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リセッション入りと下落相場になった場合に検討したい米国株取引戦略とCFD

世界的に景気減速の懸念が高まっており、アメリカ経済への影響やFRBの緩和政策にも影響を及ぼしそうな情勢となってきました。

近い将来において世界経済がリセッション入りし、米国市場が下落相場となった場合には米国株の取引戦略を見直すことが必要になってくるでしょう。

そこで今回は下落相場が続いてもそのような相場トレンドにしっかりフォローできるCFDについてお伝えしていきます。

米国株CFDとは?取引可能な証券会社とメリット・デメリット

リセッションの懸念と下落相場になった場合の米株投資戦略

アメリカ経済は依然として堅調な地合いが続いていますが、その一方でアメリカ経済の景気後退(リセッション)入りを懸念させるような材料やニュースも出始めています。

その要因として挙げられるのが、米中貿易戦争の激化やその長期化への懸念、ドイツをはじめとする世界経済停滞の兆候、さらに2019年8月には長短金利の逆転現象として発生した米2年債利回りが米10年債利回りを上回る「逆イールド」の発生がありました。

さらにこれらとほぼ同時期に世界同時株安なども起こり、いよいよ上昇一辺倒だった米国株の今後の行方について注目が集まっています。

もし、実際にアメリカ経済も含めた世界経済のリセッションが起こり、米国で株と債券相場が同時に下落する動きが起これば、かなりの長期化も予想されます。

そのような場合にただ指をくわえて下がり続ける相場を見ているだけというのは、みすみす目の前の取引チャンスを見過ごすだけとなり、投資効率の面でも有効とはいえないかもしれません。

もし今後の相場において明確なレセッションが発生し、それに伴って下落相場となった場合には、米国株投資戦略を見直す契機となるでしょう。

そうなった場合の具体的な対処法の一つとして、「CFD」取引について考察していきます。

CFD取引とその特徴とは?

CFDとは「Contract for difference」の略称で、「差金決済取引」のことを指します。

実際の現物株の受け渡しなどはなく、証拠金を預けてレバレッジを効かせて取引し、実際の利益と損失の差額だけを決済する取引となります。

このCFDは日本では比較的新しい商品ですが、イギリスでは金融マーケットの全取引高のおよそ3割を占めるほどさかんに取引されています。

以下にCFDの特徴をご紹介し、今回のテーマである下落相場になった場合にどのようなメリットがあるのかについてお伝えします。

投資対象が豊富

CFDは世界中のマーケットを対象に取引でき、現物株取引に比べると圧倒的にその投資対象が豊富です。

欧米の金融、IT、自動車、製薬、食品など各セクターのグローバルな優良企業銘柄に投資でき、その数は10,000銘柄を軽く超えるほどです。

また、CFDは個別銘柄株の他、NYダウやS&Pなどの米国の代表的な株価指数、DAX指数やFTSE100指数、香港ハンセン指数など欧州やアジアの主要な株価指数もその対象として取引可能となっています。

さらに債券や為替、金や原油といった商品先物もその対象となりますので投資対象においてリスク分散効果が期待できます。

下落相場で利益が得られる

現物株取引と異なり、売りからも入れるCFDの場合、相場が下落方向に転換してもトレンドに逆らわずにトレードすることができます。

また、現物株でポジションを保有している状況で相場が下落基調になった場合には、ヘッジとしてCFD取引することも可能になります。

いずれにせよ、今回のテーマであるリセッション入りと、それに伴って本格的にアメリカの株式相場が下落トレンドに入った場合に取引チャンスを掴み、利益を伸ばすことも可能なのがCFDです。

レバレッジを効かせて少額取引が可能

CFDは証拠金を入金し、レバレッジを効かせて証拠金を5倍から最大で10倍ほどにして取引することができます。

つまり、少ない資金で効率的な投資をおこなうことが可能です。

ただし、レバレッジを効かせるということはリスクもその分だけ大きくなります。

リスクを最小限に抑えたい場合にはレバレッジ無し、つまり1倍で証拠金の範囲内の取引をすることも可能です。

CFDなら自分のリスク許容度に合わせて大きく取引することも、リスクを最小限にして取引することも可能となります。

オーバーナイト金利

オーバーナイト金利とは、株式CFDや株価指数CFDの取引において翌日までポジションを保有した場合に発生する金利のことです。

CFDでは金利の高い国の株式や株価指数を売りのポジションを取るとオーバーナイト金利を受け取ることができ、反対に買いポジションではこの金利を支払う義務が生じます。

アメリカは日本よりも高金利国ですので、下落相場の際に売却すればオーバーナイト金利が得られ、有利に働きます。

この売りポジションを取った場合にオーバーナイト金利が受け取れるのはなぜでしょうか。

その仕組みについて簡単にご説明すると、例えばアメリカの個別銘柄株をCFDで売る場合、売却資金である米ドルがCFD会社に入ります。

そして投資家がポジションをスクエアーにするまでの間、そのCFD会社は投資家の米ドルを預かっていることになります。

つまり、売りポジションを持つ投資家が米ドルをCFD会社に貸付けたのと同じ効果となり、その金利がもらえるという考え方になるのです。

決済期限がないので長期保有が可能

先物取引や信用取引と異なり、CFDには決済期限がありませんのでポジションを長期保有することが可能です。

先物取引では長くても6か月、株の信用取引の場合は2か月で決済期限を迎えますので、含み損益の有無に関わらずポジションを解消させられてしまいます。

CFDにはそのような期限がありませんので、ポジションを閉じなければならないというプレッシャーもなく、特に利益を伸ばしたい場面では非常に有効です。

平日24時間トレード可能で取引チャンスを逃さない

世界中の個別銘柄や株価指数、債券、商品などを対象としているため、取引は平日なら基本的に24時間いつでも取引できます。

サラリーマンの方で平日は仕事でも、帰宅後や早朝などに取引できますので、取引チャンスが格段に広がります。

さらにCFDなら、株の信用取引や為替のように「成行注文」「指値注文」「逆指注文」「ストリーミング注文」「トレール注文」にも対応している証券会社が多数あります。

チャートを見ている時間が無くても、指値しておけばが目標とする価格に到達した際に自動で約定してくれます。

1つの口座で様々なポートフォリオ管理が可能

個別銘柄株や商品先物、為替、債券などの取引をおこなう場合、それぞれ異なる商品ごとに口座開設する必要性が生まれます。

特に株式については海外株の取引様に海外の証券会社に口座をもっている投資家もたくさんいます。

しかし、CFDの場合は1つの口座ですべてのポートフォリオを一元管理できます。

CFDならさらに株価指数も同じ口座で管理できるので非常に優れた取引ツールといえるでしょう。

CFDと信用取引の違いは?

CFDと同じように売りから取引可能なものとして信用取引があります。

しかし、CFDは信用取引とは以下のような違いがあり、特に中長期の投資家にも向いています。

CFDと信用取引との違いとは?

ポジション清算が不要

既にお伝えしたように、信用取引には決済期限があり、基本的に株の貸借であるがために取引から60日経過時点でポジションを清算しなければなりません。

その点、CFDのポジション保有に期限はないため、中長期でポジションを保有できます。

通常はCFDでは主に短期トレード向きとされることのほうが多いですが、1年以上もの長い下落相場が形成されるような場面において売りで参戦して利益を大きく伸ばすことも可能になります。

その他にも制度信用取引の場合に発生する逆日歩にも注意が必要です。

CFDのレバレッジのほうが高い

信用取引の場合、口座の資金に対して最大3.3倍までのレバレッジをかけることができますが、CFDは証拠金の最大5倍(口座開設する会社によっては最大10倍)と資金効率の良さが特長です。

オーバーナイト金利

CFDの場合、オーバーナイト金利が発生することをお伝えしましたが、これは信用取引にはないものです。

日をまたいでポジション保有する場合に発生するオーバーナイト金利は、売りの場合はオーバーナイト金利を受け取り、買いの場合はその金利を支払うことになります。

今回のテーマである下落相場時の売りではこのオーバーナイト金利を受け取る側となり、有利です。

まとめ

売りポジションも買いポジションも柔軟に取引可能なCFDですが、特に下落相場時に有利なのが特長となっています。

今後、アメリカの株式市場が本当に下落トレンドになるかはわかりませんが、いつそうなってもいいように証券会社の口座開設をしておくなどの準備はしておきたいところです。

またこれまで現物株取引や投資信託、ETFなどの取引経験しかない投資家の場合、相場の転換点やレバレッジには十分に注意する必要があります。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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