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投資信託で考慮すべきコストとは?コストを抑える方法についても解説

投資信託を購入する場合、様々なコストがかかります。

そのコストには大きく分けて、購入・売却時のみに発生する「一時的コスト」と保有期間中は継続して発生する「保有コスト」があります。

今回はこれから投資信託を始めてみようという方に向けて、コスト全般について解説するとともにそのコストに対する考え方や商品選びについても簡単にご説明していきます。

一時的コスト

一時的コストには、購入時のみに発生する「販売手数料」と売却時に発生する「信託財産留保額」「所得税・住民税」があります。

販売手数料(募集手数料)

投資信託を購入する際には、一般的に購入金額の1~3%程度とその消費税分を販売手数料として投資信託を販売している証券会社や銀行に支払います。

この販売手数料は、販売会社である証券会社や銀行の販売収益で、基本的に販売会社が自由に決められる手数料となります。

従って、同じ商品であっても購入する販売会社によって販売手数料はまちまちですので注意が必要です。

例えば、販売手数料が税込1.62%の投資信託を10万円分購入した場合、その販売手数料は1,620円(=100,000円×1.62%)が発生します。

尚、投資信託の中には販売手数料の負担がないものや解約時に発生する商品もあります。

この販売手数料ですが、単位型投資信託や追加型投資信託で設定前の場合には「募集手数料」という名称で呼ばれています。

単位型投資信託とは、募集期間が定められている商品でその期間内のみしか購入することができず、ユニット型投資信託やクローズド型投資信託とも呼ばれます。

また、単位型投資信託の場合、期間途中での解約ができない商品もあります。

単位型投資信託に対して、募集期間以降も購入することができるのが追加型投資信託で、クローズド型に対してオープン型投資信託とも呼ばれています。

追加型投資信託の手数料は、募集価格に一定の手数料率を掛け合わせた費用がかかります。

所得税・住民税

国内公募型の株式投資信託では、取得価格を超えた収益について所得税と住民税が発生します。

所得税は15.315%、住民税は5%かかり、さらに2037年12月末までは復興特別所得税2.1%が所得税に対して発生します。

信託財産留保額

投資信託を満期前の期間途中で中途解約する場合にかかる費用が信託財産留保額です。

期間の途中で解約することに対する一種のペナルティになります。

信託財産留保額は運用会社や販売会社の手数料収入になるのではなく、他の投資家達のためにファンド内にそのまま留保されます。

投資信託は本来であれば満期まで保有されることを前提に販売される商品です。

従って期間の途中で換金されると、ファンドの中身である株式や債券を売却するための手数料が発生したり、相場の状況から不利なタイミングでの売却を強いられて損失が発生することがあります。

投資家の都合で中途解約するのに余計な費用や損失が発生するにもかかわらず、そのコストが保有を続ける投資家に一方的に課せられるのは不公平であるとの考え方から、信託財産留保額という名称でこのような費用が中途解約を希望する投資家には課せられているのです。

さらに運用会社からみても、中途解約は投資元本を減らし、安定運用を妨げるものになります。

中途解約が増えれば、投資元本不足などから余計なコストが発生したり、目論見書に書かれているような運用方針を維持しながら運用することすら難しくなるリスクがあります。

尚、投資信託の中には信託財産留保額のかからないものもあります。購入前に目論見書などでこの制度の有無が確認できますので、調べておくとよいでしょう。

保有コスト

保有している期間中に発生するコストが保有コストです。

保有コストには、「信託報酬」「監査報酬」さらに収益の分配の際に課せられる「所得税・住民税」があります。

信託報酬

運用管理費用とも呼ばれている信託報酬は、運用に関して発生するファンドマネージャーへの報酬、資産を分別保管するための信託銀行への費用、分配金を支払うための費用、さらに目論見書など各配布物の作成にかかる費用などから構成されています。

一般的には総資産総額に対して年0.5~2%ほどかかり、毎日信託財産の中から差し引かれるものです。

信託報酬は商品の運用・販売・保管に関わっている運用会社、販売会社、信託銀行に分割され、支払われています。

信託報酬の報酬率に幅がある理由ですが、運用コストの違いが原因として挙げられます。

アクティブ型のほうがパッシブ型よりも一般的には調査費用などが多くかかり、運用コストが多く発生するために高い報酬率となっています。

モーニングスター発表による2019年3月時点での信託報酬の平均ですが、パッシブ型が0.51%であったのに対し、アクティブ型は1.43%でした。

パッシブ型については信託報酬が年々低下する傾向にあり、三菱UFJ国際投信が取り扱う「eMAXIS」という商品では0.17%という業界最低水準のものも出てきています。

例えば、信託報酬が年0.17%の商品を10万円購入した場合の年間の信託報酬はたったの170円(=100,000円×0.17%)です。

尚、投資信託の中にはファンドオブファンズと呼ばれている商品があり、信託報酬が高い商品もあります。

ファンドオブファンズは購入対象となるファンドがリスク分散等のためにさらに別の投資信託AやBといった複数の別の投資信託を購入して運用する形態をとっています。

購入する投資信託の信託報酬の他、そのファンドの投資先である別の投資信託の信託報酬も間接的に支払うことになります。

ファンドオブファンズはそのほとんどがアクティブ型ですが、運用コストの面から割高となりその分だけ利回りを減少させる要因となりますので、購入を検討する場合にはその点は十分に注意すべきでしょう。

監査報酬

投資信託は運用成績を定期的に報告していますが、その報告の中で公表される数値の正確性などについて第三者である監査法人の監査を受けることで担保されています。

この監査費用が日々の運用コストとして信託財産から差し引かれます。

所得税・住民税

日本国内の株式投信の分配金が支払われると、その分配金には所得税15.315%と住民税5%の合計20.315%が源泉徴収されます。

また、2037年12月末までは復興特別所得税として2.1%が別途所得税に対して発生します。

投資にかかるコストを安くする方法

信託報酬を主とする保有コストは保有しているだけで常に発生するコストです。

その信託報酬が割高のものは投資利回りを下げるだけでなく、長期保有を前提とした投資信託の場合、保有しているだけで大きなリスクを背負うことにもなりかねません。

特に保有コストが高い商品の場合、売却しない限りはコストを上回るパフォーマンスが出ていないと手数料負けしてしまう可能性もあります。

保有コストは特にアクティブ型ファンドで多く発生する傾向があり、余程の投資メリットや成長性のポテンシャルのある商品でなければ投資価値を見出すことは難しい可能性があります。

保有コストを安く済ませるためには、信託報酬の割合(料率)の低い商品を選ぶことが大切になってきます。

日経平均株価などの代表的な指数に連動するように運用されるインデックス型投資信託なら0.5%程度のものが多く、特に投資初心者の方には向いています。

また、投資にかかるコストを減らすには、購入時に一般的に発生する購入手数料が無料となるノーロード投資信託も選択肢に入ってくるでしょう。

購入手数料などは購入時だけに発生する一時的コストですので、長く保有すればするほど利回りに与える影響は小さくなるものです。

しかし、数年での売却を繰り返すような投資スタイルをもつ投資家の場合、購入手数料が全体のパフォーマンスに占める割合が高くなってきます。

従って、そのような投資スタイルの方はノーロード投信など購入手数料がかからない商品や購入手数料率の低い商品を意識して選びたいところです。

ネット証券の場合はこういった購入時の手数料が低いものがたくさん見つかりますので確認してみましょう。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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