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【米国株動向】ネットフリックスの株主が真剣に受け止めるべき3つの懸念点

モトリーフール米国本社、2019926日投稿記事より

動画配信(ストリーミング)大手のネットフリックス(NASDAQ:NFLX)に注目している投資家は、新たなストリーミングサービスである「Disney+(ディズニー・プラス)」、「アップルTV+(プラス)」、「AT&T NOW」、「Peacock」、「プライム・ビデオ」、「Hulu」などの名前を繰り返し聞いているでしょう。

【米国株動向】ネットフリックス、ディズニーとアップルの攻勢に直面へ

ネットフリックスCEOのリード・ヘイスティングスは、新たなライバルの登場でこれから困難な道のりになるだろうと最近言及しました。

ネットフリックスの株主にとって、最も重要な3つのリスク要因を説明します。

1. 競争激化で米国契約者の純減に直面

ネットフリックスの一番大きなリスクは競争です。

アップルのような手ごわい企業がストリーミングコンテンツ制作に数十億ドルを費やしているため、ネットフリックスは市場シェアの維持に苦労するでしょう。

ヘイスティングスは「顧客は多くの選択肢を手に入れ、ネットフリックスにとっては厳しい競争になるだろう」と話しています。

ネットフリックスは第2四半期に126,000人の米国契約者を失いました。

さらに、米国のOTT(インターネット配信)有料ストリーミング市場におけるネットフリックスの今年のシェアはeMarketerによると87%で、2014年の90%から減少しました。

しかし、複数のストリーミングサービスに契約する人が多いということを頭に入れておかなければいけません。

2.負債の着実な増加

負債は必ずしも悪いことではありませんが、規模が大きくなったり、事業のリターンが鈍化する局面においては問題となります。

負債と株主資本の比率を比較する負債資本倍率(DEレシオ)を確認すべきでしょう。

DEレシオが高ければ高いほど、返済すべき負債が多いことになり、株主のリスクが高くなります。

同業他社とこの数値を比較し、検討する必要があります。

ネットフリックスのDEレシオは2014年には0.61倍でしたが、今年の6月には2.06倍に拡大していて、かなり高い水準です。

2019年第2四半期(4~6月)の映画・エンターテインメント業界、放送メディア業界の平均DEレシオはそれぞれ0.02倍、0.09倍でした。

ネットフリックスのDEレシオの推移(単位:倍)

出典:MACROTRENDS。著者がチャート作成。

もしネットフリックスの成長速度が負債の増加を上回っていなければ、問題となります。

直近の株主への手紙によれば、多大な投資により2019年にフリーキャッシュフローが35億ドル(3780億円)の赤字になると予想しています。

投資は成長を後押しますが、フリーキャッシュフローの赤字は長期的には持続不可能で、投資家のリスクも高くなります。

負債の増加は、コンテンツ支出の増加に起因しています。

ネットフリックスは2019年に新しいコンテンツ制作に150億ドル以上を費やす予定です。

これは、今後のライバルであるアップルのコンテンツ支出を90億ドル上回っています。

投資家はこの積極的な投資によって競争に勝つことができるかどうかを考えなければいけません。

3. 値上げと人気コンテンツの削減でユーザーは困惑

ネットフリックスは最近値上げを行い、一方でファンが多かった他社コンテンツの「フレンズ」や「ザ・オフィス」が削除されたため、米国契約者数の減少に直面しています。

これらの人気コンテンツは今後、NBCユニバーサルのPeacockやHBO Maxのストリーミングサービスに移るため、契約を乗り換える人も多いでしょう。

原則的には、より少ないコンテンツを供給しながら、より高い価格を要求できないでしょう。

ネットフリックスの将来は、これらのリスクへの対応いかんによって大きく変わるでしょう。

負債を有効活用し、競争力のあるコンテンツを展開させる必要があります。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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元記事の筆者Jason Leeは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール社は、アップル株、ネットフリックス株、ウォルト・ディズニー株を保有し、そして推奨しています。モトリーフール社は、次のオプションを保有しています(ウォルト・ディズニー株の20211月の60ドルのロング・コールと201910月の125ドルのショート・コール、アップル株の20201月の150ドルのロング・コールと20201月の155ドルのショート・コール)。

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