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ボンバルディアが回復軌道に戻る方法とは?

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2018年11月18日投稿記事より

-同社は航空宇宙事業の一部を売却しており、鉄道やビジネスジェットに重点を置いていますが、それで良いのでしょうか?-

ボンバルディアは、苦戦していた商業航空宇宙事業の大部分を売却し、鉄道やビジネスジェット事業に集中する予定です。しかし、同社を立て直すには、航空宇宙事業の売却だけでは足りず、まだまだ大胆な改革が必要です。

同社の株式は、過去5年間で50%以上減少しており、商業航空宇宙部門の再編を進める中で、株価は27%も減少しています。ボンバルディアは、カナダの全国および地方自治体から数十億ドルの補助金を受けて、エアバスと提携しました。しかし、これはボーイングとの本格的な貿易戦争を招いたとの批判を受けました。

ボンバルディアは昨年10月、同社の航空機(Cシリーズ)の管理をボーイングの最大のライバルであるエアバスに引き渡すことで合意し、11月8日には、約2億5,000万ドルでバイキング・エア(航空機および航空機部品、システムの製造を行っている企業)にQ400のターボプロップエンジンの生産ラインを売却すると発表しました。そして今年の早い段階で、Q400が建設されている工場を、6億3,500万ドルで売却すると発表しました。

同社はビジネスジェット訓練プログラムを、乗務員訓練を手掛けるCAEに売却し、業務を合理化するために5,000人の雇用、すなわち全従業員の約7%を削減しています。

キャッシュ・フローは十分か?

多くの投資家は、工場売却が発表された後、Q400航空機自体の販売による好決算を期待していましたが、ボンバルディアの四半期決算は市場を失望させました。同社は、2018年に工場売却を行うことで、キャッシュ・フローを創出することができると述べました。しかし、同社は、第3四半期にマイナス5億6,300万ドルのキャッシュ・フローの決算を報告しました。

この理由は、航空宇宙分野によるものではなく、鉄道部門の車両納入が予定よりも遅れたためです。同社は、2019年のキャッシュ・フローの目標をプラスマイナス2億5,000万ドルのレンジだと述べましたが、これはアナリストの期待には程遠いものです。

同社には9月30日現在約95億ドルの負債があったため、そのキャッシュ・フローは注意深く監視されています。同社は、次の主要債務の満期が2020年以降ですので、ある程度時間的余裕はあります。しかし、投資家に対して十分なキャッシュ・フローを生み出していることを示す必要があるでしょう。

同社は、2019年のキャッシュ・フローの赤字予測はリストラによるものだと指摘し、2020年にはキャッシュ・フローがプラスになる可能性があると述べています。

鉄道事業は軌道に乗っているか?

ボンバルディアの投資家にとっての本当の関心は、事業再編が完了したときに残る事業の健全性です。10年近くの低迷を遂げてきたビジネスジェット市場は、徐々に勢いを増しているようで、ボンバルディアはその回復に向けて態勢を整えつつあります。しかし、同社の鉄道部門は、340億ドルの受注残を抱えており、依然として先行きが不透明です。

2018年にキャッシュ・フローがマイナスとなった原因は、巨大な鉄道の受注契約によるものであり、また、それらの注文に関連した整備作業もその原因の一つです。

しかし、同社の経営陣は、2018年に失われたもののすべてを最終的に回収することができるか、というアナリストからの質問を受けて、言葉に詰まりました。同社は鉄道事業から、6億ドルのキャッシュ・フロー不足を予測しているからです。

今後の投資について

同社は、Global 7500ビジネスジェット機が認定され、成長市場における安定した受注残に基づき、ビジネスジェットを販売する準備が整っています。同社の第3四半期の1株当たり利益は事前予想の0.02ドルを上回り、同社はビジネスジェットで1.2倍、鉄道で約1倍の健全な受注出荷比率であることを発表しました。

同社は、CRJリージョナルジェット事業(短距離の地域航空路線向けの航空機)を売却する可能性があります。しかし、そうすると、同社の企業価値は現在の0.78倍にまで落ち込むでしょう。今後の同社の戦略が不透明である以上、ボンバルディアに投資するにはよく検討したほうが良いと思われます。

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