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景気を先読みして投資を行う「セクターローテーション」とは?

投資では「卵を一つのかごに盛るな」と言われるように、分散投資が大切であることをご存知の方も多いかと思います。

株式投資の銘柄選択でもその考え方がとても重要で、景気の局面により買われるセクターが異なります。

ではどのようにして銘柄を組み合わせていけばよいのでしょうか?

それは景気の状況を先読みし、利益を最大化していく、セクターローテーションという投資方法を取り入れていくことです。

そこで今回の記事では、

  • セクターローテーションとは?
  • セクターローテーションの メリット、デメリット
  • 手軽にセクターローテーションをするならセクター別ETFがオススメ

以上についてお伝えしていきます。

この記事を読んで頂ければ、セクターローテーションを取り入れることで株で負けない方法を知ることができます。

ぜひ最後までご覧ください。

セクターローテーションとは?

セクターローテーションとは、景気の状況を先読みし、景気の局面変化ごとに有望な業種に銘柄を組み替えていく投資方法です。

景気は常に、拡大期⇒成熟期⇒後退期⇒停滞期というサイクルで循環します。

これが逆回転することがなく、各局面が先読みできれば、それぞれの局面で利益を出しやすい銘柄を購入し、利益を最大化させることができます。

それでは具体的にどのような銘柄が、どのセクターにあるのでしょうか?

以下で詳しく見ていきましょう。

景気に連動するセクター

景気に連動する株のことを景気敏感株といい、景気の浮き沈みにより、株価もそれに連動して動きます。

景気に連動するセクターは以下の2つが挙げられます。

  1. 自動車、機械、半導体
  2. 化学、素材

自動車、機械、半導体

景気が拡大すると、消費活動が盛んになり、消費者の財布の紐がゆるみだすと、自動車や電化製品などの需要が増してきます。

そのような資本財の需要が高まりを受け、自動車、機械、半導体メーカーは生産を上げ、売上が拡大していきます。

これらの業界は生産を拡大させるだけでなく、生産増に応じるために設備投資も積極的に行います。

そのため生産を上げて売上を上げていくだけでなく、工作機械メーカーなどにも恩恵をもたらせます。

化学、素材

化学メーカーは最終製品を作るための素材や部品を製造する企業で、プラスチック製品や自動車部品などを製造します。

これらのセクターも自動車、機械、半導体同様、景気が良くなり、消費活動が盛んになると、生産を上げていきます。

素材メーカーのうち、鉄鋼メーカーは不動産市場の動きにも連動します。

最近は、2020年のオリンピックと、国家戦略特区の指定による再開発ラッシュなどで不動産市場が盛り上がりを見せています。

景気がよくなり、不動産市場が盛り上がれば、建物に使う鉄筋、鉄骨などの需要が増します。

景気の影響を受けにくいセクター

景気の影響を受けにくい株のことを、ディフェンシブ株といい、簡単に言えば生きていくために必要な製品などを作り出している企業などを指します。

景気の影響を受けにくいセクターは以下の2つが挙げられます。

  1. 食品
  2. 医薬品

食品

私達が生きていくためには、必ず食事をとる必要があります。

景気が良くても悪くても食事はとり続けるため、食品メーカーは景気の影響を受けにくいメーカーといえます。

ただし食品メーカーは流行り廃りがあることや、競合も多くブランドを構築しているメーカーとそうでないメーカーとの差が激しいと言えます。

医薬品

生きていれば風邪をひいてしまったり、けがをしてしまうこともあるはずです。

病院にかかり、薬を処方してもらったり、薬局で市販薬を購入することもあるはずです。

医薬品メーカーも景気には関係なく、病気やけがをした際に必要となります。

医薬品メーカーの特徴は、新薬の開発に多額の研究開発費がかかり、社運をかけて行うこともあります。

この期間の収益は赤字が続くこともあり、それでも新薬の許可が降りるかどうかはこの時点ではわかりません。

医薬品メーカーは食品メーカーよりも、変化が大きいディフェンシブ株といえるでしょう。

景気の局面を先読みし、それぞれのセクターの銘柄に投資出来れば、安定して利益を上げることができます。

セクターローテーションを使えば、投資で負けることはないのか?と思うかもしれませんが、デメリットもあるのです。

セクターローテーションのメリット、デメリットについてまとめていきます。

セクターローテーションのメリット

メリットは、景気を先読みできれば、銘柄を組み替えてどのような局面でも収益を上げられることです。

景気拡大期の前に景気敏感株を購入し、後退期に入る前にディフェンシブ株を購入し、これを繰り返せば常に収益を上げ続けることができます。

景気の先読みと、各セクターに属する銘柄を分析することができれば、常に利益を上げ続けることができます。

セクターローテーションのデメリット

デメリットは景気を先読みすることはプロでも難しい場合があることです。

では私達ができる景気の先読みは、具体的にどのような方法で行うのでしょうか?

それは、政府や日銀、新聞社などが発表する景気指標に注目することです。

たとえば企業の設備投資の状況を確認する、機械受注統計、会社の社長などにインタビューし日銀の発表する短観などが挙げられます。

上記に挙げたものだけでなく、様々な景気指標に注目しアンテナを張り続ける必要があります。

また近年、ESG投資という環境(E)、社会(S)、企業統治(G)を意識した経営をしないと、株主に見放されてしまう傾向があります。

特に日本の株式市場の6割を占める外国人投資家は、このESG投資を重視します。

粉飾決算、役員陣の不祥事などにより株価が大幅に下落することも珍しくありません。

各セクターに分けて投資をしていてもこのような要因による株価の下落を避けることは難しいです。

そういったリスクも踏まえ、一つの銘柄だけでなく、各セクターでも2つ以上の銘柄を組み合わせるなどの分散投資が必要であるといえるでしょう。

手軽にセクターローテーションをするならセクター別ETFがオススメ

ETFとは上場投資信託のことで、1つのETFを買えば、様々な銘柄に分散してくれます。

そのため、個別銘柄を組み入れて分散するよりも、少額で分散投資ができます。

ETFはセクター別に分けられて上場している銘柄もあるため、これらを用いて投資するのもオススメです。

一例として野村アセットマネジメントが運用する、セクター別ETFには下記のようなものがあります。

  • 食品(TOPIX-17)
  • 建設・資材(TOPIX-17)
  • 素材・化学(TOPIX-17)
  • 医薬品(TOPIX-17)
  • 自動車・輸送機(TOPIX-17)
  • 機械(TOPIX-17)

このように各業種ごとにETFがあり、それぞれTOPIX(東証株価指数)に採用されている銘柄を組み入れてくれます。

これらのセクター別ETFを景気の局面に応じて組み替えていければ、リスクを抑えつつ、勝ち続けることができるかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回の記事のポイントを以下に示します。

  • 景気は常に、拡大期⇒成熟期⇒後退期⇒停滞期というサイクルで循環する
  • どの銘柄が景気に対しどのような動きをするか明確にしておく
  • 業種別ETFを活用し、セクターローテーションを意識した投資もオススメ

セクターローテーションを意識することは、株で勝つための重要な要素の一つです。

また景気を先読みするために、景気指標にも注目する癖をつけてみましょう。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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