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AIの進化によって登場したロボアドバイザーとは?特徴やデメリットを解説

金融と技術の進化をフィンテックと呼びますが、近年は技術の進歩が目覚ましく数年前では考えられなかったサービスが登場しています。

暗号通貨やスマホ決済アプリもその1つになります。そんなフィンテックの中で注目されているのがロボアドバイザーになります。

ロボアドバイザーは、AIが投資家を助ける新しいサービスになります。

しかし、それがどのような物なのかは、投資を始めたばかりの方には分かりづらいかもしれません。

そこで今回は、ロボアドバイザーがどんなサービスなのか解説します。

ロボアドバイザーの特徴やデメリットについても解説するため、最後までご覧ください。

ロボアドバイザー投資とは?投資初心者でも簡単な理由とメリット・注意点について解説

ロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)が投資運用のアドバイスや補助から、投資家に代わって実際の投資運用まで行ってくれるサービスです。

近年、AIの発展は目覚ましい物があり、自動運転を始め人間の代わりを行えるAIが多く登場しているのは有名です。

ロボアドバイザーの場合は、過去の株価や世界経済の変化をビックデータとしてインプットし、高名な投資家のアルゴリズム(やり方・手法)を構築する事に成功しています。

AIに投資ができるのかと思われますが、実は証券会社では数年前からAIが導入されています。

業界最大手と呼ばれる野村證券は、2016年4月からAIを使い5分先の株価を予測するシステムを開発。

ピーク時には600人ものトレーダーを手足のように使っていたアメリカのゴールドマンサックスはAIを導入した結果、2017年までにトレーダーの数を2人までに減らし、導入したAIを管理するシステムエンジニアの数を増やしました。

これまでマンパワーによって売買が行われてきましたが、AIを導入する事で数万件の売買を短時間で行えるようになり、人間のような疲労によるエラーのリスクも少ないため、パフォーマンスが向上しています。

このように進化したAIは証券会社の働き方を大きく変え、そして今度は個人投資家の投資運用にも影響を与える様になったのです。

ロボアドバイザーの特徴

大きく分けて2種類ある

ロボアドバイザーは証券会社によってサービス内容に違いはありますが、大きく分けて2つのタイプがあります。

1つは、自分の投資運用方法を診断して、運用スタイルに合わせた投資や資産配分を提案するタイプです。

つまり、アドバイスに特化したロボアドバイザーになります。

このタイプのロボアドバイザーは無料で利用できることが多く、SBI証券やカブドットコム証券で提供されています。

もう1つが、一歩踏み込んだサービスを提供するロボアドバイザーです。

上記の診断結果から提案した資産運用方法を自動で行うタイプです。

資産の運用・管理を自動で行ってくれるため、自分専属のトレーダーを雇うのと同じです。

提供している証券会社によってサービスは違いますが、毎月一定額を積み立てし、ロボアドバイザーが自動で運用する形になります。

投資のアドバイスを受けられる

ロボアドバイザーは無料で投資のアドバイスを受けられます。

ロボアドバイザーが登場する前は、専門的な知識を持ったトレーダーから投資のアドバイスを受けるには、大手証券会社を利用して、数百万円以上の資産を持っていて、なおかつコンサルティング費用を支払わないと利用できませんでした。

しかし、AIが進化したお蔭で、投資に関する質問を答えるだけで自分に合った投資運用方法を無料で相談できるようになりました。

投資の知識が少なくても始められる

投資を始めるにあたって最初のハードルとなるのが、投資の知識を身に付ける事です。

確かに、投資を始めるにはある程度の知識が必要になりますが、社会人だとそのような勉強する時間を確保するのが難しいです。

ロボアドバイザーなら、投資を知らない初心者の方でも気軽に始められます。

口座を開設し、毎月決まった資金を積み立てて行けば、後はロボアドバイザーが自動で運用してくれます。

投資を始めたばかりの方でも利用しやすい投資方法と言えます。

少額から投資を始められる

例えば、大手企業の株式を購入するとなると、数千円の株価を100株単位で購入する事になります。

そのために必要な資金は数十万円となり、株価が暴落すれば投じた資金は価値を減らしてしまいます。

株を始めたばかりの方にとって、投資にいきなり数十万円を注ぎこむのは非常に抵抗があります。

ロボアドバイザーの場合、最低投資額は100円から10万円ほどで始められます。

毎月の積立金も最低金額が100円から1万円以上と少額設定となっています。

少額から始められるため、サラリーマンから専業主婦まで幅広く利用しています。

リスクを減らした分散投資

投資の格言に、「卵を一つのカゴに入れるな」というのがあります。

意味は、資産を1つに集中させると、カゴ(投資運用先)が不調だった時に資産が減ってしまうリスクがあるという事です。

そのため、投資を始めるなら複数の投資運用先に分割できる、分散投資が理想的です。

ロボアドバイザーの場合、証券会社によって搭載しているアルゴリズムに違いはありますが、基本的に分散投資を行います。

日本株や米国株のみならず、米国債券や金、不動産など様々な投資運用先を選定し、自動で配分します。

そのため、株式が不調でも債券が、債券が不調でも金や不動産が支えてくれるため、リスクを抑えた投信運用を行っています。

ロボアドバイザーと投資信託の違い

ロボアドバイザーも投資信託も、投資家の資産を集めて大きな投資を行う方法という点で共通しています。

しかし、ロボアドバイザーと投資信託には大きな違いがあります。

投資内容の自由度

投資信託は投資家が購入する段階である程度の方向性が決まっています。

例えば、インデックスファンドは日本やアメリカなどの市場の株価指数に連動した運用成績を目指します。

つまり、インデックスファンドを購入すると、資産の運用先は連動した市場の株式のみとなります。

一方でロボアドバイザーは、複数の投資信託を組み合わせて最適化を目指します。

個人投資家がロボアドバイザーと同じような事をするには、複数の投資信託を調べて、購入するという手間がかかります。

投資信託は投資家が選んで購入した商品になりますが、ロボアドバイザーは投資家に代わって投資信託を選び購入するサービスと言えます。

リスクの変化に対応

投資信託はトレーダーが複数の投資運用先を組み合わせてリスクを減らします。

しかし、投資信託の商品自体のリスクは、個人投資家が自分で判断する必要があります。

保有している投資信託が危ないと感じたら、それを手放すのか保有したままでいるのかは自分で判断する事になります。

一方でロボアドバイザーは、自動でリスクを分析し、保有している投資信託を変更する機能があります。

自動でポートフォリオを変更するため、投資信託よりもリスクの変化に対応しています。

ロボアドバイザーのデメリット

投資信託よりも信頼でき、気軽に始められるロボアドバイザーですが、やはり危険性もあります。

証券会社によって精度や資産分散の対象が違う

ロボアドバイザーのサービス内容は証券会社によって違いがあります。

収集したビックデータの量やアルゴリズムの違いから、AIであっても予測の精度にバラつきがあり、リスク許容度とリターンが合わない場合があります。

また、ロボアドバイザーによって資産分散の対象が違います。

例えば、人気の高いTHEOは先進国株式や新興国株式の他に債券、不動産、通貨、先物投資などを対象に231通りの組み合わせを可能としています。

ですが、別のロボアドバイザーだと株式にだけ特化した物などがあります。

組み合わせが多いほど優秀とは限りません。

資産分散の対象が多いほどリスクを減らせますが、思っていたよりもリターンが少ないという可能性も十分考えられます。

自分の求める分散投資ができるロボアドバイザーを選択しましょう。

ロボアドバイザーの利用料

ロボアドバイザーはアドバイスだけなら無料で利用できます。

しかし、投資を一任するタイプだと利用料が発生します。

証券会社によって違いますが、信託財産に対して0.6%から1%程度の手数料を支払います。

その上で、信託報酬や売買手数料などが発生する可能性があります。

信託報酬や売買手数料に関してはロボアドバイザーによって設定が違います。

一部にはそれらが無料のロボアドバイザーもあります。

それでも信託財産に対して1%前後支払うコストがあるのは共通しており、これらのコストを重く感じる投資家には不向きと言えます。

短期利用だと元本割れするリスクが高い

どんな投資運用でも元本割れするリスクがあります。

ロボアドバイザーの場合はコストが発生するため、短期投資だとコストの分でマイナスが発生してしまい元本割れするリスクがあります。

また、初期投資が少ないと分散投資の効果も薄くなるためリターンが発生するまで時間が掛かってしまいます。

そのため、ロボアドバイザーは長期投資でなおかつ一定額の資金を用いないと利益が出しづらい運用方法になります。

まとめ

以上が、ロボアドバイザーの解説になります。ロボアドバイザーのAIは日進月歩。

いま、この瞬間も新しいデータ、新しいアルゴリズムを開発しています。

投資を始めたばかりの方にとっては、心強い味方と言えます。この記事を読んで、投資への興味が深まれば幸いです。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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