The Motley Fool

FRBによるFOMCがマーケットに与える影響

世界中の金融政策の中で最も注目を集めるのが、米国FRBによる「FOMC」です。

FOMCの結果が世界中のマーケットに大きな影響を及ぼすからです。

この記事では、FOMCの仕組みと、マーケットに与える影響について詳しく解説します。

FOMCは相場動向を占う重要イベントなので、きちんと理解するようにしましょう。

FRBとは

FRBとは”The Federal Reserve Board”の略で、連邦準備理事会制度と呼ばれています。

FRBは大統領によって任命された議長・副議長を含む理事7名で構成されています。

米国における中央銀行の機能を持つ組織の総称はFED(連邦準備制度)と呼ばれ、FRBと連邦準備銀行で構成されています。

連邦準備銀行はFRBの下に位置し、全米50州を12の地区に分けています。

連邦準備銀行は、各地区の金融機関の監督など中央銀行の役割をはたしています。

米国は州の独立性が強く、当初は中央銀行も地域ごとに設立されました。

しかし、国家レベルでの金融政策が必要になってきたので、1913年に12の地区連銀はそのままにし、それらを統括する組織としてFRBを創設したのです。

ですから、FRB 議長は中央銀行総裁としての役割を担っています。

ただし、FRBは、「連邦準備制度理事会」という名称の通り、正式な銀行ではありません。

紙幣の発行など実際の中央銀行業務は、連邦準備銀行が行なっています。

FRBの役割は、「雇用の最大化」と「物価の安定」です。そのために金融政策を行うのです。

そして、FRBが開く金融政策の最高意思決定の会合が「FOMC」です。

FOMCとは

FOMCとは、”Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)”のことで、米国の金融政策を決定する会合のことです。

FRB7名の幹部ほか、12の地区連邦準備銀行から選ばれた5地区の総裁で構成され、景況判断や政策金利であるFF金利(フェデラルファンドレート)の誘導目標値を決定します。

FF金利とは、米国の銀行が連邦中央銀行に預けている準備預金のことです。

米国では銀行間で日々のお金の不足分を調整しあっており、そのときにFF金利が適用されます。

FRBが民間銀行向けにお金を貸し出しする際も、FF金利に一定の金利を上乗せして行います。

米国で「利上げ(利下げ)を実施した」という場合は、このFF金利を指すことが通常です。

FOMCは、約6週間ごとに年8回、2日にわたって開催。

FOMCの3週間後には、議論の内容が記載された議事要旨が公表されます。

金融政策の決定が満場一致だったのか、あるいは意見が分かれたという点も注目されています。

FOMCが利下げを行うと市場にどのような影響が出るのかを把握しよう

FOMC前後の流れを把握する

 FOMCの結果だけでなく、前後に発表される経済指標もチェックしましょう。

主に以下のような流れで、FOMCの内容を確認します。

  1. 毎月第一金曜日に発表される雇用統計をチェック
  2. FOMCの2週間前に公表されるベージュブックの内容を確認
  3. FOMCで政策金利決定
  4. 3週間後に議事要旨が公開

詳しく解説します。

雇用統計に注目

利上げや利下げはFOMCで決定されますが、その際、参考にしている指標がいくつかあります。

最も注目されているのが「雇用統計」です。雇用統計とは、米国の雇用情勢を示す統計で、米国景気を探る上で重要な指標です。

原則、毎月第一金曜日にアメリカ労働省から発表され、米国景気の実態を表す数値として重要視されています。

とくに、非農業部門雇用者数と失業率が大切です。

非農業部門雇用者数

農業以外の民間企業で支払われた給料をもとに集計したものです。

経営者や自営業者は除外されるものの、米国の3分の1を網羅するといわれています。

雇用者数は、景気が後退すると減少し、不景気の終わりかその少し後に回復しやすいという傾向があります。

失業率

失業者を労働力人口で割った指標です。16歳以上の男女、約6万世帯が対象になります。

ただし、労働者や労働人口の定義は国によって異なるので、国際比較には向いていません。あくまでも前回との比較や推移を見る指標です。

ベージュブックにも注目

FOMC開催の2週間前の水曜日には、12の地区の連邦準備銀行がそれぞれ管轄する地区の経済状況をまとめた「地区連銀経済報告(ベージュブック)」が公表されます。

FOMCではベージュブックをもとに議論されるので、金融政策の変更時には、とくに注目が集まります。

FOMCがマーケットに与える影響

FOMCは、米国の政策金利を決める大切な会合なので、株式市場や為替などのマーケットにも大きな影響を与えます。

たとえば、FOMCでFF金利の誘導目標値が引き上げられたとします。すると、民間銀行が米国企業に貸し出す金利も上昇すると考えられます。

米国企業の借入コストの負担が上がると企業業績は悪化し、株価の下落を招く恐れがあります。

現在はグローバル化が進んでいるので、米国株式の下落は、世界中のマーケットに大きな影響を与えます。日本の代表的な株価指数である日経平均株価も影響を受けるのです。

FRB議長による議会証言にも注目

パウエルFRB議長の発言にも注目が集まります。とくに、半年に1度上下両院の議会で金融政策や経済情勢について証言する「議会証言」は重要です。

FRBが経済情勢をどう判断しているのか、政策方針が示されるのでチェックするようにしましょう。

まとめ

今回は、FRBによるFOMCについて解説しました。

世界一の金融大国である米国の金融政策は、株式・債券・為替などあらゆる市場に大きな影響を与えます。

FOMCの結果はもちろん、FOMCの議論のもとになるベージュブックや雇用統計などもチェックするようにしましょう。

また、実際にFOMCで利上げや利下げが行われると、マーケットが大きく動く可能性があるので、FOMC前にはポジションを傾けないなど、リスク管理をきちんとするようにしてください。


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、テクノロジー分野に投資したい投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「人工知能というテクノロジーの「第三の波」が、日本の年間GDP以上の付加価値を生み出す」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。
最新記事