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米国、世界最大の原油生産国に:ミッドストリーム銘柄に注目

モトリーフール米国本社、2019年9月15日投稿記事より

米国の原油生産の拡大が続いています。

米エネルギー情報管理局(EIA)によれば、米国の今年の平均原油生産は日量1220万バレルに達しつつあり、2018年から120万バレル増加しています。

総合的には、依然としてサウジアラビアが世界最大の原油生産国ですが、米国の原油生産拡大が続いており、さらにサウジでは地政学的問題が高まってきていることから、米国がサウジを抜いて世界の原油市場で支配的存在として台頭しつつあります。

サウジの石油設備攻撃の米石油会社への影響

こうした中、米国の原油輸出で注目される銘柄を紹介します。

IEA(国際エネルギー機関)によれば、6月の米国の原油関連輸出は日量900万バレルに達し、一時的に米国がサウジを抜いて世界最大の原油輸出国となっています。

輸出関連インフラを構築

米国のミッドストリーム(パイプライン等の中間担当)企業は、パイプラインなどの輸出関連インフラ構築に数十億ドルを投資しています。

ミッドストリーム関連で先を行くのがMLP(マスターリミテッドパートナーシップ、共同投資事業形態の一つ)のフィリップス66パートナーズ(NYSE:PSXP)です。

同MLPは27億ドルにおよぶグレイオーク・パイプラインプロジェクトを先導しています。

同パイプラインは、急速に生産が拡大しているパーミアン盆地(米最大のシェール油田地帯)と輸出ターミナルがあるメキシコ湾岸を結び、日量90万バレルを輸送する予定です。

そしてフィリップス66パートナーズは、メキシコ湾岸に輸出ターミナルの南テキサスゲートウェイを共同建設していて、日量80万バレルの輸出が可能です。

グレイオーク・パイプラインは年末までに稼働予定で、南テキサスゲートウェイは来年半ばには原油輸出を開始する見込みです。

米国の石油輸出ブームで注目されるもう一つのミッドストリームMLPとしてエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(NYSE:EPD)があります。

同MLPはパーミアン盆地とメキシコ湾岸を結ぶ2つのパイプラインを管理していて、日量82万バレルを輸送しています。

拡張計画が進んでいて、来年第3四半期までに日量45万バレル増やす見込みです。

さらに同MLPは、テキサス沖に日量200万バレルの輸出が可能なオフショア基地を開発しており、巨大石油企業のシェブロン(NYSE:CVX)はこの基地使用でエンタープライズと長期契約を結びました。

一方、石油精製大手のマラソン・ペトロリアム(NYSE:MPC)は、上述のグレイオーク・パイプラインと南テキサスゲートウェイに投資しています。

さらに、同社はミッドストリームMLPのMPLX(NYSE:MPLX)の筆頭株主で、同MLPも輸出関連インフラ構築に大幅な投資を行っています。

MPLXは最近、石油大手のエクソンモービル(NYSE:XOM)が主導しているWink-to-Websterパイプラインへの出資で合意しました。

同パイプラインはパーミアン盆地からメキシコ湾岸まで最大日量100万バレルの原油を輸送する予定です。

米国の原油輸出関連で多くの投資好機

なお、増産が原油価格に下方圧力となっているため、石油生産企業の利益率を低下させています。

このため、過去数年、石油生産企業はあまり良い投資とは言えませんでした。

しかし、中東などで地政学的懸念が高まった場合には、原油価格が上がり、米国の原油輸出が増加するため株価が上昇する可能性があります。

ミッドストリーム企業は固定的な料金体系なので、流量が増えれば増えるほど利益が増えるため、増産状況における勝者となる可能性があります。

これにより、堅実なキャッシュフローを創出し、増配も続けています。

このため、米国の原油輸出ブームに関して、フィリップス66パートナーズ、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ、MPLXに注目すべきでしょう。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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元記事の筆者Matthew DiLalloは、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズを保有しています。モトリーフール社は、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズを推奨しています。

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