The Motley Fool

リセッションが株価暴落の引き金を引くのか?:米国の場合

モトリーフール米国本社、2019年8月20日投稿記事より

「リセッション(景気後退)」と「株式市場の暴落」の2つの言葉は、経済の先行きに関するネガティブな見出しで同様に使われます。

しかし、リセッションが株価暴落の原因となるのでしょうか?

現実には、リセッションの心理的影響で株式市場が一時的に下落する可能性がありますが、リセッションと株価暴落の間に完全な因果関係はないとみられます。

しかし残念ながら、2つの言葉に関する恐ろしい見出しに踊らされ、平均的な投資家は、リセッションや株価の一時的下落が実際に起こった時、すべきでない行動を取ってしまうのです。

なお、リセッションとは経済活動の全般的な減速を指す経済用語で、通常、GDP(国内総生産)成長率が2四半期連続でマイナスとなった場合に使われます。

リセッションを予想するのは困難です。リセッションは通常、誰も知らない間に始まって、そして終わります。

経済学者は、後になって十分なデータを分析することでリセッションの全容を知ることになります。

なお、リセッションは普通、短期間で終わります。米国では1929年に発生した大恐慌の後、13回リセッションが起きましたが、うち9回は1年に満たないものでした。

リセッションの影響が株式市場の下落に及ぶことはありますが、リセッション自体が株価暴落を引き起こすわけではありません。

株式市場の暴落は突然の株価急落であり、パニックなどによって引き起こされる異常な出来事です。

一般的に、株式市場は、米国の経済動向に従う傾向があります。

そして、米国経済は堅調を維持しています。

一方、世界を見渡すと、多くの国が経済問題と格闘しています。

たとえば、中国の7月の工業生産は17年ぶりの低い伸びにとどまりました。ドイツの第2四半期(4月~6月)のGDPはマイナス成長となっています。

一方、英国はブレグジットを巡るさまざまな問題に直面しています。

イタリアは既にリセッション入りしています。

世界的に見た場合、多くの問題が山積していますが、米国の株式市場は驚くほど優れたパフォーマンスをあげています。

一般的には、米国経済が強い限り、米国株式市場も同様に好調に推移するでしょう。

もちろん、リセッションが起こった場合、株式市場はネガティブに反応する傾向があります。

ただ、重要なことは、リセッション直後の数年間は株式市場が好調に推移する傾向があることです。

平均的には、リセッション終了後の1年のS&P500インデックスのトータルリターンは15%超で、米国経済が成長に回帰した後の3年間のトータルリターンは約40%でした。

それでは、リセッションの懸念が高まった場合、投資家はどう行動すべきでしょうか?

リセッションがいつ起こって、どれぐらい続くかを正確に予想することは不可能なので、リセッションのタイミングを捉えようとすべきではないでしょう。

残念ながら、リセッション中に多くの投資家が犯してしまう最大の過ちの一つは、市場急落後、もっと下がると予想して株を売ってしまうことです。

その後、投資家が投資再開の準備が出来た時には、株式市場は既に回復局面に入っているため、投資家は市場の回復を逃してしまうのです。

結論としては、米国でもリセッションは今後も発生し、株式市場に悪影響を及ぼす可能性があります。

しかし、そういった悪影響はおそらく短期間で終わるでしょう。困難な時期を乗り切っていける企業に投資をし、忍耐強く長期保有すべきでしょう。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

「米国株投資を始めるのに適した、国内のネット証券5社を比較」


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、テクノロジー分野に投資したい投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「人工知能というテクノロジーの「第三の波」が、日本の年間GDP以上の付加価値を生み出す」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

最新記事