The Motley Fool

赤字だが成長性の高い企業を見るための指標、PSR(株価売上高倍率)について解説

多くの投資家が株式投資で莫大な利益を求めて日々銘柄選びをしていることと思います。

安定している大企業に投資する方や、中にはテンバガーを狙うため新興企業に投資をしている方まで、リスク許容度に応じて投資手法は千差万別です。

しかし、ほとんどの方が大化け銘柄に投資することで短期投資な値上がり益を得たいと思っている方がほとんどではないでしょうか。

こういった大化け銘柄は新興市場に多く存在し、総じて利益が出ておらず、実際の企業価値以上に株価が上昇している場合が多いことから、投資タイミングが非常に難しくなっています。

そこで、今回は、こういった新興銘柄に投資する際のテクニカル指標の一つであるPSRについて、どういったものなのか、どういったケースで効力を発揮するのか解説していきたいと思います。

株価水準を判断するPSRとは?

PSRは、”Price to Sales Ratio”の略で、「株価売上高倍率」と呼ばれています。企業の価値を売上高との関係から見た指標であり、企業の時価総額を年間売上高で割ったものとなっています。

一般的にPSRは、新興成長企業の株価水準の妥当性を判断するためにもちいられますが、使用頻度は低いため、総合的な判断をする際には、従来のPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)などと併用しなければなりません。

赤字だが成長性の高い企業を見る指標

PSRは、売上高に対して株価が割高か割安かを判断するための指標で、その会社が赤字の状態でも債務超過の状態でも計算できるのが特徴です。

赤字企業の場合、PERなどの一部指標を用いることができないため、的確な判断が困難になる場合があります。

しかし、新興企業や黒字化を目指している企業でしたら必然的に売上高は伸びていきます。

そういった場合に、売上高から見て対象銘柄が割安か割高かを判断することができるのが強みといえます。 

なぜPSRが用いられるのか

PSRが活躍する場面は、IPO(新規上場)や上場したばかりで利益がまだ上がっていない新興企業などの企業価値を算出する時です。

PERなどの重要指標が有効でないときに使われるケースが多く、効力を発揮します。

投資は最終的に確率論に行きつきます。その確率を上げるために様々な指標が存在し、使われる局面も異なるのです。

しかし、そのすべての指標がいつも有効かというと決してそういうわけではありません。

適格状況下で用いなければ逆に確立を下げてしまう可能性があるのです。

PSRも使われる局面は限られますが、確率を上げるためのツールとして有効なのです。 

PSRの計算方法

PSRは、企業の時価総額を年間売上高で割ったものであり、計算式は以下の通りです。

PSR = 時価総額 ÷ 売上高 

売上高成長率が大きければ大きいほどPSRは割安と判断されます。

また、時価総額が大きく下がるような局面、株価が大暴落した局面でもPSRは割安と判断されます。 

PSRの目安

一般的に、PSRは20倍以上なら割高、0.5倍以下なら割安と言われており、この数値がひとつの指標となります。

PSRは同業他社で比較する

PER同様PSRも同業他社同士で比較することにより、より正確に現在の株価が割高か割安かを判断することができるということです。

PSRの変化率(成長率)を見る

現在のPSRに注目するだけでなく、来期の売上予想から求められるPSRの変化率にも着目しましょう。

過去数年間の変化率の平均と比べ今までにない変化を見せた時は投資チャンスになる可能性があります。 

PSRを確認して成長株投資に役立てよう

PSRは、バリュー株ではなくグロース株で使われるケースが多くなります。

一般的に企業の業績の中で一番重要視されるのは、売上高よりも営業利益です。

実需でどれだけ利益を出すことができたのかで今後の株価を予測しますが、利益が出ていない企業ではそれを判断することが困難になります。

こういった場合に強みを発揮することができるのです。

成長期待の高い小型株が買われ過ぎでないかチェック

成長期待の高い小型株でPSRがきわめて高くなることがあります。

売上高がまだ小さい内に、成長に対する期待で投資家がどんどん株を買い上げて行くと、PSRが高くなります。

PSRが20倍を超えている銘柄は、株価が割高で売り候補となることもあります。

株が売られ過ぎでないかチェック

グロース株や業績不振の銘柄でPSRが低いものに注目してみましょう。

業績不振が一時的で、先行き業績回復が期待できるならば、買い候補となります。PSRが5倍を割れているものをチェック対象としています。 

まとめ

以上より、PSRはグロース株への投資判断を下すうえで非常に重要な指標といえます。

特にPERなどの一部指標は新興企業になるほど3桁になったりする銘柄が非常に多いので、全く効かない場合があります。

そういったケースの時に効果が発揮されるので、様々な指標と組み合わせ、確率を上げ、どの指標のスイッチが入った時に株価が上下する可能性が高いのかパターンを分析できるようになりましょう。


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、テクノロジー分野に投資したい投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「人工知能というテクノロジーの「第三の波」が、日本の年間GDP以上の付加価値を生み出す」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

最新記事