The Motley Fool

かんぽ生命の不正が起きてしまった理由とは?かんぽ生命の対応も解説

2007年に郵政民営化で民営化したかんぽ生命は、郵便局が窓口となって入れる保険として人々の身近にありました。

しかし、2019年6月に大規模な不正が横行していたと発表があり、それまでに積み上げてきた信頼や実績が地に落ちました。

今回は、かんぽ生命の不正がどのようにして発覚し、どのような不正があったのかなどを解説していきます。

かんぽ生命の不正に関するあらまし

がんぽ生命は2018年11月分の乗り換え契約、約2万1千件を自社調査した結果、全体の約30%にあたる5,800件ほどの契約で不適切販売の疑いがあると2019年6月に発表いたしました。

この発表を受けて金融庁が調査に乗り出した結果、保険料の二重払いや無保険状態の契約などが2018年5月~2019年5月までに少なくとも約10万件以上あると判明しました。

最終的に、どれだけの不正があったのかは現時点でも把握しきれていません。

かんぽ保険の不正内容の実例

かんぽ保険の不正と一口に言っても、様々な内容の不正があります。

どのような不正があったのか解説します。

顧客に無断で契約書類偽造

日本郵便に所属する課長が、顧客に無断で保険契約申込書を作成して手続き。

顧客は自分で加入した覚えのない保険証券が届いたことで発覚しました。

他にも契約書類偽造として、顧客が病気で通院しているとの申し出を、顧客本人と面談せずに勝手に作成して保険の申し込みをしたなどのケースがあります。

顧客に不利な条件での乗り換え

顧客が旧契約から新契約に乗り換える際、新契約は加入後3ヵ月保障を受け取れないことを理由に、3ヵ月間旧契約と新契約の両方を支払わせていた二重払い問題。

または、3ヵ月保障を受け取れないことをきちんと伝えずに旧契約を打ち切り、無保険状態で放置したなどの不正が多く発見されました。

このようなケースでは、保険料の二重負担を防ぐ条件付き解約制度が導入されていますが、日本郵便はこの制度を導入していないため、今回のようなケースが起きてしまいました。

70歳以上の顧客に対する規約違反

かんぽ生命保険では、70歳以上の高齢に保険営業をする時は、家族が遠方に居ない限りは家族の同席が必要でした。

高齢者が保険の複雑な仕組みを理解できずに、契約してしまうケースを防ぐための規約です。

しかし、内部調査をした結果、2017年度の同席率は61%となっていたのが発覚しました。

高齢者が理解できないまま、保険の契約を結んでいた疑いが強くあります。

どうしてかんぽ生命は不正に手を染めてしまったのか

時間が経つにつれて、次々と不正が発覚したかんぽ生命保険ですが、どうしてこれほどの不正が行われ、誰も是正してこなかったかというと、営業ノルマが関わってきます。

日本郵便の職員には営業ノルマが課せられていますが、顧客が既存の保険契約を、新しい別の保険に乗り換えても、営業ノルマに加算されません。

そこで、様々な手法を駆使して新規契約を取りつけて営業ノルマに加える不正が横行してしまいました。

時には、顧客に虚偽の説明をして新規契約を取ることもあったようで、不正は現場全体に広がっていました。

そのため、かんぽ生命保険の不正はいまだに全貌解明とはいきません。

かんぽ生命保険の対応

今回、かんぽ生命保険が自社調査に乗り出した経緯のひとつとして、顧客からの問い合わせや苦情が増えてきたことが上げられます。

2018年の初めごろに、かんぽ生命が強引な勧誘から、顧客に不利な契約を結んでいるというニュースが流れだしましたが、当初かんぽ生命はニュースの内容を否定していました。

ところが、自社調査をした結果、確かに不正が行われていた事実が明らかとなり、芋づる式に次々と新しい事実が発覚していきました。

結果としてかんぽ生命の株価は、この2ヵ月で10%以上も下落し、株主に多大な不利益を被っています。

8月に入り、かんぽ生命も事態の収束に動きだします。

過酷だった営業ノルマ制度を廃止し、10月からは保険に新しい制度を導入して、二重払いや無保険状態を防ぐシステムに切り替えようとしています。

また、二重払いの返却や保険の復元などを順次行っていくと発表があります。

かんぽ生命に加入している方は焦らずに行動しましょう

これだけ広く行われていた不正だけに、該当する方や心当たりのある方は多いかもしれません。

もし、自分の保険や過去の保険に気になるポイントがるようでしたら、焦らずに行動しましょう。

現在、コールセンターは電話が繋がりにくい状態となっており、窓口のような現場では対応できない状況となっています。

かんぽ生命では8月5日より、書面で契約調査のアンケートが始まっています。

遅くとも9月中旬までにはアンケートを配布し終え、収集した結果を元に補償内容や手続きを決定する流れとなっています。

ここで注意しないといけないのは、焦ってかんぽ生命の保険を解約しない事です。

仮に、調査が終了する前に保険を解約してしまうと、自由意思で解約したとみなされ、補償の対象外になる恐れがあります。

また、かんぽ生命の不正に絡めた詐欺事件に関する相談が警察の方に寄せられています。

かんぽ生命の名前を騙り、契約確認のための手数料を要求したり、キャッシュカードを預かろうとするケースが予想されます。

かんぽ生命によれば、この様なことを郵便局社員はしないとのことなので、不審だと思いましたらすぐに警察へ連絡しましょう。

まとめ

以上が、かんぽ生命の不正に関する解説になります。

かんぽ生命の不正は根が深く、全国規模に及んでいます。

もし、かんぽ生命の保険にひとつでも加入しているなら、自分の保険がどうなっているのかきちんと確認しましょう。


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、テクノロジー分野に投資したい投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「人工知能というテクノロジーの「第三の波」が、日本の年間GDP以上の付加価値を生み出す」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

最新記事