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【米国株動向】パロアルトネットワークスへの貿易戦争の影響を懸念すべきか?

モトリーフール米国本社、2019年8月22日投稿記事より

サイバーセキュリティー企業のパロアルトネットワークス(NYSE:PANW)の株価は、米中貿易戦争の激化や買収コスト増の影響を受け最近下落しています。

有名なCEOニケシュ・アローラ率いる同社は、9月4日に第4四半期(5月~7月)決算を発表する予定で、投資家が再び同社に対して強気になれるのか注目されます。

(訳注:ニケシュ・アローラは、一時期ソフトバンク代表取締役副社長兼ヤフー取締役会長に就任し、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長の後継者候補と目されていました。)

今後、貿易戦争などのマクロ経済的イベントが、パロアルトにいかなる影響を及ぼすのか見てみましょう。

対中追加関税の影響

パロアルトの経営陣は、第3四半期(2月~4月)決算発表の電話会議で、「中国製品に対する米国の追加関税」によって第4四半期の1株当たり利益は0.02ドル程度の影響を受けるだろうと述べていました。

パロアルトの経営陣がこのように言及した背景には、トランプ政権が2000億ドル相当の中国製品に対する関税を10%から25%に引き上げると5月に表明したことがありました。

パロアルトは、中国から輸入している製品に対して、高い費用を支払う必要が出てきたためです。

パロアルトはセキュリティサブスクリプションやサービスの会社なのに、何を中国から輸入しているのか、と戸惑う投資家もいると思います。

しかし、パロアルトはハードウェアも売っています。

パロアルトが売っているハードウェアには中国製品が含まれていたり、中国で製造されている可能性があります。

同社の売上高の38%超は製品関連事業なので、関税の影響を受けるでしょう。

さらに、トランプ政権は追加関税を計画しているので、パロアルトもその影響を受ける可能性があります。

パロアルトへの投資機会の可能性

パロアルトの株価は年初来で35%以上上昇しましたが、その後さえない利益見通しに押されて下落しています。

パロアルトネットワークスの株価推移(単位:%)

出典:YCHARTS。2019年8月21日時点

パロアルトは貿易戦争の影響に対応せざるを得ないため、コスト増によりファイアウォール価格を値上げした場合、競合他社にビジネスを奪われる可能性があります。

CFOのキャシー・ボナノによれば、顧客がファイアウォールを更新する際にパロアルトが新規のビジネスを取る例が多いです。

つまり、他社の古いファイアウォールを更新する時に、新たにパロアルトのファイアウォールを導入するのです。そ

して、ファイアウォールは5年から7年にわたって維持されます。

つまり、パロアルトが値上げをした場合、更新の際に、今度は逆に顧客が他社のファイアウォールを選択した場合、数年間はそれを挽回できないことになります。

ですから、パロアルトが長期的な成長を享受しているサイバーセキュリティー業界で事業を展開しているからと言って、貿易戦争に耐えうる銘柄とは言えないのでしょう。

しかし、結論としては、パロアルトは買収戦略を通じて巧みにサイバーセキュリティーの事業機会を広げてきたことを忘れるべきではありません。

このため、現在の下落局面は買い増しの好機との見方もあります。

売上高の急速な伸びと戦略的な買収によって、長期的には貿易戦争関連の弱気材料を乗り越えていけるとみられます。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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元記事の筆者Harsh Chauhanは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール社は、パロアルトネットワークス株を保有し、そして推奨しています。

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