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株価低迷続くもポテンシャルを秘めた3銘柄に注目

モトリーフール米国本社、2019年10月2日投稿記事より

多くの投資家は、長期化した強気市場が今後どれだけ継続するのかを懸念しています。

しかし、バリュエーションが高い株の価格はいずれ下落するリスクが高く、投資家は低バリュエーションで取引されている割安な銘柄に注目すべきでしょう。

そのような状況下、注目される銘柄として、中国の巨大ハイテク企業アリババ(NYSE:BABA)、巨大たばこ企業のフィリップ・モリス・インターナショナル(NYSE:PM)、アパレル小売企業のアメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(NYSE:AEO)を紹介します。

アリババ

アリババは、中国最大のEコマースおよびクラウドプラットフォーム企業です。

主力事業であるEコマースプラットフォームの第1四半期(4~6月)の売上は前年同期比44%増と急増し、全売上高の87%を占めています。

全売上高のその他には、クラウド、デジタルメデイアなどが含まれます。

アリババは世界全体で8億6000万人の年次アクティブユーザーを抱えており、うち7億3000万人は中国の購買者で、1億3000万人は海外の購買者です。

2024年度までには総数が10億人を突破するとアリババは予想していて、国内ライバルのJD.comやピンデュオデュオとの差は開く一方です。

アリババの唯一の利益部門であるEコマースビジネスが、新規事業の拡大を支えています。

そして、現状不採算ではあるものの新規事業を拡大することによりライバルのバイドゥやテンセントに対する競争優位性を高めています。

アナリストはアリババの増勢を予想しており、今年度の増収率32%、増益率23%を見込んでいます。

予想PER(株価収益率)19倍の株としては比較的高い成長率と言えるでしょう。

なお、米中貿易戦争や中国経済の減速の影響を受け、アリババの株価低迷が続いています。

しかし、中国の直近の経済指標によれば消費家電や家具などの高額商品販売が伸びてきており、長期経済予測も消費支出の健全な増加を示唆しています。

アリババはポテンシャルがある多くの事業を抱えており、それらには、スマートスピーカー、立ち上がりつつある半導体製造ビジネス、中国のスマートシティー建設関連の政府契約があります。このため、貿易摩擦が落ち着けば、株価は上昇するとの見方があります。

フィリップ・モリス・インターナショナル

世界第2位の上場たばこ会社であるフィリップ・モリス・インターナショナルは、10年以上前、同業のアルトリア(NYSE:MO)から分離されました。

フィリップ・モリスは海外の成長市場にシフトする一方、アルトリアは縮小している米国内の市場に集中してきました。

フィリップ・モリスの全たばこ出荷量は、第2四半期(4~6月)に前年同期比で4%ほど減少しましたが、為替中立ベースの全売上高は、値上げ効果で9%増加しました。

また、地域別売上も、ラテンアメリカおよびカナダを除く全地域で前年同期比プラスとなりました。

また、第2四半期には、加熱式たばこ「アイコス(IQOS)」の出荷量が前年同期比37%増と大きく伸びました。

フィリップ・モリスは、通常たばこのタール分を除いた代替たばこであるアイコスをプロモートしています。同社は、アイコスなど成長ドライバーが、為替中立ベースの通期調整後EPS(1株当たり利益)を約9%押し上げると予想しています。

フィリップ・モリスの予想配当利回りは6%超であり、また、アルトリアからの分離以来、フィリップ・モリスは毎年増配しています。

しかし、フィリップ・モリスの株価は、アルトリアとの合併交渉が明らかになってから、2カ月以上にわたって低迷しています。

合併により、フィリップ・モリスは、アルトリアの弱い米国内事業や電子たばこ会社ジュールへの問題投資にさらされてしまうからです。

結局、合併交渉は破談となりましたが、フィリップ・モリスの株価は過去6カ月間で10%以上下落し、予想PERの14倍程度で取引されています。

これは、フィリップ・モリスとは関係がないアルトリアの問題でたばこセクター全般が圧迫されている影響もあります。

低いバリュエーションと高い予想配当利回りにより、フィリップ・モリスはバリュー株投資家の標的になっていると考えられています。

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズは、「米小売業の崩壊」を免れているアパレル企業の一つです。9月に18四半期連続で既存店売上高成長を記録しました。

これには、肌着などのAerieブランドウェア売上の2桁増がアメリカン・イーグル(AE)ブランド売上の低迷を補ったことがあります。

直近四半期のAerieの既存店売上高は前年同期比16%増で、主力のブラジャー、新アパレルコレクションへの旺盛な需要に牽引されています。

また、自然な体型をポジティブに考えるマーケティングキャンペーンが奏功し、Lブランズの下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」の顧客を奪っていると考えられます。

Aerieの販売網充実のため、今年60~75の新店舗をオープンする予定で、さらに80の既存店の改装も計画しています。

AEブランド店は直近四半期に苦戦しており、既存店売上高は前年同期比1%減でした。

しかし、ジーンズ需要は強く、8月から9月にかけての米国の学校入学前シーズンの売上は改善しています。

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズの売上高の約3分の1を占めるオンライン販売は堅調で、常に2桁増の成長となっています。

アナリストは、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズの今年度の増収率および増益率をそれぞれ7%、8%と予想しています。

同社株は予想PERの10倍程度で取引されていて割安であり、その一方、予想配当利回りは3.4%となっています。

ショッピングモール関連アパレル小売企業への懸念の高まりに押され、同社株も低迷しています。

しかし、厳しい市場環境にあっても成功を継続出来る優れたアパレル企業と見直された場合、反発する可能性があります。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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元記事の筆者Leo Sunは、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ株、バイドゥ株、JD.com株、テンセント・ホールディングス株を保有しています。モトリーフール社は、バイドゥ株、JD.com株、テンセント・ホールディングス株を保有し、そして推奨しています。

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