしょう。

ではなぜ投資に関する勉強が思うようにいかないのかというと、投資の特徴など基本的な内容を理解していないからです。

投資で一番大切なことは、「長期・積立・分散」です。

基本的に長期・積立・分散を行えた投資ができていれば、投資で大きく失敗することなく、コツコツと資産を増やすことができるのですが、多くの方はこれができていません。

投資の特徴などを知らず、分散していると思ったら全くできていなかった、ということがよくあります。

初心者の方はまず、「長期・積立・分散」をしっかりと実践するのみです。

基本は少額から始めよう

多くの投資について聞くと、「まとまったお金を持っていないといけない」このようなイメージを持たれている方が多いです。

確かに一部の投資ではまとまったお金が必要ですが、全てがそうではありません。

最近よく耳にすることになった、iDeCoやつみたてNISAはまとまったお金は必要なく、少額からコツコツと積立を行いながら投資をします。

ちなみにiDeCoは毎月最低5,000円から、つみたてNISAは100円から投資が可能です。

「たったこれだけのお金で投資して意味があるの?」

このように思われるかもしれませんが、コツコツ少額から積立投資を行えば相当な効果があります。

以下の例でシミュレーションしてみましょう。

【シミュレーション①】

  • 毎月の積立額:5,000円
  • リスクの低い投資商品で投資を実施:運用利回り年2%と仮定
  • 運用期間:20年

運用をせず貯金だけであれば、20年後に120万円となりますが、運用を行えば147万円になります。

【シミュレーション②】

  • 毎月の積立額:20,000円
  • リスク中程度の投資商品で投資を実施:運用利回り年4%と仮定
  • 運用期間:20年

運用をせずに貯金だけであれば、20年後に480万円となりますが、運用を行えば733万円になります。

参考:金融庁資産運用シミュレーション

このように少額からの投資でも、コツコツ長期で運用を行うことで、大きな利益を手にすることができます。

ではなぜこのような結果になるのでしょうか?

実は少額でコツコツ長期で積立投資を行うことで、複利効果とドルコスト平均法の恩恵を受けることができるのです。

複利効果とは、投資で上げた利益を分配金として受け取らず元本に回し、継続的に運用されて元本が膨らんでいく効果のことです。

【複利効果】

参考:マネックス証券

分配金を受け取らないだけでも、上記の図のように資産額は大きく異なります。

またドルコスト平均法とは、コツコツ積立投資を行うことで平均取得単価を下げる方法です。

買うタイミングを見極めずに、たとえば毎月20日に1万円と設定し、定期的かつ継続的に一定額の金融商品を購入する投資方法です。

相場の変動に関わらず、購入価格を平準化し、大幅な損失を回避できる効果があります。

ポイントは、価格が高い所で購入数量を抑え、価格が低い所で購入数量を増すことで、平均取得単価を下げていきます。

複利効果とドルコスト平均法をしっかり活用し、少額から積立投資を行っていきましょう。

分散投資をおすすめする理由

投資で大切ことは、「長期・積立・分散」であることをお伝えし、これまで長期と積立の効果についてはお伝えしてきました。

では分散はどのような効果があるのでしょうか?

投資の格言の一つに、「卵を一つのかごに盛るな」があります。

これは分散投資を進める比喩表現で、卵10個を一つのかごに入れて運び、かごを落としてしまえば10個割れてしまいますが、かごを5個用意し、それぞれ2個ずつ卵を入れて運べば、どれか一つのかごを落としても残り8個は割らずに済むという意味です。

投資も同じことが言え、どれか一つの投資対象だけに資金を投じず、様々な投資対象に分散することで、リスクを抑えることが出来ます。

ところが分散投資とわかっていても、実際には分散できていないこともあります。

たとえば株式投資を例に考えてみましょう。

【保有株】

  • トヨタ自動車(業種:自動車)
  • 三菱ケミカルHD(業種:化学)
  • パナソニック(業種:電機)
  • 西武HD(業種:鉄道・輸送)

上記4つの銘柄を保有したして、業種はしっかり分けられ分散投資できているかのように見えますが、分散投資が行えていないのです。

実はパナソニックは業種は電機ではありますが、全売上の中で一番多く占める領域は自動車部品なのです。

そのため電機業界の影響よりも、自動車業界の影響を強く受けることになります。

また西武HDも業種は鉄道・輸送ですが、全売上の中で一番多く占める領域は、ホテル・レジャーです。

(パナソニック、西武HDはいずれも2019年9月現在の状況)

つまりしっかりとした銘柄分析を行わなければ、分散投資ができずとてもリスクの高いポートフォリオとなってしまいます。

また株式はどれも最低購入価格が高く、少額で分散投資には向きません。

では初心者でも少額投資が可能な金融商品には、どのようなものがあるのでしょうか?

少額投資が可能な金融商品

以下では、少額投資が可能な金融商品を見ていくことにしましょう。

投資を行う上で大切なポイントとして、自分に合った投資を見つけることです。

それぞれの特徴をよく理解し、自分に合った投資を見つけてみましょう。

投資信託

投資信託は、ファンドマネージャーといわれる投資のプロにお金を託し、投資を希望する個人の代わりに上手く運用して利益を分配する金融商品です。

株式や債券のように個人が直接投資をするものではなく、ファンドマネージャーにお金を預け運用を任せます。

投資信託には基準価格という指標があり、1万口あたりの値段が表されます。

運用が上手くいき利益を出せると基準価格が上がり、上手くいかなければ下がります。

基準価格は1日1回更新され、毎日変動していきます。

【メリット】

  • 少額からでも投資ができる:100円から投資を始められる
  • 分散投資ができる:さまざまな株式、債券、不動産、国に分散して投資を行いリスクを分散させることができる
  • 投資の専門家に運用を任すことができる:投資のプロであるファンドマネージャーに運用を任せられる
  • 個人では投資しにくい国にも投資ができる:南米、中東、アフリカなどの個人では投資しにくい国も投資ができる

【デメリット】

  • 手数料が発生する:投資を委託するため一定の手数料が発生する
  • リターンが分散される:個別株などに比べるとリターンも分散される
  • 元本保証されない:預貯金と異なり、購入価格よりも売却額が下回る可能性がある

ETF

ETFとは、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など株価指標に連動させた運用を行い、株式などと同様に東京証券取引所に上場している投資信託です。

連動させるのは、株価指標だけではなく、原油、金などのコモディティ、RETI指数、海外の株価指数など多岐にわたります。

ETFも株式に比べ少額から投資が可能で、初心者向けの投資と言えます。

【メリット】

  • 市場が開いている間はいつでも取引が可能
  • 株式などに比べ比較的少額から取引ができる
  • 専門知識が必要ない

【デメリット】

  • iDeCoやつみたてNIASで購入することができない
  • 投資信託のように価格(たとえば毎月1万円)を指定できないため、積立投資に向かない

ミニ株・るいとう

一般的に株式の取引は100株単位で行いますが、ミニ株は1株から取引が可能です。

そのため少額から株式投資に挑戦することができ、単元未満株ともいわれます。

たとえば株価が1株500円の株の場合、必要な投資金額は500円×100株で、50,000円ですが、ミニ株は500円から投資を行えます。

一方るいとうは月々1,000円から投資が行え、つみたてNISAなどと同様に毎月決まった金額を同じ銘柄に投資が行えます。

株価の購入時期を分散させることができ、前述させて頂いたドルコスト平均法の恩恵を受けることができます。

【メリット】

  • 少額から積立投資が行える
  • まとまったお金がなくても株式に投資ができる

【デメリット】

  • 100株単位で取引を行うよりも手数料が割高になることがある
  • ミニ株の場合、証券会社が指定した銘柄のみしか取引できない

米国株

米国株は日本株と異なり、1株単位で取引を行うため、少額から取引が可能になります。

また米国株は日本株に比べ相対的にリターンが大きく、2008年~2018年の10年間に日経平均株価が125.9%の伸びに対し、米国の代表株価指数であるNYダウは191.0%の伸びを記録しました。

【メリット】

  • 日本株と異なり1株から投資が行える
  • 相対的に高いリターンを期待できる

【デメリット】

  • 銘柄分析が難しい(情報量が少ない)
  • 日本株の取引に比べ手数料が高い

まとめ

初心者でも始められる投資についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

今回のポイントは以下の通りです。

  • 投資で大切なポイントは、「長期・積立・分散」
  • 少額の積立投資で複利効果とドルコスト平均法の恩恵をしっかり受ける

たとえ少額からの投資であっても、資産形成のスピードを上げられることをご理解頂けたでしょうか?

しっかり長期・積立・分散を意識し、今後の投資生活を有意義な時間にしていってください。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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