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中国ADRのメリット・デメリット&注目ADR銘柄紹介

日本の証券会社を経由して、海外株式や海外ETFへの投資もしやすくなりました。

現在は、中国株も直接的に取引できる環境が整いつつあります。

しかしながら、未だに外国人投資家にとって投資しづらい面も存在します。

特に中国市場に上場することで制約を受けることを懸念する企業が、中国本土ではなく、米国市場に上場するケースが増えています。

世界人口第1位であり、スタートアップ企業が次々と設立されている中国。

米中貿易摩擦など懸念材料は多いですが、GDP成長率世界第2位の経済成長率を誇る国のADRのメリット・デメリット、注目銘柄についてご紹介します。

中国株ADRのメリット

かつて、中国株ADRといえば、中国の中でも最大手企業の株を保有する機会と認識されていました。

しかし、現在は成長が期待できるIT関連の企業に投資でき、成長株の株価上昇を享受できる可能性があります。

越境サイトなど企業間電子商取引を担う「アリババ」や、中国のGoogleと呼ばれる検索サイト企業「バイドゥ」の株式も1株単位で購入できます。米ドル建てで購入できるのも魅力です。

通常外国人投資家が購入できる中国B株は、上海市場に上場している株は上海ドル建て、深セン市場に上場している株は香港ドル建てで購入することになります。

流通量が米ドルより少ない各ドル建てでの購入は大きな為替リスクを負うことになります。

また、中国本土で上場している企業の多くは国営企業です。

それゆえ、中国本土の経済状況に影響を受けやすい上、海外投資家に公開される情報は限定的です。

その点では、米国市場の上場基準を満たしている中国株ADRは決算報告などの開示が明確のため、海外投資家でも情報収集しやすいメリットがあります。

中国株ADRのデメリット

中国株ADRは、米国市場の上場基準をクリアしている点で優良企業です。

しかしながら、基準を満たす企業ということで、日本からADR銘柄として投資する場合は割高感があります。

多くの中国株ADRは、スタートアップ企業も多いため、上場廃止リスクが高いのもデメリットです。

ADR銘柄として決算報告書の提示など上場のための費用がかかります。

中国株ADRの多くは、投資家からの資金調達や企業の認知度を向上させるために米国市場に上場しています。

したがって、企業としての目的を達成した場合ADR銘柄として上場廃止となります。

上場廃止になった場合、日本の証券会社から投資をしている投資家は保有ADRを基本的に売却しなければいけません。

上場廃止に意義を申し立てる権利はなく、ADRの上場廃止の公表があると、株価下落などもあるため、早急な対処が必要となってきます。

中国株ADRの注目銘柄3選

アイ・チー・イー(ティッカー:IQ)

アイ・チー・イーは、「中国のネットフリックス」という異名を持つ動画配信サービス企業です。

中国の検索大手バイドゥ傘下の企業として、2010年にサービスを開始しています。

2018年3月に米国ナスダックに市場に上場して以降、株価は倍以上に伸長しています。

最近はオリジナルコンテンツの制作にも力を入れており、国内での会員数増加などが見込まれています。

フツホールディングス(ティッカー:FHL)

フツホールディングスは、香港の証券会社です。

香港および中国本土においてオンラインによる証券事業を展開しています。

設立は2007年、中国大手企業のテンセントの出資を受けて大きく成長してきました。

中国のオンライン証券として2019年3月のIPOでも大きく注目を集めました。現在は、米国ナスダック市場に上場しています。

若年層を中心にオンライントレードが盛んな中国で、フツホールディングスは独自の分析ツールや調査レポートを展開しています。

顧客同士で情報交換ができるコミュニティサイト「Niu Niu Community」の運営も行なっており、利用者の拡大が見込まれています。

ニュー・オリエンタル・エデュケーション・アンド・テクノロジーグループ(ティッカー:EDU)

ニュー・オリエンタル・エデュケーション・アンド・テクノロジーグループは、中国で英語教育の特化したオンライン学習サービス企業です。

1993年にTOEFLなどの試験対策サービスを開始した企業で、英語教育施設の拠点が中国に1000拠点以上あります。

テンセント・ミュージックとオンライン教育サービスの合弁会社も設立しており、2006年より米国市場に上場しており、中国ADRの中では長期的に上場している企業の一つです。

教育サービスの伸長は著しく、今後も大きな需要を背景に株価上昇が期待されます。

まとめ

中国ADRは、米国株式市場に上場している株式と同様の扱いで購入できます。

中国人投資家の資金も入っており、今後の成長が期待できる企業も多いです。

米中貿易摩擦などもありますが、中国の内需は大きいのは魅力です。

今後も経済成長が見込まれる中国企業に投資する一つの手段として検討してみてはいかがでしょうか。


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記事の作者、岸清香は記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。
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