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インド株ADRのメリット・デメリット&注目すべき銘柄を紹介

日本にいながら、海外への投資を行うのは制限があります。

米国株式や海外ETFであれば日本のネット証券から投資できるようになっていますが、個別株は手を出しづらい状況です。

米国株以外の個別株を保有するためには、現地の証券会社で口座開設をしなければなりません。

しかし、米国預託証券(=ADR)としてであれば、米国市場に上場している米国株式同様に売買ができます。

日本の主要な証券会社で購入できるADRは年々増えており、SBI証券では、130以上のADR銘柄を取り扱っています。

参考:SBI証券

今回は、2019年5月にモディ首相が再選し、GDP成長率も6%台をキープするインド株ADRについてご紹介します。

2020年にかけて、実質経済成長率も7.7.%と予想されるインド。

2030年には中国を抜いて世界人口No.1となるインドは、今後も内需に支えられて経済成長が期待できるところが大きな魅力です。

インド株ADRのメリット

インド株ADRは、米国や中国とは異なった株価の上昇等が期待できるメリットがあります。

実際にインドで行われた総選挙の後、インド人民党の圧勝の結果、インド株価指数SENSEXは史上最高値を更新しました。

再選を果たしたモディ首相は、インフラ整備のための投資を加速させると公約を出しています。

今後5年で100兆ルピーのインフラ投資を行うと発表しており、主にインフラ銘柄が株高を牽引している状況です。

モディノミクスと呼ばれる経済政策が継続する中で、国内消費も回復傾向がみられます。

人口増加に加えて、生産人口比率が高まるインドでは、車や住宅などの高級な耐久消費財の消費増加が見込まれています。

また、GDP成長率も今後伸長することが予測されています。

2050年までのインドの実質GDPの年平均成長率は4.9%と、ナイジェリア・ベトナム・バングラデシュなどと並ぶ高成長率を維持する点で、投資によるリターンが期待できるのが魅力です。

インド株ADRのデメリット

インド株ADRに限らず、ADRは米国預託証券と呼ばれる有価証券です。

株式を裏付けとして米国銀行が預かり証を発行し、所有権を保有している金融商品です。

それゆえ、投資家は実質株主である株式を預託されている銀行から、有価証券を購入している形となります。

それゆえ、米国株式とほぼ同様に配当金などを受け取ることができますが、議決権を有することができません。

株主として企業に対する発言権がない点は注意が必要です。

また、ADR特有の問題として、米国株式市場における上場廃止のリスクがある点です。

ニューヨーク市場等の厳しい上場審査をクリアした大手企業であっても、このリスクは必ずついてまわります。

2019年8月14日に、イギリスの大手通信企業BTグループ(BT)が上場廃止を発表したことは記憶に新しいところです。

上場廃止の理由はさまざまありますが、BTグループの上場廃止は、ADRとしての上場コストが高く、経済的合理性を欠くことを前提とするもののようです。

米国市場での上場廃止があっても、現地での上場は継続することが多いのですが、ADR銘柄が上場廃止となった場合は基本的に銘柄を売却するしか選択肢がありません。

また、インド株ADR特有のデメリットとして、特に外国人の持ち株制限が厳しいインド企業のADR銘柄は、本国よりも数%割高で売買されることが挙げられます。

個別のインド企業に関する情報は、日本語ベースでは非常に少ないのもデメリットです。

企業のWEBサイトに直接アクセスするなどの情報収集が必要です。

インド株ADR注目銘柄3選

HDFC銀行(HDB)

参考:bloomburg

HDFC銀行は、インドのムンバイに本社を置くインド最大手の銀行です。

1994年にインド準備銀行の一部を切り離して設立された銀行で、一般銀行と商業銀行両方の役割を担っています。

法人や機関投資家への融資や取引決済、為替取引やデリバティブ取引も行なっています。

個人向けには住宅ローンや商業用の融資が中心です。

人口増加に伴い、生産年齢人口が増加中のインドでは、中産階級が急増しており住宅ローンの利用などが増えています。

株価も堅調に推移しており、10年間で株価は6倍になっているのも魅力です。

今後も人口増加に合わせて、大きなリターンが期待される企業です。

ドクター・レディーズ・ラボラトリーズ(RDY)

参考:bloomburg

ドクター・レディーズ・ラボラトリーズは、インドの大手製薬会社です。

数多くの特許を持ち、インドに限らず欧米を中心に製品を販売しています。

事業の主力はジェネリック医薬品で、後発薬大手として世界中に知られています。

米国や欧州といった医薬品先進国に対して、これまで後塵を拝してきたRDYですが、2019年6月に米食品医薬品局(FDA)から、ブプレノルフィンとナロキソンを含む医療用麻薬であるオピオイドの中毒治療薬の後発薬を米国内で販売する承認を受けました。

インドの製薬会社として初めての事例であり、今後も業績回復が期待されるところです。

WNSホールディングス(WNS)

参考:bloomburg

WNSホールディングスは、金融、会計、顧客管理、事務管理サービスのアウトソーシングを提供するITサービス企業です。

いわゆるBPOサービスを展開するWNSホールディングスですが、米国での医療保険およびヘルスケア関連業務が拡大中です。

音声解析やデータ分析などのデータ管理や自動車のクレーム管理事業まで多角的な事業展開をしています。

インド全土に法人向けサービスを展開しており、今後さらに起業精神の高いインド国内でもサービス利用が増加することが期待される企業です。

まとめ

インドは、現在人口ボーナス期および2018年全体の経済成長率も7%台をキープする高度経済成長中の国です。

複数の政党が乱立する政治リスクや主にパキスタンとの国境未解決問題とった外交リスクなどインドを取り巻くリスクは無数にありますが、外資誘致に向けての経済政策が継続する予測はポジティブに捉えられています。

また、インフラ対策などで人々の生活水準は向上し、大学進学率も上昇し続けているインドは、今後も経済的な成長は続くと見込まれています。

インド国内の内需だけでも大きなリターンが期待できるインドの大手企業たち。

インドに投資する一つの選択肢として、インド株ADRを視野に入れてみてはいかがでしょうか。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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