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ファイザーは5年後、どこにいるか?

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2018年11月17日投稿記事より

-大手製薬会社の将来の可能性を覗いてみましょう-

2018年は、ファイザーにとって21世紀に入ってから最高の年となるでしょう。ファイザー株は、市場全体のパフォーマンスを大きく上回っています。

ファイザーの売上高が急上昇しているわけではありません。同社は第3四半期のアナリストの収益見通しを下回り、2018年通年の売上は2017年に比べて2%しか上回らないでしょう。しかし、ファイザーは変革期にあり、今やウォールストリート全体が注目しています。

この変革はどのような変化をもたらすでしょうか?それが明らかになるのは今から5年後になるでしょう。

向かい風を避ける

同社が現在直面している2つの逆風は、2023年までには大部分が解消されるでしょう。同社は、2015年にホスピラを買収しましたが、滅菌注射剤の供給不足問題を抱えていました。しかし、ファイザーは、2018年末までにこの供給問題は解決されるものと考えています。

さらに大きな問題は、古い製品群の売上の減少です。ファイザーは、リリカ(神経障害性疼痛に用いられる医薬品)について、米国以外で排他的特許を失っています。また、米国やその他市場でバイアグラの排他的特許を失っています。そして、同社はコレステロール・リピトールと鎮痛剤セレブレックスについて、ジェネリック医薬品との競争をしなければなりません。

ファイザーは、一時的に業績が悪化するものと思われます。リリカは来月、米国における排他的特許を失う予定です。ファイザーは、6ヶ月の延長についてアメリカ食品医薬品局の承認を得ることを望んでいます。しかし、たとえ同社がこの延長の許可を取得したとしても、状況の悪化が一時的に後ろ倒しになるだけです。

しかし、物事は最終的には良い方向に進むでしょう。今後2~3年以内に、ファイザーは独占権を失った大きな薬に起因する悪影響を心配する必要はなくなるものと思われます。1月にCEOに就任したアルバート・ボーラは、新興国の都市化が、古い医薬品や無菌注射剤の成長機会を創出すると述べました。

稼ぎ頭の薬

5年後のファイザーの最大の稼ぎ頭の一部は、すでに大きな収益をあげています。同社がブリストル・マイヤーズ・スクイブ社と一緒に販売している抗凝固剤エリクイスは、ほぼ確実に5年後においても稼ぎ頭です。エバリュエイツ・ファーマ社は、エリクイスが2024年に世界で5番目のベストセラー薬としてランクされ、総売上高は105億ドルになると予測しています。

同社の第3四半期にはイブランスの勢いがやや減速したようですが、エバリュエイツ・ファーマ社は、ファイザーの乳癌薬が2024年に世界でトップクラスの腫瘍治療剤となると考えています。同社は、イブランスが売上高80億ドルに達すると予測しています。

プレナー13は、今後数年間においては、大幅な売上高の増加は見込まれません。しかし、このファイザーの肺炎球菌ワクチンは、2024年に世界最大のワクチンになると予測されており、その売上高は58億ドル近くにのぼると予想されています。

ファイザーは、今から5年後に、潤沢な資金に基づき多くの新しい製品を生み出すはずです。痛み止め薬のタネツマブ、乳癌薬タルツェナ、肺癌薬ヴィジンプロは確実に成功するはずです。同社の驚くほど効果的な希少疾患薬のタファマディも成功するはずです。

同社がバイオ後続品で行った大きな賭けは、今後5年間において、同社に恩恵をもたらすことが期待されます。インフレクトラと名付けられたレミケイド社のバイオ後続品は、その勢いを取り戻しています。ファイザーは、がん治療薬のバイオ後続品の承認を待っています。

不確定な要素

私たちがファイザーについて予測できないことの1つは、買収に関することです。同社の歴史は買収の歴史でした。2018年に入ると、市場は、同社がより大きな取引をすると予想していました。しかし、それは起こりませんでした。

なぜなら、ファイザーは将来同社の姿を変える可能性のある、他の種類の事業開発に忙しかったからです。ファイザーとノバルティスは、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の併用療法を試験するために協力しています。NASHの治療は、今後数年間で350億ドルの市場になると言われています。

ファイザーは、ベイン・キャピタルと協力して、新しいバイオテクノロジー施設のCerevel Therapeuticsを建設しました。当施設は、パーキンソン病、アルツハイマー病、てんかん、統合失調症、中毒などの中枢神経系(CNS)疾患を治療するための薬物の開発に焦点を当てています。

ファイザーのもう一つの重要な要素は、初期段階と中間段階における薬剤の開発です。ファイザーはフェーズ1臨床試験では34プログラム、フェーズ2試験では27プログラムの開発を行っています。

これらの実験的薬物は、自己免疫疾患、NASH、様々なタイプの癌、およびいくつかの希少疾患を含む複数の適応症の治療を標的としています。ファイザーはまた、肺炎球菌、ストレプトマイシン、および他の感染症に対して免疫するための新しいワクチンを開発しています。これらの分野での成功は、ファイザーの5年後の地位に大きく影響する可能性があります。

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