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【米国株動向】アマゾンとウォルマートの間でオンライン食品販売競争激化

モトリーフール米国本社、2019923日投稿記事より

ウォルマート(NYSE:WMT)は、店舗受け取りや当日配達サービスを通じてオンライン食品販売分野で急速に拡大しています。

同社には巨大な店舗網があるため、年内には3100店舗で店舗受け取りができるようになります。

店舗受け取りでは、オンラインで注文した商品を、店舗駐車場でウォルマートの店員が車まで運んでくれます。

ほぼすべてのオンライン小売分野を独占しているアマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)は、ウォルマートほどの店舗網を持っていません。

アマゾンが買収した米高級スーパーマーケットであるホールフーズは500店舗ほどしかなく、しかも大都市圏に集中しています。

しかし、アマゾンには、質の高い顧客データと多くのオンラインデータという2つの大きな競争優位性があります

アマゾン、割引などで貴重な顧客データを収集

アマゾンがホールフーズを買収した直後、プライム会員向けのホールフーズ店舗割引を開始しました。

また、提携ブランドのクレジットカードを使用すると、5%のキャッシュバックがあります。

顧客がホールフーズでプライム会員割引またはアマゾンクレジットカードを使用するたびに、アマゾンは貴重な顧客データを収集できます。

アマゾンは、プライム会員がホールフーズで購入している商品を追跡しています。

そのため、プライム会員が2時間以内の食品配達サービス「プライム・ナウ」を利用する場合、何を勧めるべきかを正確に把握しています。

プライム会員は欲しい商品を素早く見つけられることから、プライム・ナウの食品配達を初めて利用する時に快適な体験ができます。

一方、ウォルマートには、アマゾンのプライムのようなロイヤルティプログラムがありません。

より多くの顧客データを取得する試みとして、ウォルマート・ペイ(自社ブランドのモバイルウォレット)を開始しましたが、あまり人気は出ていません。

アマゾン、ユーザーインターフェースを改善

アマゾンはつい最近、ユーザーインターフェース(UI)を改善し、メインウェブサイト上で当日食品配達サービスをすぐに使えるようにしました。

プライム会員は以前、当日配達可能なアイテムにアクセスするためにプライム・ナウのアプリをダウンロードする必要がありました。

アマゾンのウェブサイトには毎月約2億人のユニークビジターがいますが、プライム・ナウ・アプリのアクティブユーザーは8月に約180万人のみでした。

メインウェブサイトへの当日食品配達サービスの移行は、アマゾンが開拓できていなかった顧客にリーチし、顧客データを活用することで売上増に貢献するでしょう。

ウォルマート、従来のマーケティングにも多額投資

ウォルマートはメインウェブサイトで食品配達サービスを取り上げていますが、その一方で従来のマーケティングに多額の投資を行っています。

食品配達サービスなどのプロモーションのため、視聴率が高いものの巨額の費用がかかるスーパーボウルのコマーシャルタイムを購入したり、カタログを郵送したり、さまざまな販促プロモーションを実施しています。

マーケティング効果によって売上高は増加していますが、その費用は高額です。

ウォルマートの広告費用は、2018年度の31億ドルから2019年度には35億ドルに増加しました。

ウォルマートは巨大店舗網の強みがあり、さらにマーケティングへの注力によりオンライン食品市場でアマゾンに先んじています。

これは、米国の食品支出の26%をオンライン食品販売が占めており、消費者がオンラインに食品購入をシフトしても、ウォルマートで買い物し続けてもらう必要があるからです。

一方、アマゾンはオンライン小売で支配的な地位にあり、ウォルマートのオンライン食品販売への取り組みは、アマゾンにとって脅威になります。

ウォルマートは年間98ドルで、1400店舗において顧客に無制限で当日食品配達を提供する計画を立てています。

ウォルマートのEコマース責任者は、「当日食品配達は赤字になるがウォルマート・サイトでのショッピングに慣れてもらえるように設計されている」と話しています。

アマゾンは、できるだけ多くのプライム会員にプライム・ナウの食品配達に精通してもらい、ウォルマートの思惑通りにならないようにしたいと考えています。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Adam Levyは、アマゾン株を保有しています。モトリーフール社は、アマゾン株を保有し、推奨しています。

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